東の大谷、西の藤浪だけでは語れない選抜2012

大谷翔平(花巻東)

 今年ほど、大会前からワクワクするセンバツはないかもしれない。 

 これほどの逸材が、あるいは、注目チームが集まるのも珍しいと思えるからである。大会前から注目を浴び、そのまま決勝で相対した第81回大会で清峰・今村猛(広島)花巻東菊池雄星(西武)というケースは過去にあったが、その大会には筒香嘉智(横浜)は出ていなかった。

 東の大谷 翔平花巻東)。
 西の藤浪 晋太郎大阪桐蔭)。 

 おそらく、今大会の注目はこの二人を中心に語られて行くのだろう。しかし、2人だけではない。彼らに続くのは、昨秋、東海大会を制した愛工大名電濱田 達郎。力みのない投球フォームからストレートを中心に投げ込む、スケールの大きい投手だ。1年時からチームの軸として活躍してきた智辯学園青山 大紀は昨夏、その片鱗を見せたばかりだ。神宮大会を制した光星学院には二人のスラッガー・田村 龍弘北條 史也がそびえたつ。
 2年前の夏、PL学園の清原和博以来となる「1年生・4番」で本塁打を記録した九州学院のスラッガー萩原 英之は1番打者として今年も甲子園に帰って来た。昨夏ベスト4の作新学院大谷 樹弘横浜柳 裕也、昨秋の防御率が0点台の聖光学院岡野 祐一郎ら、スター候補生が揃っている。

藤浪晋太郎(大阪桐蔭)

 チームに目を移すと、これらの逸材を抱えるチームがやはり挙げられる。花巻東大阪桐蔭は地区大会こそ上位進出はならなかったが、潜在能力の高い集団に仕上がっているし、“春に強い”愛工大名電は東海大会優勝校、光星学院智辯学園も地区大会を制してきた。九州学院作新学院横浜などもタレントが揃っている。

 逸材はいないが楽しみなチームもある。甲子園2度の全国制覇を誇る橋本武徳監督が復帰した天理は、出場チーム最長で最多の5年連続22度目の出場である。

昨夏に続いて出場の健大高崎神村学園。21世紀枠から被災地を代表して石巻工が雄姿を見せる。早鞆は元プロ野球選手の大越基監督が率いるとあって注目度も満載だ。個人的には、宮崎西高崎などの進学校がどこまで上位進出を果たすか、期待している。

 ここ数年にはなかった大激戦になる――。今大会には、それほどの期待感がある。