全国の高校野球ファンと球児たちが被害を被った未曾有のコロナウイルス。選抜高等学校野球大会だけでなく全国高校野球選手権大会までもが無くなった。戦争以外では初となる大会の中止は、沖縄の球児たちにも悲劇のニュースとなった。

 そんな2020年を3点に分けて総括してみる。

1.全国で唯一春季大会開催


 センバツの中止が決定後、各都道府県が春の大会開催を延期、中止、または模索していく中、沖縄県高等学校野球連盟は開催を決断。県高校野球史上初となる無観客試合と、関係者の検温などの対策を講じることにした。

 また、選手たちを出来るだけ早く帰すようにと、試合前のノックや勝利後の校歌斉唱もカット。通常、試合を行うチーム以外で行うボールボーイやグラウンド整備などの補助校も無くし、対戦する2校の野球部と先生方で行った。その結果、準々決勝まで何事もなく終わることが出来た。

 4月に入り、沖縄県でもウイルス感染者が徐々に拡大し始めたことで、準決勝以降の日程の中止を決定。その後、選手や関係者にウイルス感染者が出なかったことが何よりの幸いであったが、結果論からではなく、また野球をやりきった球児たちの晴れ晴れとした表情を見てきた者として、大会を遂行した沖縄県高等学校野球連盟の決断は英断だった。

 それが無ければ、次に挙げる連合校の活躍は無かったし、何よりチームに一人しかいなかった2人の野球部員たちに、諦めなければ夢は叶うということを体験させることも無かったのだから。