来年春のセンバツ選考の参考資料となる秋季九州地区大会は、9日に準々決勝を迎える。例年通り4枠なら、勝てばセンバツ出場が確実となる。8チームが全力を注ぐ準々決勝4試合の見どころを紹介する。

(記事:浦田由紀夫)

海星(長崎)ー有田工(佐賀)

 海星は2016年以来、6度目のセンバツ、有田工は初のセンバツ出場、2013年夏以来の甲子園を目指して戦う。

 注目は初戦の秀岳館(熊本)戦で3安打完封した有田工の右腕エース塚本 侑弥投手(2年)。佐賀大会でも準優勝の立役者だった大黒柱の出来が、チームの勝敗を左右する。

 対する海星は初戦の福岡第一(福岡)戦で4番田川 一心(1年)、6番峯 蒼一郎(1年)がマルチ安打をマークし、峯は2打点の活躍。3番森 誠太(2年)は本塁打を放っており、この中軸と有田工・塚本の対決が焦点となる。9回土壇場で逆転サヨナラ勝ちした海星の勢いも、どう影響するか。

興南(沖縄)ー大島(鹿児島)



大野稼頭央(大島)

 興南島袋 洋奨投手を擁して春夏連覇を成し遂げた2010年以来、5度目のセンバツ、大島は21世紀枠として出場した2014年以来、2度目のセンバツを目指す。

 このカードは両左腕の対決となりそうだ。興南は背番号10の1年生左腕、平山 航多投手が、初戦の日章学園(宮崎)相手にすべて単打の5安打8奪三振2四死球で完封した。

 対する大島は昨年からエースだった左腕、大野 稼頭央投手(2年)が君臨する。今大会、引き分け再試合と合わせ2日連投で346球を投げた。投球制限もあるなか、どんな起用で戦うのかにも注目される。

 打線では興南は初戦で本塁打を放った4番盛島 稜大捕手(2年)が中心。大島も4番西田 心太朗捕手(2年)が2戦で8打数4安打、打率5割と好調。両チームともエースを支える「4番捕手」がどこまで援護できるか。