2015年 春季東京都高等学校野球大会 一次予選展望 「日大鶴ヶ丘、日体荏原など実力校多数」
全国で一番早く公式戦が開幕する東京都春季高校野球大会一次予選は、3月14日からスタートする。負ければノーシード、7月まで公式戦が一切ないという厳しい戦いである。ブロック予選でも好チームが多く登場する。ここで、ブロック予選に登場する各校を紹介していきたい。
【第1ブロック~第12ブロック】日体荏原、成立学園が集まる第7ブロックに注目
鈴木 健介(日体荏原)
第1ブロックでは都立の強豪・都立城東、都立国立、都立大島海洋国際が同ブロックと、しぶとい都立校が出そろっている。第2ブロックでは東南アジア遠征の代表メンバーに選出された大浜永遠擁する日大豊山が登場。大浜は120キロ後半ながらも、制球力にたけた好右腕。一冬超えてさらに球威が増しているか。そして駿台学園、しぶとい野球がウリの都立八王子北、昨夏ベスト8の東京が同ブロックで、こちらも見逃せない。第3ブロックでは、堅実な野球を展開する実践学園は明星学園と都立石神井の勝者と対戦する。
第4ブロックでは185センチ右腕・兼子 大輝擁する拓大一に注目。第5ブロックでは、近年、実力を伸ばしつつある目白研心、都立文京、大型右腕・木村将擁する学習院、昨夏ベスト16の都立田無も見逃せない。第6ブロックでは、昨夏ベスト8の明大中野八王子、昨夏ベスト32の芝。第7ブロックは最激戦区。日体荏原 鈴木健介、柴田大地の好投手2人擁する日体荏原、昨春の関東大会出場の成立学園が同ブロック。どちらがノーシードで夏の大会に登場することになるのかと、本大会に出場している学校にとっても見逃せない展開となった。また同ブロックでは郁文館の左の好投手・大島良介も注目だ。
第8ブロックでは、上位校を脅かすチーム作りに定評のある都立千歳丘に注目。第9ブロックでは、岩倉は巽 大介、坂本匠の2枚看板に注目。細身の体型からキレのある速球を投げ込む山下航擁する目黒学院、第10ブロックでは戦略的な野球を展開する安田学園、第11ブロックでは実力校・世田谷学園、好投手・藤原優が引っ張る立教池袋も面白い。
第12ブロックでは、日本学園と東京大成の対決に注目。東京大成は伝統的に強打のチームを仕上げてくるが、一冬超えてどれだけパワーアップを遂げているか。日本学園は投打の柱・一柳大我の成長に期待がかかる。ポテンシャルの高さは、都内でも上位クラス。春ではどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。また昨夏8強の都立小平も同ブロックで、激しいブロックになりそうだ。
今回のコラムに登場した学校の野球部訪問は以下から!
大森学園高等学校(2011年05月05日公開)
都立小山台高等学校(2014年02月17日公開)
芝高等学校(2014年04月12日公開)
都立足立新田高等学校(2015年01月10日公開)
【第13ブロック~第24ブロック】日大鶴ヶ丘、東海大高輪台、創価など実力校が多く登場
谷井 怜央(創価)
第13ブロックは、東海大相模出身の金丸監督のもと、着実に力をつけている駒込は団結力のある都立王子総合と対戦。また打撃力をウリとする都立府中東は、三瓶 直也に注目。昨年からレギュラーの座を務め、身長163センチと小柄ながらも、俊足で野球センスの高さが光る。
第14ブロックでは、昨夏ベスト16の朋優学院、また明大中野と中大付の対決も注目。第15ブロックでは、昨秋のブロック予選で本大会に出場した都立永山と5対6と接戦を演じた都立目黒が、一冬超してチーム力全体がレベルアップしているか。第16ブロックでは、日大二と、都立の実力校・都立足立新田が同ブロックとなり厳しいブロックとなった。第17ブロックは、2013年夏の甲子園出場の修徳が登場。伝統的に攻撃力が高いチームだけに、一冬超えてからの成長が楽しみだ。
第18ブロックは昨夏ベスト16の多摩大聖ヶ丘が、力のある選手が多く注目だ。第19ブロックは、好投手・矢ケ崎 光擁する都立片倉が、春にかけて伸びてくるチームだけに、怖い存在だ。駒場学園は、東南アジア選抜の代表選手となった大久保健汰は走攻守三拍子揃った外野手。第20ブロックは、東海大高輪台も、昨秋のブロック予選で早稲田実業(試合レポート)に敗れたが、有力候補になりそうだ。
第21ブロックでは昨夏の西東京代表の日大鶴ヶ丘は都立調布南と対戦。強打の捕手西田賢太がチームを引っ張る。ブロック予選からのスタートになるが、今年も上位争いに絡んでくる存在だろう。第22ブロックは、昨夏8強の都立小山台の正捕手・吉田龍平は、東南アジア野球選抜の代表経験を経て、攻守ともに成長を遂げた。創価はマウンド度胸の強さがウリの好投手・谷井怜央、強打の捕手・伊藤駿のバッテリーの成長に期待。創価と同ブロックなのが、強打のチーム・正則学園。こちらも見所のあるブロックになりそうだ。
第23ブロックは、昨夏ベスト16を果たし、秋では大森学園に0対1と接戦を演じた都立紅葉川に注目。第24ブロックでは伝統校・都立府中工がさらに力を付けてくれば、面白い存在になりそうだ。
こうしてみると、各ブロックに実力校が多く、一冬超えてからの成長がとても楽しみだ。だがここから本大会に進めるのは僅か48校。残りの約160校はノーシードでスタートする厳しい争いなのだ。ぜひ各校のグラウンドに足を運び、球児の熱い戦いを見届けてほしい。
■組み合わせと応援メッセージは下記リンクから
【春季東京都高等学校野球大会 一次予選】
第1ブロック 第2ブロック 第3ブロック 第4ブロック 第5ブロック
第6ブロック 第7ブロック 第8ブロック 第9ブロック 第10ブロック
第11ブロック 第12ブロック 第13ブロック 第14ブロック 第15ブロック
第16ブロック 第17ブロック 第18ブロック 第19ブロック 第20ブロック
第21ブロック 第22ブロック 第23ブロック 第24ブロック
今回のコラムに登場した学校の野球部訪問は以下から!
大森学園高等学校(2011年05月05日公開)
都立小山台高等学校(2014年02月17日公開)
芝高等学校(2014年04月12日公開)
都立足立新田高等学校(2015年01月10日公開)
(文・河嶋 宗一)