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【第97回大阪大会展望】夏4連覇を狙う大阪桐蔭だけではなく、全国クラスの強豪が集結!

2015.07.28

 大阪大会もベスト8が出揃った。顔ぶれを見ると、大阪桐蔭大阪偕星学園PL学園といった私学の強豪だけではなく、汎愛堺東大冠といった公立校もベスト8に絡んでおり、躍進が目に付く。ここで8強の状況を見ていきたい。

大阪桐蔭、PL学園など全国クラス強豪が集結

 大体大浪商は打撃力で勝負する大型チーム。主将で左の好打者・津田 椋哉(3年)、5回戦で本塁打を放った柴田 武蔵(3年)、強肩強打の左打ち野手・西川 裕哉(3年)とパワフルな打者が揃う。投手陣ではカーブが良い北山 諒(3年)、速球派右腕・西田 光汰(2年)と投手陣の層も厚く、さらに仕上げていきたい。

 PL学園4回戦上宮太子戦で、謝名堂 陸が先頭打者本塁打、走攻守三拍子揃った辻 涼介が満塁本塁打を放ち、そしてスラッガー・グルラジャニ ネイサン(3年)も調子を上げてきており、攻撃力は府内屈指。投手陣では山本 尊日出(3年)、難波 雅也(3年)、林 陽介(3年)の3人が活躍を見せており、どの場面で、どの投手を使うかがカギとなりそうだ。

 堺東春季大会大阪桐蔭と競った試合を見せた府立の強豪。俊足の津田 海斗、好打者の大谷 隼、速球派右腕の北野 翔大など、投打で好選手が揃っている。2回戦泉尾工戦で苦戦したが、その後は危なげない戦いを見せてきている。準々決勝以降も粘り強い戦いを見せていくか、注目だ。

 大産大附は、エース左腕・當麻 渾哉(3年)、同じく左腕の森安 泰良(3年)の2人を軸に安定感ある守りを見せ、打線では3番森吉 海斗(3年)、4番・谷村 翔也(3年)、5番前西 拓斗(3年)のクリーンナップの3人を中心にパワフルな野球を展開してきた。準々決勝へ向けて投打両面を仕上げていきたい。

 最速144キロ右腕・吉田 大喜擁する大冠は、4回戦の八尾翠翔戦で本塁打を放った4番古谷 将也(3年)を中心に破壊力ある打線が持ち味。吉田に続く2番手として、右腕の寺地 一揮(3年)が活躍を見せた。汎愛はエース左腕・阿久根 研太(3年)が好投。打線では出塁率が高い1番田保 侑也(3年)、5回戦で本塁打を放った植田 匡哉(3年)など上位打線に力のある好チームだ。

田中 誠也(大阪桐蔭)

 史上初の大阪大会4連覇を目指す大阪桐蔭は、初戦で履正社と対戦し5対1で快勝すると、その後も順当に勝ち続けてきた。もはや敵なしである。全体的に調子は上がってきており、準々決勝からの3試合でいかに調子を上げていけるか。

 大阪偕星学園は、投手陣ではキレのある速球を持ち味にする光田 悠哉(3年)、140キロ前後の速球を投げ込む姫野 優也(3年)の2枚看板が強力。そして姫野は岸和田戦で本塁打を放つなど野手としても面白い。打線は3番西岡 大和(3年)、4番田端 拓海(3年)、5番岸 頼大(3年)と、大阪トップクラスの破壊力を誇るクリーンナップは脅威だ。


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準々決勝の見所

大体大浪商vsPL学園
ともに攻守の総合力が高いチームで、嵌れば打ち合いになりそうだ。うまく戦いきるにも、序盤の試合運びがカギとなりそうだ。

■大産大附vs堺東
投手力が高く、上位打線に力のある大産大附、複数の投手陣を使い分ける堺東との一戦は、堺東としてはどの投手を使うのかがポイント。そしてここ一番で堅い守備を見せて、しっかりと渡り合っていきたい。

姫野 優也(大阪偕星学園) と藤井 健平(大阪桐蔭)

大冠vs汎愛
府立同士の対戦となったこの試合はお互いエースが好投手で、さらに打線にも力があるという、チームカラーが似ている者同士の対決となった。両エースの持ち味が発揮されれば、1点を争う好勝負が予想されそうだ。

大阪偕星学園vs大阪桐蔭

春季大会
決勝のカードが準々決勝で実現。大阪偕星学園は投打ともに仕上がっており、大阪桐蔭の投手陣を打ち崩す力は十分に持っている。また大阪桐蔭も、履正社との苦しい初戦を制したことで試合内容は上がってきており、何より打線が好調。試合の序盤で点が動くようだと、打撃戦が予想されそうだ。

 どのチームもレベルが高いが、絶対的な強さを持つ大阪桐蔭が抜けだすのか?それとも大阪桐蔭を止める学校が現れるのか?それだけに大阪偕星学園vs大阪桐蔭の一戦は大一番になっていきそうだ。決勝は7月31日と全国で一番遅い大阪府。頂点を決める戦いはかなり注目度が高くなりそうだ。

(文=河嶋 宗一

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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