第257回 足首の捻挫について理解しよう2020年11月15日

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【目次】
[1]捻挫はどこを傷めているの?
[2]痛みや腫れは後から現れることもある


 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 朝晩はすっかり肌寒くなり冬が近づいていることを感じる毎日ですが、皆さんは体調など崩さずに元気で野球に取り組んでいるでしょうか。基本練習や反復練習などが多くなる時期ですが、疲労によるケガを防ぐためにも日々のセルフコンディショニングをしっかり実践していきましょう。さて今回は野球だけではなくスポーツ全般によくみられる足首の捻挫について考えてみたいと思います。

捻挫はどこを傷めているの?



内反捻挫のイメージと右足首の外側にある靱帯

 捻挫とはその漢字の成り立ちからもわかるように「捻る(ひねる)」「挫く(くじく)」ことを指します。関節に大きな外力が加わること(=くじく)によって靭帯をはじめ、その周辺にある軟部組織や骨などを傷めた状態です。大きな外力によって関節部分が普段動かない方向にひねられて、その結果関節を傷めるというケースもあります。捻挫は足首をはじめ、手首や指、肩、膝など関節のある部位であればどこでも起こる可能性がありますが、スポーツの場面では繰り返されるランニングでの着地や切り返し動作、接触プレーなどによって足首を傷めることが多くみられます。足首の捻挫は「靭帯のケガ」と思っている人もいるかもしれませんが、実は靭帯だけではなく、さまざまな組織を傷めている可能性があります。

首は内側にひねりやすい

 足首の捻挫は足首を内側にひねって起こる内反(ないはん)捻挫と、外側にひねって起こる外反(がいはん)捻挫と大きく分けて2種類ありますが、足首の構造上、内側にひねって起こる内反捻挫が約9割を占めるとも言われています。内反捻挫は足首を内側にひねるため、足関節の外側に大きな牽引力(引っ張られる力)が加わることになり、足首の外側にある靭帯が引き伸ばされて損傷します。外側にある靭帯の中では前距腓(ぜんきょひ)靭帯を傷める場合が多く、外側の靭帯損傷によって足首の外側を中心に腫れ、痛みが生じます。損傷の程度がひどい場合などは足の甲部分や足首全体が大きく腫れてしまうこともあります。

 また内反捻挫をすると、通常は外側の組織が損傷しますが、ときどき足首の内側も痛くなることがあります。これは、足首を内側に大きくひねることによって、内側にある靭帯などが軟部組織との挟み込みを起こしたり、骨との衝突などによって痛みを生じることなどがその原因として考えられますが、時間の経過とともに軽減していくケースが多いと考えられています。

【次のページ】 痛みや腫れは後から現れることもある

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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