第226回 暑い時期の練習計画とコンディショニング2019年07月31日

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【目次】
[1]ケガや不安部位などを残したままプレーをしていないか!
[2]急激に運動量を増やさない(足し算ではなく引き算で)


 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 甲子園をかけた熱戦続く地方大会が終わると多くのチームでは、新チームが始動していることと思います。勝ち上がったチーム、選手の皆さん、おめでとうございます。全国の舞台では地方大会で敗戦したチームの分まで野球を存分に楽しみ、躍動してもらいたいと思います。さて今回は夏休み期間に入ったこの時期の練習計画や心がけたいコンディショニングなどについてお話をしたいと思います。

 平日とは違って学校が休み期間に入ると、野球を行う時間も増える傾向にあるため、運動量と体力レベルを考慮しながら練習計画を立て、秋の公式戦に向けて準備していくことが大切です。練習やトレーニングについても期分け(移行期、準備期、試合期など)を行い、目的にあったトレーニングを選択するようにしましょう。新チームに入った段階でまず自分のコンディションを振り返ってみましょう。

ケガや不安部位などを残したままプレーをしていないか!



高温下での練習や試合は体力消耗が激しいので、疲労を考慮して運動量を調整しよう

 夏の大会では連戦が続くこともあり、疲労と回復のバランスが追いつかずにさまざまな部位に不安要素を抱えてしまうことがあると思います。それをそのままにしておくと、練習量の多い夏場ではさらに悪化させてしまうことにもなりかねません。疲労が原因となるような投げすぎによる肩・肘の痛みであったり、筋疲労が主な原因となる筋緊張性の腰痛などの場合は、まず疲労の回復に努め、食事や休養のバランスをとりながらコンディションの回復をはかるようにします。その上で不安部位に大きなストレス、痛みを伴う動作はなるべく避け、できる範囲で練習に参加することがケガを悪化させないためにも重要です。

●高温下の環境を考慮する
 夏の暑い時期になり、高温の中で長時間運動をしていると、通常よりもより大きな負担が体にかかりやすくなることを覚えておきましょう。汗をかくために脱水症状を起こしやすいことはもちろんですが、脳が暑さを感じ続けると疲弊しやすく、集中力の低下なども起こりやすくなります。練習前後に体重を測定し、体重の減少が2%を越えないように水分・塩分補給のタイミングを考慮することや、練習と練習のインターバルを少し長めにとり、脈拍数などをチェックして、体への負担が大きくなっていないかどうかを把握しましょう。普段よりも脈拍数が多い場合は休息時間を多めにとったり、練習量や内容などを変更するなど臨機応変な対応が求められます。

【次のページ】  急激に運動量を増やさない(足し算ではなく引き算で)

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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