第257回 足首の捻挫について理解しよう2020年11月15日

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【目次】
[1]捻挫はどこを傷めているの?
[2]痛みや腫れは後から現れることもある

痛みや腫れは後から現れることもある



内反捻挫はランニングや切り返し動作などでよく見られる

 足首を捻挫した場合はプレーを中断し、適切な応急処置を行うことを基本としましょう。受傷直後は痛みや腫れなどの炎症症状がみられない場合もありますが、動き方がおかしかったり、足首をひねったという自覚があれば無理をしないという判断が必要です。プレーを続けた結果、足首全体が大きく腫れてしまうような状態になってしまうと、腫れが引くまでに数日かかり、またそこから体重をかけて動かしていくと腫れが再発しといった具合になかなか状態がよくならないということにもなります。まずは患部に過度な負担をかけないようにし、氷や氷水などをつかって患部を冷やすRICEを行いましょう。足首全体が熱っぽいような状態の場合は患部を中心に足首を大きく囲むようにして冷やすことが大切です。氷バケツなどを使用して足首全体を冷やすことも良いでしょう。時間は10~15分程度を目安とし、痛みや冷たさを感じなくなってからさらに5分程度冷やすようにすると、表面だけではなく深層の関節付近まで冷やすことができます。場合によっては医療機関を受診し、安静期間の指示やその後のリハビリテーションなどを指導してもらうことが大切です。

競技復帰する時に気をつけたいこと

 足首の捻挫はよくみられるケガの一つなので、比較的短時間で競技復帰できることもありますが、捻挫によって「何を傷めたか」「程度はどのくらいか」「個人の持つ筋力や柔軟性はどのくらいか」といった個別要因が競技復帰を大きく左右するものです。また痛みを感じなくなっても、捻挫によって傷めた靱帯や関節付近にある組織は修復に時間がかかることが多く、安易に競技復帰してしまうと傷めた部位にストレスがかかって再受傷してしまったり、いつまで経っても痛みが残ってしまうといったことも起こります。さらに何度も捻挫を繰り返していると、足関節を支えている靱帯などが機能低下を起こし、いわゆる「ゆるい」状態になってしまうこともあります。

 競技復帰をする前には捻挫の再発予防に必要なトレーニングや十分に行うことはもちろん、ケガをした状況でも不安なく同じ動作が行えるようにコンディションを整えることが必要です。足首の不安感を軽減させる目的で、必要に応じてサポーターやテーピングなどを使用することも一つの方法ですが、最終的にはこうした装具やテープに頼らない状態にまで改善させるようにしましょう。なじみのある足首の捻挫ですが、捻挫をした初期段階でムリをしてしまうと後々長引くことにもなってしまいます。競技復帰に向けてはあせらずに少しずつできることを増やしながら、段階的に練習強度を上げていくことを心がけましょう。

【足首の捻挫について理解しよう】
●捻挫は「捻る(ひねる)」「挫く(くじく)」ことによって起こる関節部分のケガ
●捻挫によって靱帯だけではなく、関節の周囲にある軟部組織や骨などを傷めることもある
●足首の捻挫はもともとの構造上内側にひねりやすい特徴がある
●捻挫の応急処置はRICEが基本。患部を安静、冷却、バンテージなどで軽く圧迫、挙上を心がけよう
●捻挫を繰り返すと靱帯の機能不全によって「ゆるみ」を覚えることがある
●再発予防に必要なトレーニングを十分行ってから競技復帰をする

(文=西村 典子

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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