今年の愛知県高校野球も、伝統の名古屋市内の私学4強と言われる東邦、愛工大名電、中京大中京、享栄を中心とした戦いになっていくことは間違いない。ただ、今年はそれに加えて、プロ注目の好投手がいて先の名古屋市内2次トーナメントで1位となった至学館と愛知産大工を加えた「私学6強」となっていきそうな状況だ。
組み合わせから、ベスト4までブロックごとに見ていこう。
愛工大名電、享栄、至学館など強豪が続々登場

享栄・東松投手
知多地区1位の大府が四隅の一角となったAブロックは最も厳しい組み合わせとなっている。6強のうちの享栄と愛工大名電、愛知産大工の3校が集まった。1回戦から登場となる享栄は、3回戦でシードの大府と当たりそうだ。ただ、享栄には愛知商、中部大一といった名古屋地区勢が挑んでいく。大藤 敏行監督が、注目の東松 快征投手(3年)をどこでどう起用していくのかというところも見どころである。大府は、打倒私学に燃えている。
また、愛工大名電と愛知産大工は勝ち上がれば3回戦で当たることになりそうだ。愛知産大工は、最速148キロを計測したという天野 京介投手(3年)が注目されている。名城大附に勝てば次は尾張地区2位の誠信と当たることになる。愛工大名電と当たる前にも壁はありそうだ。
Bブロックは、3回戦で西三河地区2位の刈谷と至学館が当たりそうだ。至学館の伊藤 幹太投手(3年)は、今年の夏で勇退を公言している麻王 義之監督をして、「これまで至学館で見てきた中で最も素材力の高い投手。最後に至学館から初めてプロへ送り込むことができれば言うことはない」という思いで指導している。刈谷も、180センチ、80キロの重野 颯吾投手(3年)が高い評価を受けている。対戦すれば質の高い投手戦が期待できそうだ。
一方のゾーンでは星城と渥美農、豊橋中央と東三河1位の豊川が競い合いそうだが、昨夏から多くの1年生が起用されていた三好も経験値が豊富で侮れない存在になりそうだ。