第205回 現状を把握するための体力測定2018年11月15日

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【目次】
[1]年間活動計画を確認してみよう
[2]測定項目をリストアップ


 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 秋の公式戦もおわり、本格的なオフシーズンが近づいてきました。これから来年のシーズンに向けて体づくりのためのトレーニングを行うところも増えてくるでしょう。さて今回はオフシーズンを前に自分の体を知るための形態・体力測定についてお話をしたいと思います。

年間活動計画を確認してみよう



形態や体力測定を行うことはオフシーズンを過ごす前にも必要不可欠なもの。

 高校野球の年間活動計画を確認してみましょう。春のシーズン(公式戦・練習試合)、夏の公式戦、新チームになってから秋のシーズン(公式戦・練習試合)、そしてオフシーズンと大まかな流れがあります。またこの他にも遠征や合宿、地域での大会、学校のテスト期間などチームによってスケジュールは変わってきます。測定のタイミングとしては、夏の公式戦が終わって新チームになったところ(7〜8月)、オフシーズンに入る直前(11月末)、シーズン前(2月末〜3月上旬)をめどに行うと、一年を通して体の状態を把握することができます。測定を行う目的は大きく4つ挙げられます。

1)現状を把握する
 自分自身の現状を把握するために、体力要素や体の大きさを数値化して確認します。体力測定を行うことでこれから強化したい体力要素(たとえば瞬発力やスタミナなど)、強化したい部位(ケガをして不安の残るところなど)を把握し、目的に合ったトレーニング計画を立てて実施することができます。

2)目標を設定する
 今の自分の状態から考えられる目標を設定し、それに対して必要なトレーニング量や負荷、プログラム内容を決めます。目標は低すぎても高すぎてもトレーニングのモチベーション(やる気)に影響を及ぼしますので、階段を一歩ずつ上るようにやや高い目標を設定し、クリアできればさらに次のレベルを目指すようにすると良いでしょう。

3)トレーニングの方向性を確認する
 トレーニングを続けていても「体に変化が見られない」「野球の技術レベルに反映されない」といったときに、体力測定によって体の状態を確認し、トレーニングの量や内容などを再検討します。ある選手にとって必要なトレーニングでも、別の選手にとっては必要でないこともあります。数ヶ月経ってもトレーニングの成果が見られないときは早急に確認してみましょう。

4)ケガをしたときの体力評価
 ケガをしてしばらく全体練習に参加できない場合、またリハビリテーションなどを行いながら競技復帰を目指すときに、定期的に体力を評価し、競技復帰に必要な体力要素が回復しているかどうかをチェックします。ケガの再発予防とともに、ケガをした部位をかばって他の部位をケガすることのないように、定期的に行うようにしましょう。

【次のページ】 測定項目をリストアップ

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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