2021年夏が終わり、新チームがスタートして年内の公式戦がすべて終了した。最後の大会、明治神宮大会まで勝ち残り4強まで進んだのは、九州国際大付だった。福岡大会を圧倒的な力で制すると、九州大会も4戦6発43得点で優勝。打力を誇って全国の舞台でも2勝した。他校にとってはこの「王者」を倒さない限り、来年夏の大会は勝ち抜けないといっても過言ではないだろう。2022年福岡の勢力図は九州国際大付を軸に描かれる。

 九州国際大付の上位打線は破壊力がある。1番黒田 義信外野手(2年)がリードオフマンで、3番大島 諄士外野手(2年)、4番佐倉 侠史朗内野手(1年)、5番野田 海人捕手(2年)のクリーンアップは強力で、1発を放つ力だけでなく、チャンスにも強い。「ジャンボ」の愛称でチームメートから親しまれている183センチ、106キロの佐倉は、バットを上段に大きく構える独特な打法から、明治神宮大会準決勝の大阪桐蔭(近畿・大阪)戦で、同じく1年生左腕で注目の前田 悠伍投手から本塁打を披露。全国でも指折りの「スーパー1年生」の仲間入りを果たした。

 エース左腕の香西 一希投手(2年)は制球力と緩急をつけた投球で打ち取るタイプ。捕手が本業ながら140キロ後半をマークする野田も投手を務めるなど、タイプの違う投手コンビで安定感を見せている。秋季福岡大会ではほとんど危なげない戦いで優勝した。

 対抗するのは、タレントがそろっている福岡大大濠飯塚の2チームだ。センバツに出場した福岡大大濠には、友納 周哉内野手(2年)、山下 恭吾内野手(2年)、北嶋 瑞己外野手(2年)、馬場 拓海投手(2年)らが旧チームから残っている。秋季大会は馬場が故障でメンバー外というアクシデントもあり、総合力を十分に発揮できずに8強止まりだった。

 飯塚には、投打の柱がいる。白浜 快起投手(2年)はエースで4番。投げては190センチの長身を生かした力強い直球が武器で最速145キロを誇る。4番打者としても勝負強い打撃を見せ、秋季大会でも勝負どころでの適時打も目立った。一冬を越えてどこまで成長できるか。制球力、変化球の精度など、九州国際大付打線に対抗できるまでレベルアップすれば勝機は見える。

 秋季大会準優勝の福岡第一と、3位の自由ケ丘は投手力アップがカギとなりそう。公立でも、8強に入った福岡北筑だけでなく、小倉東筑春日久留米商も実力があり、これから夏には対抗できる力が備わる可能性がある。

 もちろん、昨年の夏に甲子園出場を果たした西日本短大附を始め、筑陽学園福岡工大城東柳川東福岡らの私立勢も虎視眈々と春からの浮上を目指している。

 現時点では九州国際大付の優位さはゆるぎないだろうが、一冬越えてからの春の大会で、パワー、体力、スタミナをつけた各校の「変身」が見られるだろう。大きな壁を乗り越えられるチームが出てきて、夏に向けての激戦模様となるのか。来年の戦いはもう始まっている。