チーム6本塁打の九州国際大付が上位、中日左腕の弟が打率.692 センバツ出場校打撃ランキング
佐倉侠史朗
2022年の第94回選抜高校野球大会(3月18日開幕、[stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決まった。主に昨年秋の大会を参考資料にして選出されたが、特に高レベルの戦いが繰り広げられる昨年秋の地区大会に絞ってのデータをもとに、ランキング形式で出場校を紹介したい。(21世紀枠出場チームはのぞく)
今回は打撃編。チーム別の打撃部門のベスト3は次の通り。
☆打率
山梨学院 .416(4試合)
敦賀気比 .403(4試合)
九州国際大付 .391(4試合)
☆本塁打
九州国際大付 6(4試合)
山梨学院 4(4試合)
明秀学園日立 4(3試合)
☆1試合平均打点
九州国際大付 10.50
山梨学院 8.75
敦賀気比 7.75
☆盗塁
國學院久我山 15(6試合)
二松学舎大附 12(6試合)
和歌山東 9(4試合)
九州Vの九州国際大付(福岡)、関東準Vの山梨学院(山梨)、北信越Vの敦賀気比(福井)の3校が上位。特に九州国際大付は4試合43得点で1試合平均得点でも10.75で1位に輝いた。盗塁では試合数が多かった東京勢が上位にいるが、和歌山東(和歌山)の4試合9盗塁は光っている。地区大会では足技を生かした攻撃も武器にしている。
福島貫太
続いて個人部門。打率、打点、本塁打については以下の通りとなっている。
<個人打率上位ランキング>
(規定打席=3試合以上出場で試合数×3.1)
1位 福島 貫太外野手(倉敷工) .692(3試合13打数9安打)
2位 白川 輝星内野手(長崎日大) .667(3試合12打数8安打)
3位 鈴木 斗偉内野手(山梨学院) .647(4試合17打数11安打)
4位 瀬谷 大夢外野手(二松学舎大附).632(6試合19打数12安打)
5位 辻 天成内野手(明秀学園日立) .625(3試合8打数5安打)
5位 角田 貴弘内野手☆(有田工) .625(3試合8打数5安打)
7位 得山 大輝内野手(広島商) .615(4試合13打数8安打)
8位 松永 陽登投手(日大三島) .600(3試合10打数6安打)
(☆は1年生)
倉敷工(岡山)3番主将の福島がトップとなった。中国大会の3試合の内訳は、初戦で5打数4安打の固め打ち、準々決勝では4打数2安打、敗れた広島商(広島)との準決勝では4打数3安打。7割近い打率を誇って、チームの13年ぶり11回目のセンバツ出場に貢献した。兄の福島 章太は2学年上の倉敷工のエースで、2020年ドラフト4位で中日に入団した左腕。
<本塁打2本以上マークしている4選手>
鈴木 斗偉内野手(山梨学院)=ソロ2本
相澤 秀光内野手(山梨学院)=3ラン&ソロ
佐倉 俠史朗内野手☆(九州国際大付)=ソロ&満塁弾
瀬谷 大夢外野手(二松学舎大附)=満塁弾&ソロ
(☆は1年生)
強打の山梨学院では2人が2アーチを放って、強打のチームをけん引している。佐倉は1年生ながら2戦連発で非凡さを見せつけた。
<打点上位ランキング>
1位 瀬谷 大夢外野手(二松学舎大附) 11(6試合)
2位 松永 陽登投手(日大三島) 10(3試合)
3位 下川邉 隼人内野手(國學院久我山) 8(6試合)
3位 木津 寿哉内野手☆(國學院久我山) 8(6試合)
5位 佐倉 俠史朗内野手☆(九州国際大付)7(4試合)
5位 齋藤 誠賢外野手(國學院久我山) 7(6試合)
5位 真鍋 慧内野手☆(広陵) 7(4試合)
(☆は1年生)
試合数が違うなか、3試合で10打点の松永、4試合で7打点の佐倉、真鍋の活躍が目立つ。
ちなみに盗塁数トップは國學院久我山3番の上田 太陽内野手(2年)で、6試合7盗塁をマークした。長打率1.316と塁打数25でトップだったのは二松学舎大附の4番・瀬谷。12安打中、本塁打2、三塁打3、二塁打1の長打を誇り、スラッガーとしてセンバツでも活躍が期待される。
打席あたりの総合的な打撃貢献度を表すOPS(出塁率+長打率)では、九州国際大付の1番・黒田 義信外野手(2年)が2.008(出塁率.700、長打率1.308)でトップに君臨した。昨年夏は4番だった黒田は得点(11)でもトップに立つなど、チームの勝利への貢献度は驚異的だ。
(文=浦田 由紀夫)