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第260回 自主練習と感染予防の両立2020年12月30日
【目次】
[1]自主練習の計画を立てておこう
[2]ランニングとマスク

こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。
早いもので2020年最後のコラムとなりました。今年は新型コロナウイルスの影響により、春のセンバツ大会、夏の全国高校野球選手権大会ともに中止が余儀なくされ、今までにない試練の年となりました。全国大会の舞台が実現しなかったことは本当に残念ですが、野球ができる喜びや野球への思いがより強く実感された1年だったと思います。
2021年のシーズンに向けて、皆さんは今できることにしっかり取り組んでいることでしょう。
さて今年ラストのコラムでは自主練習と感染予防の両立というお話をしてみたいと思います。
自主練習の計画を立てておこう

自主練習の計画を立て、どこで何をするかを決めておこう
冬休み期間は学校の授業がなく、それにあわせてチーム活動もお休みするところが多いと思います。その中でも今まで積み重ねてきた体力レベルを維持するためには、選手の皆さんが個人個人で自主練習に取り組むことになると思います。
「トレーニング(練習)」「栄養」「休養」のバランスを考えながら、できれば自主練習の計画をあらかじめ立てておき、十分な休養をとりながら実施するようにしましょう。筋力は数日休養をとったからといって極端に落ちるものではありませんが、この期間が長くなってしまうとやはり筋力低下につながります。
自宅でできるもの(自重トレーニングやダンベルなどを使ったウエイトトレーニング、シャドーピッチング、ストレッチなど)、屋外で行うもの(ランニングや素振り、縄跳び、階段などを使ったトレーニングなど)それぞれを組み合わせながら、筋力だけではなくさまざまな体力要素を鍛えるようにしましょう。
トレーニングをどこで行うか
感染予防は筋力維持のためにはトレーニングを継続することが大切ですが、自主練習期間中にどこでトレーニングを行うのかということも考えておく必要があります。自宅にダンベルを準備して屋内で行うことも可能ですし、近隣にスポーツジムがある場合はそちらを利用して行うということもできると思います。
また屋外に出てグラウンドが使える場合や公園などでフィールドトレーニングを行うことも一つです。階段一つをとってもトレーニング方法はいくつも考えられますので、極論をいえばどこでもトレーニングを行うことはできるでしょう。
自宅では家族と、それ以外の場所では他人と接する機会がありますので、フィジカルディスタンス(物理的な距離)をとり、屋内では定期的に換気を行い、手指の消毒など基本的な感染予防の対策をとるようにしましょう。屋内の換気については窓を全開するということではなく、空気が部屋の中を通り抜けられるよう風通しを良くすることが大切です。
特に寒い時期ですので、窓を全開にして、ウエアを着込んで汗をかき、風邪をひいてしまっては本末転倒ですので注意しましょう。そして気になるマスクについてですが、人との距離が十分に取れている場合、運動中であることを考慮すると必須ではないと考えますが、施設などを利用する場合はそちらのルールを遵守するようにしましょう。

- 西村 典子 トレーナー
- ■ 生年月日:1970年12月5日
- ■ 出身地:大阪府
- 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。
一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。
現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。 - ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
・日本スポーツ整形外科学会会員 等 - 講演依頼はこちら
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