1年生BIG4、世代屈指の「打てる捕手」などセンバツ要注目の逸材20人を厳選ピックアップ
第94回選抜高等学校野球大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場)の出場32校が決定した。注目選手が多い今センバツだが、今回は大会を盛り上げるであろう注目選手20人を紹介したい。こちらは多くの学校の選手を紹介したいため、1校最大2人までとして、選手を紹介する。
【1年生BIG4】
左から、佐倉 侠史朗、前田 悠伍、佐々木 麟太郎、真鍋 慧
佐々木 麟太郎内野手(花巻東)=高校通算50本塁打をマークしている世代屈指のスラッガー。昨年秋の明治神宮大会では、2本塁打を記録し、観客を沸かせた。広島広陵(広島)戦ではこれまであまり打てていなかったインハイの速球を捉え、本塁打を打ち込んだ時、ワンランク上の打者に到達した感がある。
真鍋 慧内野手(広島広陵)=体格は佐々木 麟太郎内野手とひけをとらないものがあり、昨年秋の明治神宮大会では特大本塁打も放った。打撃技術も非常に高く、さらに名門・広島広陵ということもあって、守備はかなり鍛えられている。
佐倉 侠史朗内野手(九州国際大付)=183センチ106キロと恵まれた体格をした大型スラッガー。昨年秋の九州大会では満塁本塁打を放ち、そして明治神宮大会では、大阪桐蔭・前田 悠伍投手(1年)から本塁打を放った。
前田 悠伍投手(大阪桐蔭)=湖北ボーイズから評判だった。高校野球関係者によると、20年の中学生ではNo.1投手の評価。高校入学後も順調に成長し、昨年秋の大阪大会、近畿大会、明治神宮大会では重要な場面で登板しつづけてきた。
[page_break:【好投手たち】]【好投手たち】
左から大野稼頭央、森下瑠大、マーガード真偉輝キアン
大野 稼頭央投手(鹿児島大島)=昨秋の九州大会では、興南(沖縄)に完封勝利。467球の熱投で2014年以来、8年ぶりの甲子園出場に導く。最速146キロのストレート、スライダー、カーブをうまく使い分けた投球が光った。
越井 颯一郎投手(木更津総合)=昨秋、強打の東海大相模(神奈川)相手に1失点完投勝利を収めた146キロ右腕。伸びのある快速球、曲がりが鋭い変化球のコンビネーションで打ち取る。
辻田 旭輝投手(クラーク記念国際)=最速148キロのストレートの速球の威力は抜群で、秋にかけて強化してきたフォークの落差も大きい。
米田 天翼投手(市立和歌山)=最速149キロの速球に加え、カットボール、スライダー、カーブと多彩な変化球を投げ分け、打者を翻弄する近畿屈指の右腕。
榎谷 礼央投手(山梨学院)=140キロ前半の速球とカットボールを武器に、チームを関東大会準優勝まで導いた右腕。キャッチボールからでも明らかに非凡な素質が伝わってくる。
森下 瑠大投手(京都国際)=昨夏甲子園ベスト4入りに貢献した高校生屈指の左腕。最速143キロのストレートと、曲がりが鋭いスライダー、チェンジアップを駆使し、近畿大会の履正社戦で完封勝利。投手としては抜群の出来を示しただけではなく、和歌山東戦では本塁打を放った。
マーガード 真偉輝キアン投手(星稜)=中学時代はU-15代表を経験した大型右腕。1年から登板を経験したマーガードは、130キロ後半の速球と、鋭い変化球を武器にする北信越屈指の右腕へ成長した。
宮城 誇南投手(浦和学院)=1年秋から名門・浦和学院の主戦投手としてマウンドを踏む技巧派左腕。昨秋は力強さが増し、140キロ台まで到達した。
[page_break:【好打者たち】]【好打者たち】
左から野田海人、松尾 汐恩、石川ケニー
松尾 汐恩捕手(大阪桐蔭)=昨年の明治神宮大会で2ホーマーを記録するなど、今年の高校生捕手では最も「打てる」捕手。
石川 ケニー投手兼外野手(明秀学園日立)=強打の明秀学園日立を牽引する強打の左打者。大型選手揃いの中でもトップレベルの打球速度と飛距離を誇る。また投手としても140キロ前後の速球を投げ込む。
野田 海人捕手(九州国際大付)=スローイングタイム1.8秒台の強肩とパンチ力のある強打を武器にする九州屈指の捕手。
戸井 零士内野手(天理)=今年の天理を引っ張る大型遊撃手。ヘッドをうまく効かせた豪快なスイングで長打を量産する。遊撃手としての守備でも強肩が光る。
春山 陽登外野手(敦賀気比)=昨秋の福井県大会、北信越大会で高打率をマークした右の好打者。今年の敦賀気比打線のキーマンとして注目される。
下川邊 隼人内野手(國學院久我山)=今年の東京を代表する大型遊撃手で、神宮大会でも快打と軽快な守備を連発して存在感を示した。
松永 陽登投手(日大三島)=38年ぶりの甲子園出場に貢献した投打の柱。一発を打てる長打力と投げても直球、スライダーを巧みに投げ分ける投球が光る。センスが高く、全国1勝のキーマンとなりそうだ。
高橋 友内野手(高知)=今年の高知の主軸を担う大型三塁手。確実性の高いスローイングとインサイドアウトで振り抜く打撃技術の高さが魅力だ。センバツでは一気に評価が上昇する可能性も秘めている。
(文=河嶋 宗一)