目次

[1]離島の球児の力を示した都立八丈の健闘
[2]都立勢3校が準々決勝に進出
[3]1、2年の選手の活躍が目立つ
[4]帝京・日体大荏原など名門校復活の兆し
[5]3季連続甲子園出場を成し遂げたチーム作りの起承転結

トーナメント表
夏の甲子園の組み合わせ

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大会の詳細・応援メッセージ
第104回 全国高等学校野球選手権大会

 コロナ禍も3年目。最後の夏までコロナの影響を受けた3年生は、気の毒でならない。それでも3年ぶりに聖地・神宮球場をメイン球場として開催され、一部の球場を除き、ブラバンの応援も認められ、高校野球の日常がかなり戻ってきた。

離島の球児の力を示した都立八丈の健闘


 この夏から継続試合が導入されたが、都立紅葉川成城の一戦は、試合が2度中止になり、3日がかりで勝負がついた。参加校が多く、それでなくても複雑な東京の大会運営に、さらに複雑な要素が加わった感じだが、不公平感や、雨天コールドによる心残りをなくすという点で、継続試合の制度自体は良かったと思う。

 参加チームの減少傾向が続く中、品川翔英が新たに加わったことは、喜ばしいことだ。最初の試合は、神宮球場で行われた。聖地に立った石田寛監督は涙が出たという。初戦は上野学園に大敗したが、その情熱で、チームを大きく育ててほしい。

 この大会では都立勢の健闘が光った。中でも選手登録12人の都立八丈が、都立の実力校である都立小岩などを破り4回戦に進出したのは、驚きだった。コロナ禍で島外に出るのも容易でない中での成果だけに、価値のある快挙だ。3年生が抜けると、連合チームとなるのだろうが、伝統を受け継ぎ、また単独チームで戻ってきてほしい。

都立勢3校が準々決勝に進出



都立城東・峯岸 叶

 昨夏と同カードになった修徳都立雪谷の試合はまたも好試合となり、修徳が勝った。その修徳都立葛飾野が勝利したことも驚きだった。葛飾野は昨年中日にドラフト1位で入団したブライト 健太外野手の母校でもある。

 今年はベスト8に都立城東都立小山台都立文京の3校が残った。これは、都立雪谷都立小山台都立総合工科がベスト8に残った第91回大会以来13年ぶりで、現在の区割りになってからは初めてのことだ。文京は、夏は初のベスト8になる。岩倉などを破っての堂々の快挙だ。

 都立城東都立小山台は秋、春の都大会でベスト16なので、ベスト8も順当なところ。それでも、城東が関東一を破ったのは、今大会最大のサプライズであった。丁寧で粘り強い投球をしたエースの峯岸 叶投手(3年)を、チーム全体で盛り立てた、「下町の野球小僧」たちが起こした快挙だった。

1、2年の選手の活躍が目立つ



帝京戦でソロ本塁打を放った二松学舎大附4番・片井 海斗(1年)

 全国的な傾向だが、東東京大会でも1、2年生の活躍が目立った。中でも二松学舎大附の1年生・片井 海斗内野手は、いきなり4番に抜擢され、準決勝の帝京戦で本塁打を放つなど、チームの優勝に貢献した。

 日体大荏原の1年生・吉田 健汰投手は、ナックルカーブなど駆使した緩急のある投球で、初先発の都立王子総合戦で完封勝利を挙げた。都立文京の1年生で上一色中出身の水野 燿喜投手は、岩倉戦で好リリーフをして、チームの勝利に貢献した。

 長身の篠崎 国忠投手(修徳)、中村 海斗投手(明大中野)に、高橋 蒼人投手(帝京)といった2年生は既に実績を挙げており、あと1年でドラフト候補に挙がってくるか、注目だ。

 二松学舎大附で投打二刀流の活躍をした大矢 青葉外野手と抑えの重川 創思投手や、関東一戦で本塁打を放った都立城東の藤森 晴久外野手、打撃のうまさをみせた日体大荏原千葉 輝夏内野手、都立雪谷の大型投手・御園 拓摩らは2年生であり、この夏、光を放った球児たちが、さらに成長することを期待したい。