Column

東海大菅生や常総学院、敦賀気比など実力校が登場!大会5日目の3試合の見所を徹底解説!

2021.03.23

 選抜甲子園大会5日目は、実力校に新鋭校とバラエティの富んだチームが登場する。そんな5日目の見所を紹介していく。

第1試合 聖カタリナvs東海大菅生

東海大菅生や常総学院、敦賀気比など実力校が登場!大会5日目の3試合の見所を徹底解説! | 高校野球ドットコム
本田崚也(東海大菅生)と櫻井頼之介(聖カタリナ)

 初出場の聖カタリナは早稲田大出身の越智監督が率いる新鋭チーム。その中でキーマンとなるのは、身体能力抜群のスラッガー型ショート・川口翔大は、春先の練習試合でも本塁打を重ねており、好調をキープ。細身の体型から140キロ前半の速球を投げ込む櫻井も万全。投打の柱がしっかりしているのが強みだ。昨秋の四国大会では課題となった走塁、細かな連携プレーに磨きをかけてきた。

 一方、東海大菅生は変則速球派左腕・本田峻也が万全の仕上がり。好調時は140キロ前半、今大会、左腕の好投手が高校野球ファンに強烈な印象を残しているが、本田もその仲間入りすることだろう。また、正捕手の福原聖矢はバッテリーに厳しい要求をする若林監督が認めた野球脳の高さを誇る。打撃、走塁、守備すべてにおいて野球脳の高さを発揮している。ほかには二刀流・千田光一郎、上位下位までタレント揃いの陣容だ。

 お互い実力が高いチームだが、今大会の特徴から考えると、ロースコアの試合展開となりそう。この試合展開を持っていくには聖カタリナの川口、東海大菅生の本田の出来にかっかっている。

[page_break:第2試合 柴田vs京都国際]

第2試合 柴田vs京都国際

東海大菅生や常総学院、敦賀気比など実力校が登場!大会5日目の3試合の見所を徹底解説! | 高校野球ドットコム
森下瑠大(京都国際)と谷木亮太(柴田)

 初出場校同士の一戦は接戦が期待できそうだ。柴田は東北大会で八戸学院光星、東日本昌平、日大山形と強豪私学相手に強力打線で圧倒し、決勝まで勝ち上がってきた実力は侮れない。船山昂我菅野結生を中心に振れる打者が多く、思い切りによい打撃で打ち崩していきたい。投げては谷木亮太の粘り強い投球でしのぎきる。

 京都国際は打撃力、守備力を兼備した好チーム。威力ある速球を投げ、打者としても本塁打を打てる二刀流・森下瑠大、右の本格派右腕・平野順大、好調時は140キロを超える速球を投げ込むといわれる金森 塁も背番号11でベンチ入り。柴田打線の流れを断つためにも継投策が予想される。 打線では森下が中心だったが、秋ベンチ外だった新2年生・武田侑大が台頭。解禁明けの高野山戦で本塁打。強力投手陣を擁する享栄戦でも7打数6安打の活躍を見せた。

 勢いある打線と粘り強いエース・谷木で粘り強く勝つ柴田と新戦力も浮上し、勢いのある京都国際。どちらが先手を握り、自分たちのペースで試合運びができるか注目だ。

[page_break:第3試合 常総学院vs敦賀気比]

第3試合 常総学院vs敦賀気比

東海大菅生や常総学院、敦賀気比など実力校が登場!大会5日目の3試合の見所を徹底解説! | 高校野球ドットコム
秋本璃空(常総学院)と上加世田頼希(敦賀気比)

 センバツ優勝経験のある学校同士の対決。やはり名門校ということだけあって、どちらも打撃力、守備力、投手力は総合力が高く、ハイレベルな試合になることは間違いない。

 まず常総学院はドラフト候補に挙がるダブルエース・秋本璃空、大川慈英に注目だ。秋本は最速145キロの直球、多彩な変化球を操る好投手で、簡単に前に飛ばせない勢いがある。良い時は高確率でひざ元に決まるので、打たれようがない。ただ、ふとした時に甘く入ることがあり、その落差が激しい。投球のクオリティの高さの割に失点が多くなりやすいタイプ。関東大会決勝、練習試合の浦和学院戦などはその傾向が見えた。この傾向が改善できればよいが、やはり危険回避のために大川の投入するタイミングが鍵になりそうだ。大川は秋本以上の球威ある直球を投げ込み、スライダーの切れもあり、直球、変化球ともに空振りを奪える。さらに適度に荒れるため、短いイニングでは嫌な対応だ。

 ゲームメイク能力の高い秋本とあれ球でセットアッパータイプの大川のリレーを機能させたい。

 打線も守備、打撃のキーマンである大型遊撃手・三輪拓未、勝負強い打撃ができる青木良弘、巧打者の宮原一騎、小力のある伊藤琢磨が出てきている。

 敦賀気比は期待の二刀流2年生・上加世田頼希の活躍に期待。防御率0.89の左腕・竹松明良は映像中継があった準決勝で、故障のため降板。いわば事前ではほとんど情報のとりようがない。イメージで勝負しなければならいので、竹松がどれくらいまとめた投球できるかがキーポイントになる。

 打線では1年夏から甲子園を経験している巧打者・大島正樹、軽快な守備を見せる遊撃手・前川誠太、勝負強く、ミート力が高い1番・東鉄心、とミート力が高い選手が多い。

 前半、中盤、後半でそれぞれ見所があり、3点から6点勝負になりそうだ。

関連記事
選抜に挑む頑張る球児たちや母校へ熱いエールを届けよう!
高橋宏斗超えの豪腕や北海道No.1左腕…東日本注目投手リスト16名
超高校級遊撃手、スラッガー揃いの健大高崎など東日本注目野手リスト22名
真の近畿BIG4は?西日本注目投手リスト19名
世代を代表する超高校級スラッガーなど逸材揃い!西日本注目野手リスト27名

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.27

青森山田がミラクルサヨナラ劇で初8強、広陵・髙尾が力尽きる

2024.03.28

大阪桐蔭、大会NO.1右腕に封じ込まれ、準々決勝敗退!2失策が失点に響く

2024.03.28

中央学院が春夏通じて初4強入り、青森山田の木製バットコンビ猛打賞も届かず

2024.03.27

【神奈川】慶應義塾、横浜、星槎国際湘南、東海大相模などが勝利<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.22

報徳学園が延長10回タイブレークで逆転サヨナラ勝ち、愛工大名電・伊東の粘投も報われず

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】