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大会途中経過!今大会の注目選手(投手&野手)を振り返る

2011.03.31

大会途中経過!今大会の注目選手(投手&野手)を振り返る2011年03月31日

大会途中経過!今大会の注目選手(投手&野手)を振り返る | 高校野球ドットコム

野村亮介(静清)

大会9日目を終えて、これまでの注目選手を振り返ってみたい。
日大三吉永健太朗は初戦こそ5失点を喫したものの、2回戦の静清で修正。9回1失点の好投で見事にリベンジを果たすことができた。準々決勝加古川北戦でも、7回無失点の好投。バッターとしても活躍をみせた。

2試合連続完封の加古川北のエース井上は「打てそうで打たれにくい投手」といわれ、ストレートに強弱をつけながら変化球を自在に投げわけ、相手をフルスイングさせない投球術は玄人受けだったが、準々決勝日大三打線に11失点と打ち込まれた。

静清野村亮介は189センチとは思えないほどのバランス感覚が優れた右腕だった。140キロ台の速球、変化球を自在に投げ分ける投球術が光った。夏までドラフト戦線に加わるだろう。金沢のエース釜田 佳直は150キロを投げるだけの投手から、凄みのある投手に成長。実戦力を高め、スカウトの評価を急上昇させた。今大会は初戦で敗退し、課題は残ったが、向上心の高い彼ならば克服できるはずだ。今後の飛躍が楽しみな右腕である。波佐見松田 遼馬はコンスタントに140キロを計測する馬力の強さと気持ちの強さが光る。技術的に粗い投手だが、スカウト受けする面白い存在だ。
最速145キロのストレートとチェンジアップを投げ分ける三好匠、実戦力の高さが光る光星学院秋田教良、球威とスライダーの切れを増した鹿児島実野田昇吾、夏から成長を見せた智弁和歌山の青木勇人、背中を痛めながらも球威を向上させた葛西侑也も面白い。一方で伸び悩んでいると感じたのは天理西口 輔関西堅田 裕太。昨秋から感じていた課題は克服することができなかった。


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畔上翔(日大三)

野手では履正社海部 大斗が素晴らしい。チャンスで打てる勝負強さには惹かれるものがある。昨年はバットコントロール、俊足、走塁技術の高さで群を抜いていたが、今年は勝負強さも身につけた。体も大きくなり、大器は少しずつ成長している。

今大会を通じて、より注目を集めるようになったのは、東海大相模臼田哲也だ。秋季大会から走攻守すべてにおいてレベルの高いプレーを見せてきたが、選抜ではさらに凄みが増し、ここまで7安打。走塁技術の高さと守備力の高さは健在で、ドラフト候補としてチェックする球団も出てきたようだ。さらにアピールすることをできるか。2試合で3盗塁を記録した九州学院山下翼の脚力は脅威。

報徳学園戦でホームランを放った城南のエース・竹内勇太は野手としても面白みのある素材だった。打球の速さ、キレの良さが光る大垣日大星野真一郎、バットコントロールの良さを見せ、加古川北との準々決勝では大会記録に並ぶ1試合6安打を記録した畔上翔日大三)は、準決勝以降の活躍も楽しみである。

豊住康太鹿児島実)、渡邉勝東海大相模)もアピールを続ける。今年は俊足・巧打系の選手が目立ち、なかでも明徳義塾北川倫太郎はスイング、打球の速さは今大会随一。集中力の高さから醸し出される雰囲気が実に良い。ネックだった守備・走塁も着実に成長を見せており、今後もチェックして行きたい選手だ。

一方で前評判の高かった石井元履正社)、高山俊日大三)、横尾俊建日大三)、宮川祐輝(智弁和歌山)は、まだ本来の実力を発揮できていないように感じる。前評判の高いプレーヤーなだけに、3安打猛打賞、ホームランといった活躍だけでなく、ここぞという場面で打てる勝負強さを発揮することが評価を高めることになる。大会10日目となる明日以降の彼らの奮起にも期待してみたい。

(文=高校野球情報.com 編集部 )

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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