秋季東海地区大会はベスト4が出そろった。来春のセンバツ大会の代表選考に重要な資料となる大会でもある。東海地区の代表枠は2校で、実質、決勝進出が代表決定への必須条件。東海地区大会準決勝は、代表決定戦といってもいいくらいである。4チームがどのような戦いをしていくのか、期待したいところである。
日大三島VS大垣日大

松永陽登(日大三島)、西脇昂暉(大垣日大)
38年ぶりの秋季県大会優勝で1位校として東海地区大会に進出してきた日大三島。報徳学園で全国制覇の実績もある永田 裕治監督が就任して2年、「選手たちは、関西に比べたらみんな大人しいんで、監督が一人で下品に背中を見せながら引っ張っています(苦笑)」と語っていたが、「大分、選手たちも自己主張するようになって、大事な場面で自分のプレーが出来るようになった」という成果が、この大会でも出ているといっていいであろう。エースで4番を打つ松永 陽登を軸として、逞しさを増してきているようだ。
大垣日大は、超ベテラン阪口 慶三監督の下、好捕手として注目度も高い西脇 昂暉主将を中心にまとまっている。阪口監督の信頼も厚いエース左腕の五島 幹士 に加えて、この大会では1年生の右腕・山田 渓太の好リリーフもあって、勝ち上がってきている。驚くような球速があるというワケではないのだが、静岡も享栄も見逃し三振が多いのは、球の切れ味がいいということであろう。準々決勝で敗れた享栄の大藤 敏行監督も、「打者の手元で微妙に動いているので、なかなか手が出せないで三振になってしまった」と嘆いていた。また、ここ一番というところで勝負を仕掛けてくる阪口監督の勝負勘の鋭さは衰えていない。
試合は3、4点をめぐる戦いになっていくのではないかと思われる。日大三島が、大垣日大の投手陣をどう崩せるかがポイントとなりそうだ。