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いよいよ後半戦に突入!優勝の鍵を握るのは捕手の力量にあり!

2011.03.31

いよいよ後半戦に突入!優勝の鍵を握るのは捕手の力量にあり!2011年03月31日

いよいよ後半戦に突入!優勝の鍵を握るのは捕手の力量にあり! | 高校野球ドットコム

高城俊人(九州国際大付)

第83回選抜高校野球大会も順調に消化し、あっという間にベスト8が出揃った。
そして本日、準決勝に九州国際大付(福岡)と日大三(東京)がまず駒を進めた。
明日4月1日の準々決勝は、智弁和歌山(和歌山)vs履正社(大阪)。鹿児島実(鹿児島)vs東海大相模(神奈川)が激突。

これまで勝ち上がってきた学校で、共通して見えて来るのは正捕手の技量の高さだ。
今年は例年以上にバッテリーミス、配球ミスが見受けられた。また、ピンチになっても捕手が間を取らない場面もあった。

扇の要である捕手が不安定では、投手も野手も集中してプレーすることは不可能。選抜大会は投手優位の大会といわれているが、その背景にあるのは彼らをリードにする捕手の存在が大きいことは見逃せない。そこで、今回は勝ち上がっているチームの捕手に目を向けていきたい。

まず、九州国際大付高城俊人。ベスト8入りした捕手の中では最もプロに近い捕手。初戦のホームラン、二回戦の勝負強い一打によって打撃がクローズアップされているが、エース三好匠の持ち味を引き出す好リードも光った。
日大三鈴木貴弘は捕手としての技量は平均的。ただ初戦の明徳義塾戦で見られたように前歯を折りながらもプレーを続行。気持ちの強さと根性で味方を盛り立てる捕手。彼の気持ちの強さが日大三にとっては良い影響を与えている。


いよいよ後半戦に突入!優勝の鍵を握るのは捕手の力量にあり! | 高校野球ドットコム

鈴木貴弘(日大三)

明日準々決勝第1試合で登場する智弁和歌山の道端俊輔は、1年秋からマスクを被った正捕手。
豊富な経験を活かしたリードセンスは見所があり、甲子園大会で不発だった打撃もようやく発揮しつつある。履正社坂本誠志郎は2年夏に甲子園を経験した安定感抜群の正捕手。キャッチングの上手さ、リードセンスの良さ、スローイング技術の高さが光る。

続いて明日の準々決勝第2試合でも好捕手対決となる。鹿児島実業・黒木兼太朗

エース野田の持ち味を引き出すリードに定評あり。ここ一番での冷静な配球が光る。配慮もしっかりし、また勝負強い一打も見せる嫌らしい捕手だ。東海大相模佐藤大貢はこれまでの2試合でも大きな活躍を残している。

エース近藤が仕上がらない中、庄司、長田といった控え投手を懸命にリードし、2試合6失点に抑えているのは評価されるべきだろう。キャプテン・正捕手・4番という重責を担いながらも献身的なプレーでチームを支えている。

また、今日敗れはしたが、北海玉木昂太は技巧派右腕・玉熊の持ち味を引き出す冷静なリードで玉熊を安心して投げさせることができる頼もしい捕手だった。
加古川北佐藤 宏樹はエースの井上真佐人の持ち味を引き出し、2試合連続完封を演出。狙い球を絞らせないリードセンスの高さは光るものがある。逸らすことも少なく、そして強肩を存分にアピールした。

この8人の捕手には、8通りの良さがある。また勝ち進んでいるチームの捕手たちは、これからチームのためにどう考え、どんな配球をして、指示を送っていくか注目してみたい。優勝の鍵は間違いなく彼らにかかっている。
最後に、ベスト8入り以外の捕手に目を向けていくと洞察力に長けて、仕切れる静清加藤翔、完成度の高い大垣日大時本亮、献身的なリードを見せる九州学院の坂井も彼らに負けないだけの技量を持った捕手だった。また夏の活躍を楽しみにしていたい。

(文=高校野球情報.com 編集部 )

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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