智辯対決を制するポイントは主砲の一打か?甲子園決勝戦の見所を徹底紹介
8月29日、甲子園決勝が開催される。
今年の決勝戦は智辯和歌山vs智辯学園といわゆる智辯対決となった。
ユニフォームの見極め方についても話題となっているが、決勝戦では純粋に戦力を比較しながら、見所を紹介したい。
智辯和歌山は準決勝でエースの中西 聖輝が完投勝利を挙げた。中西の先発もあるが、和歌山大会決勝戦で先発した伊藤 大稀の先発も十分にありえると考える。伊藤も十分ゲームメイク能力が高い大型右腕だ。伊藤、中西のどちらが先発でも、終盤まで投げられる形が理想。ただ打ちにくいフォームで打たせて取る左腕・高橋 令の起用もポイントになる。
打線では、好打者・宮坂 厚希、大仲 勝海と上位打線が当たっており、チャンスメイクが期待できる。ただ打率1割台に苦しんでいる主砲・徳丸 天晴の復活が不可欠だろう。走者を置いた時に徳丸が勝負強さを発揮できるか。
智辯学園は中2日で左腕エース・西村 王雅を登板させることができる。右のエース・小畠 一心の存在によって温存しながら勝てる態勢ができたのも、この1年の成長といえるだろう。西村は投球だけではなく、投球以外の技術も優れているため、打ち崩すことはかなり難しい。
打線は威圧感十分の3番前川 右京が打率.389、4番山下 陽輔は打率.413、5四球と選べて、勝負強さを発揮しており、やはりこの2人の前に走者を出すことができるか注目したい。
どちらが勝っても恐らく3点~5点勝負の接戦。投手力が高いので、中盤まで0対0の展開も十分考えられそうだ。智辯和歌山はこの1年磨いてきた機動力、スピード野球で小刻みに点を重ねられるか。智辯学園は土壇場で発揮される勝負強さで勝利をモノにすることができるか。
総合力が高いチーム同士。最後は智辯和歌山は徳丸、智辯学園は前川、山下のどちらが打てるかで勝敗を決する展開になるのではないだろうか。
ぜひファイナルに飾るにふさわしい歴史的な試合になることを願いたい。
(記事:河嶋宗一)