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注目投手に注目打者がズラリ、どのカードも激戦必至!九州4枠は?

2021.11.08

 来年春のセンバツ選考の参考資料となる秋季九州地区大会は、9日に準々決勝を迎える。例年通り4枠なら、勝てばセンバツ出場が確実となる。8チームが全力を注ぐ準々決勝4試合の見どころを紹介する。

(記事:浦田由紀夫)

海星(長崎)ー有田工(佐賀)

 海星は2016年以来、6度目のセンバツ、有田工は初のセンバツ出場、2013年夏以来の甲子園を目指して戦う。

 注目は初戦の秀岳館(熊本)戦で3安打完封した有田工の右腕エース塚本 侑弥投手(2年)。佐賀大会でも準優勝の立役者だった大黒柱の出来が、チームの勝敗を左右する。

 対する長崎海星は初戦の福岡第一(福岡)戦で4番田川 一心(1年)、6番峯 蒼一郎(1年)がマルチ安打をマークし、峯は2打点の活躍。3番森 誠太(2年)は本塁打を放っており、この中軸と有田工・塚本の対決が焦点となる。9回土壇場で逆転サヨナラ勝ちした長崎海星の勢いも、どう影響するか。

興南(沖縄)ー大島(鹿児島)

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大野稼頭央(大島)

 興南島袋洋奨投手を擁して春夏連覇を成し遂げた2010年以来、5度目のセンバツ、鹿児島大島は21世紀枠として出場した2014年以来、2度目のセンバツを目指す。

 このカードは両左腕の対決となりそうだ。興南は背番号10の1年生左腕、平山 航多投手が、初戦の日章学園(宮崎)相手にすべて単打の5安打8奪三振2四死球で完封した。

 対する鹿児島大島は昨年からエースだった左腕、大野稼頭央投手(2年)が君臨する。今大会、引き分け再試合と合わせ2日連投で346球を投げた。投球制限もあるなか、どんな起用で戦うのかにも注目される。

 打線では興南は初戦で本塁打を放った4番盛島 稜大捕手(2年)が中心。鹿児島大島も4番西田 心太朗捕手(2年)が2戦で8打数4安打、打率5割と好調。両チームともエースを支える「4番捕手」がどこまで援護できるか。


佐賀商(佐賀)ー長崎日大(長崎)

 佐賀商は2004年以来、7度目のセンバツ、長崎日大は1999年以来、3度目のセンバツを目指す。

 佐賀商本山 裕大投手(2年)と陣内 海人投手(2年)の2人の右腕で、県大会から九州大会まで勝ち上がってきた。どちらも完投経験があり、伝統の守りを中心とした野球で決戦に挑む。

 長崎日大も右腕の種村 隼投手(2年)と左腕の川副 良太投手(2年)の2人が軸。両チームともに継投が勝敗を分けるかもしれない。

 打線の破壊力では、初戦で「5点」「10点」と、ビッグイニングを作った長崎日大がやや有利か。ある程度の点の取り合いとなりそうだ。

明豊(大分)ー九州国際大附(福岡

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香西 一希(九州国際大附)

 明豊は2年連続(未開催の20年を挟んで3大会連続)の6度目(選考されながら未開催の20年分も含む)のセンバツ、九州国際大附は準優勝した2011年以来、3度目のセンバツを狙う。

 強力打線同士の対決が予想される。明豊は初戦で3発を含む12安打14得点と打線が上向きで、4番宮﨑 元哉内野手(2年)、5番嶽下 桃之介外野手(2年)と左右のスラッガーが本塁打をマークした。嶽下は2発を含む3安打6打点と絶好調で、6番竹下 聖人内野手(2年)も猛打賞をマークした。

 対する九州国際大附も初戦で11安打と打線は好調だ。「主将兼捕手兼投手」の1人3役の大黒柱、野田海人捕手(2年)が、福岡大会決勝に次いで「2戦連発」をマークし、投げてもリリーフで4回を1失点にまとめた。背番号1の左腕香西 一希投手(2年)から背番号2の野田へのリレーが予想されるが、最速145キロを誇る野田が、明豊打線をどこまで抑えられるか。試合終盤のカギを握りそうだ。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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