トーナメント表
・本大会の組み合わせ
・一次予選の組み合わせ
春季高校野球東京都大会の1次予選の組み合わせが25日決まった。1次予選は今年も無観客だが、控え部員や保護者の観戦は認められるなど、少しずつではあるが、日常の姿に戻りつつある。
昨年秋季都大会に出場した64チームは1次予選を免除されるため、1次予選は169チームが48の出場枠を目指して戦う。トップクラスのチームは既に出場権を得ているものの、いくつかのブロックでは、強豪校が集まる激戦区になっている。
初戦から甲子園出場経験校の対戦

長谷川心風(駒大高)
最激戦区は、巣鴨、駒大高、日本学園、共栄学園が入った第20ブロックAで、代表争いは混とんとしている。駒大高は、打線はやや小粒の感じもあるが、技巧派の長谷川 心風投手(2年)を中心にまとまっている。この春どこまでパワーアップしたか注目だ。
日本学園は夏の第1回大会に出場している伝統校。3年後には校名が明大付属世田谷に変わるだけに、日本学園として実績を残したいところだ。共栄学園は近年、しばしばシード校になっているだけに、ブロック予選は勝ち抜きたいところだ。
第6ブロックAでは、安田学園と成立学園という甲子園出場経験校が、いきなり初戦で対戦する。成立学園は近年やや不振なだけに、巻き返しを図りたいところだ。このブロックには河本ロバート監督が率いる八王子実践もおり、激しい戦いが予想される。
昨年11月イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の指導を受け話題になった都立新宿は、城西大城西と対戦する。城西大城西は甲子園出場経験のある強豪だけに、戦いぶりが注目される。このブロックには都立の強豪、都立総合工科もいる。
都立旋風が再び起きるか?

水野耀喜(都立文京)
昨夏は、都立城東が東東京大会のベスト4、都立文京と都立小山台が8強、都立富士森が西東京大会の4強に入り都立旋風が起きた。しかしこの4校は、いずれも秋季都大会に出場できず、春は1次予選からの出場になる。
このうち都立城東は都立墨田工、都立府中工、淑徳と同じブロックに入った。実力的には二刀流の藤森 晴久外野手(2年)のいる都立城東がリードしているが、淑徳、都立府中工なども実績があるだけに、油断できない。
都立富士森は足立学園との初戦が重要だ。都立文京は、初戦で都立の強豪・都立東大和と対戦する。都立文京は、昨夏1年生ながら好投をみせた上一色中出身の水野 耀喜投手(1年)の成長が注目される。都立東大和は近年部員不足に悩んでいるものの伝統校としての力はある。またこのブロックには東京実もおり、混戦模様だ。
都立小山台もやはり、実力的にはリードしているものの、淑徳巣鴨、都立淵江も力はあるだけに安心はできない。
御園 拓摩投手(2年)を擁する都立雪谷、西山 恒斉投手(2年)を擁する早大学院、中村 海斗投手(2年)を擁する明大中野、森井 翔太郎投手(1年)を擁する桐朋という注目の好投手のいる4校は、優位な位置にいるが、春は久々の公式戦だけに油断はできない。
目黒日大、明星、目白研心、東海大高輪台など強豪校の戦いぶりも注目される。昨夏加盟した品川翔英は、1勝すれば都大会に出場できる。
コロナの影響が比較的少なかったこの冬、各チームどこまで成長したか楽しみである。
(文=大島 裕史)