Column

【春季大会展望】目指すは夏のシード権!激戦の神奈川春季県大会展望!

2015.04.10

 4月9日、神奈川県高等学校野球春季大会の組み合わせが発表された。夏のシードを獲得する上で、非常に重要の大会となる。シード権を獲得できれば、大会序盤から強豪校との対決を避けることができるからだ。だが、春の組み合わせをみると、強豪校同士の戦いが大会序盤からすでに予想されることから、夏は、ノーシードになる強豪校が多く予想される。いかに実力校同士の対戦をモノにして、勝ち進むことが出来るか。そんな今年の神奈川春季県大会の見所を紹介していきたい。

東海大相模・慶應義塾ブロック

吉田 凌(東海大相模)

 昨秋4強東海大相模は、横浜翠嵐大和南の勝者と対戦する。東海大相模は、吉田 凌小笠原 慎之介の2枚看板がさらに進化を見せることができるか。そして、杉崎 成輝豊田 寛を中心とした打線の破壊力は神奈川トップクラス。秋からの成長を見せられるかに注目が集まる。

 また、同ブロックでは前年の経験者が多く、戦力に厚みが出た日大高、実力校・三浦学苑がいきなり対決することとなった。

 慶應義塾は、本格派・津留崎 大成、右サイドの技巧派・高橋 伶介の2枚看板に加え、さらに打線では一発のある木村 洋介、攻守でチームを引っ張る柳町 達とタレント揃いのチームで、総合力は県内でもトップクラス。そのまま総合力が伸びてくると、優勝争いに加わっていきそうだ。

 同ブロックではパワフルな野球を展開する戸塚、伝統校・横浜商、好投手・斎藤 航太擁する相洋といった好チームが集結しており、こちらも見応えのあるブロックだ。

桐光学園・日大藤沢ブロック

中川 颯(桐光学園)

 桐光学園は、4番を打つ中川 颯に注目。中川はアンダースローで、投球が上手い。さらに、左打者としても、角度ある打球を飛ばすことができるので、長打力に磨きがかかってきていると面白い。
また技巧派左腕・恩地 偉仁の安定感は抜群で、しっかりとゲームメイクをしてくれるだけに心強い存在。中川、恩地以外の投手が台頭すると戦力に厚みが出るので、勝ち上がるためには、ここが一つのチェックポイントとなるだろう。

 また桐光学園は、新しい戦力は積極的に使うチーム。新入生を含めて新戦力の台頭にも期待したい。同ブロックには最速145キロ右腕・望月擁する横浜創学館、力のあるチームを育て上げる川崎北立花学園湘南といった実力校が集結しており、序盤から激しい戦いが予想されそうだ。

 日大藤沢は、右の本格派・滝川 遼太、大型捕手・下地 滉太のバッテリーで上位進出を狙う。また酒田南で10度の甲子園に導いた西原 忠善氏が監督に就任した武相もどんな野球を見せるか注目だ。百合丘厚木西川崎工科綾瀬といった中堅公立校の躍進にも期待したい。

コラムに登場する学校の野球部訪問は以下から!

横浜市立南高等学校(2014年06月23日公開)
向上高等学校(2014年05月20日公開)
向上高等学校(2012年01月28日公開)
藤嶺学園藤沢高等学校(2013年05月13日公開)

このページのトップへ

2015年度 春季高校野球大会 特設ページ
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!
[page_break:相模原・横浜隼人ブロック / 平塚学園・湘南学院ブロック]

相模原・横浜隼人ブロック

宮崎 晃亮(相模原)

 県立相模原のエース・宮崎 晃亮は急成長中で、ブロック予選の伊勢原戦(試合レポート)で5回13奪三振を記録。また打線もパワフルで、投打ともに力強い野球を展開しそうだ。

 同ブロックでは、堅実な守備が光る横須賀総合や、渡部 健人を中心に破壊力ある打線がウリの横浜商大高も面白い。藤沢翔陵も、破壊力ある打線が注目されている。

 横浜隼人は、一冬越えて打線の破壊力が一段と増すだけに、その破壊力を公式戦の場で発揮できるかがチェックポイント。

 また最速143キロ右腕・田村海人擁する桐蔭学園、そしてはコールド負けしたものの、やはり怖い存在なのが横浜だ。新2年の本格派右腕・藤平 尚真が苦い経験を乗り越え、心身共に成長した姿を見せることができるか。

平塚学園・湘南学院ブロック

高田 孝一(平塚学園)

 昨秋優勝平塚学園は、エース高田 孝一を中心とした守備力は神奈川トップクラス。あとは打撃力が一層磨かれてくると面白い。

 またこのブロックでは、好投手・仲島 大雅と破壊力ある打線をウリにする法政二と堅実な守備をウリにする藤嶺藤沢が対決。見応えのあるカードになりそうだ。

 昨夏準優勝向上、近年、成長著しい山手学院も同ブロックで、こちらも見逃せない対決。
湘南学院は好投手・関野 大哉の成長ぶりに期待がかかる。同ブロックには市立南、大師白山といった実力ある公立校も集結しており、シード争いを巡って激しい戦いが繰り広げられそうだ。

 今年は強豪校がバランスよく散らばっており、また公立校の躍進もあり、大会序盤から白熱した展開が期待できそうだ。夏のシード獲得を目指す各校の戦いぶりをぜひ注目してほしい。

(文・河嶋 宗一

コラムに登場する学校の野球部訪問は以下から!

横浜市立南高等学校(2014年06月23日公開)
向上高等学校(2014年05月20日公開)
向上高等学校(2012年01月28日公開)
藤嶺学園藤沢高等学校(2013年05月13日公開)

このページのトップへ

2015年度 春季高校野球大会 特設ページ
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.23

「無欲すぎて就職希望だったところを……」紅林弘太郎(オリックス)、恩師が明かす高校3年間

2024.04.23

【熊本】城南地区では小川工が優勝、城北地区では有明と城北が決勝へ<各地区春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.21

【神奈川春季大会】慶応義塾が快勝でベスト8入り! 敗れた川崎総合科学も創部初シード権獲得で実りのある春に

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!