西の両雄・日大三と東海大菅生 準々決勝で再度激突か?

小池 祐吏(東海大菅生)
仮に上位にシードされた学校が順調に勝ち上がれば、準々決勝は國學院久我山・帝京、修徳・関東一、日大三・東海大菅生、都立狛江・二松学舎大附というカードになる。これは秋の準々決勝と同じ組み合わせだ。シード校もランクごとに抽選に加わっているが、どういうわけか同じ配置になった。もちろん、準々決勝が秋と同じカードになるとは限らない。そうした中で、再戦する可能性が最も高いのは、日大三と東海大菅生の一戦だ。
秋は日大三がサヨナラ勝ちしたが、今大会は、両校とも優勝候補。東海大菅生はエースの鈴木 泰成がどこまで投げるか不明だが、大型右腕の日當直喜らも成長。打線は福原聖矢、小池 祐吏らタレント揃い。日大三は、秋は準決勝で國學院久我山に屈辱の5回コールド負けを喫したが、例年ひと冬越えるとたくましくなる。注目の捕手・川崎 広翔のほか、富塚 隼介、浅倉 大聖らが並ぶ打線は迫力がある。
今大会は、夏のシードがかかった3回戦から中1日で4回戦になる。各校とも、エースの負担を減らし、夏に向けての新戦力を発掘する意味からも、4回戦は総力戦で臨むはずだ。
優勝候補は秋4強の國學院久我山、二松学舎大附、関東一、日大三に東海大菅生、帝京、八王子といったところか。秋の成績を基にしたランクでは、1回戦免除のシード校、1次予選免除の秋季都大会出場校、1次予選から参加のチームとなる。しかしこの冬もコロナの影響で、練習や練習試合を思うようにできなかったチームが多い。その点では、1次予選から公式戦を経験しているチームが有利な面もある。それがこの大会の波乱要因になっており、1回戦から目が離せない戦いが続きそうだ。
新3年生は入学した時からコロナの影響で、高校野球の日常の姿を経験していない。コロナへはまだ警戒が必要であるが、この大会が、高校野球の日常を取り戻すさらなる1歩になってほしいものだ。
(文=大島 裕史)