2021年は春の鹿児島実に始まって、NHK旗は鹿児島城西、夏は樟南、秋は大島、1年生大会は神村学園、全ての大会で優勝チームが入れ替わった。神村学園鹿児島実樟南鹿児島城西といった強豪私学を中心に、本命なき混戦が続いた1年だった。

 20年秋の県大会の結果をもとに第1シード神村学園、第2シード樟南でスタートした春だったが、4強に残れたのは第4シードの鹿屋中央のみ。8つのシード校のうち6校が8強に残れず、今年の混戦を象徴するようなスタートだった。混戦の中、決勝に勝ち上がって九州大会を射止めたのは、強打でノーシードから勝ち上がった鹿児島実と、峯山 叶聖投手(3年)、折尾 凛投手(3年)の左右両腕を中心に安定感のある戦いぶりが顕著だった鹿屋中央。9回表まで鹿屋中央がリードして勝ち切るかと思われたが、エラーが相次いで鹿児島実が逆転し接戦をものにした。大島は3回戦で樟南に競り勝ち、枕崎は準々決勝で神村学園にコールド勝ちし、県立校が2校4強入りと健闘した。

 夏前最後の県大会となるNHK旗は春3回戦で鹿児島南にサヨナラ負けした鹿児島城西と古豪・鹿児島商が決勝で対戦。序盤は鹿児島城西、終盤は鹿児島商が追い上げたが3対2で鹿児島城西が競り勝った。

 2年ぶりに開催された夏の大会は、1年間の実績に基づくポイント制で鹿屋中央鹿児島城西鹿児島実神村学園樟南大島枕崎鹿児島商の順に8校がシードとなった。シード校の組み合わせも、上位シードから順番に入りたい場所を選択する方式が初めて採用された。この1年間、県大会での優勝は一度もなかった鹿屋中央だが、昨秋ベスト4、春準優勝、NHK旗4強と全ての大会で4強以上と安定して上位の成績を残していた。

 7月3日に開幕し、3回戦と準々決勝、準々決勝と準決勝と間隔を空け、26日まで続いた長丁場の大会。樟南鹿児島実れいめい神村学園と、好投手と強力打線を擁する強豪私学が順当に4強に勝ち残った。決勝戦は樟南VS鹿児島実の伝統校対決。5年前、延長15回引き分け再試合の決勝を戦って以来となる鹿児島を代表する名門2強同士の夏の頂上決戦に注目が集まった。コロナ禍も落ち着いており、一般客の入場も可となった中、試合開始前から長蛇の列ができていた。

 県勢最多となる20回目の甲子園出場を目指す両者の対戦は接戦が予想されたが、初回に主将で3番・下池 翔夢内野手(3年)のタイムリーで先制した樟南が、毎回の15安打で7得点を挙げて終始優位に試合を進めた。エース西田 恒河投手(3年)は緩急を丁寧に使った投球で鹿児島実打線を7安打完封した。

 甲子園での活躍が期待された樟南だったが、連日の雨で初戦が延び、打線の調子が上がらないまま三重に敗れて初戦で姿を消した。