Column

センバツ優勝候補・大阪桐蔭の課題は?戦力を徹底分析

2022.03.04

 今年のセンバツ出場校で優勝候補として期待される大阪桐蔭(大阪)。どんな年でもそれを目指せる戦力は揃っている。

センバツ優勝候補・大阪桐蔭の課題は?戦力を徹底分析 | 高校野球ドットコム
センバツ関連サイトはこちら
リアルタイム速報 専用特設サイト
第94回センバツ大会特設サイト

投手力

センバツ優勝候補・大阪桐蔭の課題は?戦力を徹底分析 | 高校野球ドットコム
藤田和也、川原嗣貴、前田悠伍、別所孝亮、川井泰志

 前田 悠伍投手は2年生ながら絶対的なエースとなった。昨秋の明治神宮大会で敦賀気比(福井)戦で2ケタ奪三振を挙げるなど、公式戦防御率0.78。しかも前田は大事な試合で投げることが多く、しかも打力が高いチーム相手に残した数字である。速球、変化球、フォーム、コントロール、メンタルの5要素が揃った投手として覚えてほしい。

 147キロ右腕・別所 孝亮投手(3年)にかかる期待は大きい。長身を生かしたフォームから繰り出す重量感満載の140キロ前半のストレートが魅力の大型右腕。前チームでの登板経験が少なく、公式戦の防御率もいい。前田のインパクトがすごくて、あまり話題になっていないが、センバツ上位進出、優勝は、この投手の進化にかかっているといっても過言ではない。また、188センチの長身から角度のある140キロ台の直球を投げ込む川原 嗣貴投手(3年)は、明治神宮大会では不調に終わったが、センバツでは大きく化けることを期待したい。

 切れのある速球を投げ込む左腕・川井 泰志投手(3年)、大型右腕・藤田 和也投手(3年)もベンチ入りを争ってる。いずれにしてもベンチ入りした大阪桐蔭投手陣は他校と比べても平均球速が速い投手陣になることは間違いない。

[page_break:攻撃力、守備力]

攻撃力、守備力

センバツ優勝候補・大阪桐蔭の課題は?戦力を徹底分析 | 高校野球ドットコム
伊藤櫂人、海老根優大、松尾汐恩、丸山一喜、星子天真

  公式戦5本塁打の松尾 汐恩捕手(3年)は世代屈指の打撃型捕手。リードも安定しており、今年の大阪桐蔭の野手では最も場数を踏んだ選手として期待が高い。まとめ役として期待されるのが星子 天真内野手(3年)。グラウンドでも存在感があり、しっかりとチームを引っ張る様子が見られる。選手としては軽快な守備とミート力が高い打撃が見られる。

 また 伊藤 櫂人内野手(3年)は無駄がない打撃フォームから安打を量産し、チャンスメーカーに徹する。2番・谷口 勇人外野手(3年)も、インパクトまで無駄のない打撃フォームから広角に長打を打てる点も素晴らしい。フルスイングが自慢の丸山 一喜内野手(3年)、田井 志門内野手(3年)も、一発長打が期待できる左の強打者だ。

 U-15代表で4番を務めた経験もある海老根 優大外野手は、長打力、脚力、肩といずれも素晴らしいものがあり、西谷浩一監督も高く評価。まだ力のすべてを発揮できておらず、このセンバツまでに高い潜在能力を発揮できる技術や意識付けが身についているか。野手のキーマンになる選手ではないか。

 遊撃手の22864内野手(3年)も安定感のある守備と巧打が光り、守備の要といっていい。

まとめ

 打撃力、守備力、投手力すべてにおいてトップレベル。優勝候補として十分に推していい戦力だ。優勝するためには、2年左腕・前田を負担なく、運用し、勝ち進めるかにつきる。3年投手陣の奮起が求められるだろう。前チームも潜在能力こそ抜群だったものの、投手陣の調子の不安定さが目立った。

 今回は圧巻だったと思わせる戦いができるか注目したい。

センバツ優勝候補・大阪桐蔭の課題は?戦力を徹底分析 | 高校野球ドットコム
センバツ関連サイトはこちら
リアルタイム速報 専用特設サイト
第94回センバツ大会特設サイト

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.24

東京国際大の新入生は、リーグ戦デビューの二松学舎大附の右腕、甲子園4強・神村学園捕手、仙台育英スラッガーら俊英ぞろい!

2024.04.24

【福島】田村、日大東北、只見、福島が初戦を突破<春季県大会支部予選>

2024.04.24

【佐賀】敬徳と有田工がNHK杯出場を決める<春季地区大会>

2024.04.24

【春季四国大会逸材紹介・香川編】高松商に「シン・浅野翔吾」が!尽誠学園は技巧派2年生右腕がチームの命運握る

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.21

【神奈川春季大会】慶応義塾が快勝でベスト8入り! 敗れた川崎総合科学も創部初シード権獲得で実りのある春に

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!