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激戦の夏季京都大会を展望!ドラフト候補・奥村、早、山下など注目スラッガー多数!

2020.07.09

≪トーナメント表はこちら≫

 新型コロナウイルスの影響で中止になった全国高校野球選手権京都大会の代わりに独自大会として開催される『令和2年度 夏季京都府高等学校野球ブロック大会』が11日に開幕する。出場74チームが8つのブロックに分かれ、トーナメント戦で各ブロックの優勝校を決める。

 府の頂点を決めることはできないが、各ブロックの実力は拮抗しており、見応えのある試合が多くなりそうだ。今回はブロックごとに見どころを紹介していきたい。

Aブロックは龍谷大平安と京都国際、Bブロックは乙訓の林翔大に注目

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龍谷大平安のドラフト候補・奥村真大

 Aブロックは強豪校が集う激戦区となった。龍谷大平安は4番での出場が濃厚な奥村真大(3年)が勝負強い打撃でチームを牽引する。この夏は木製バットで出場する意向を示しており、どのような打撃をするのかに注目だ。

 京都国際はドラフト候補の早真之介(3年)と釣寿生(3年)に注目。高校通算20本塁打以上の二人がどれだけ力を発揮することができるだろうか。守備面では安定感のあるエース左腕の入海勇太(3年)を軸に手堅い守りを見せる。

 龍谷大平安京都国際は1、2年生にも期待の逸材がいるが、オール3年生で挑む予定。最後の夏に最上級生の意地を見せてほしい。京都国際と初戦で対戦する塔南や3年前の王者である京都成章も力があり、ハイレベルな戦いが見られそうだ。

 Bブロックもレベルが高い。昨秋準優勝の東山に最速146㎞/h右腕の林翔大(3年)を擁する乙訓、昨秋8強の京都鳥羽が優勝を争うことになりそうだ。

 東山は中軸を打つ田中陸(3年)や吉田優輝(3年)らを中心に打力のあるチーム。継投策が上手く機能すれば、秋のように勝ち進むことができるだろう。

 乙訓は林に次ぐ投手の出来がカギとなる。エースの負担を減らしながら勝ち上がっていくことができるだろう。

 京都鳥羽は突出した選手こそいないが、小技を絡めた手堅い野球で得点を積み重ねていく。接戦で後半勝負に持ち込めれば、勝機が見えてくる。

 Cブロックは秋の2次戦で龍谷大平安と延長戦までもつれ込む接戦を繰り広げた西舞鶴が一歩リードか。一昨年の夏に8強入りするなど、近年は勢いがある。かつて智辯和歌山で部長を務めていた林守監督率いる京都文教の戦いぶりにも注目だ。

 Dブロックは秋に2次戦まで勝ち進んだチームがなく、混戦となりそうだ。近年の戦績を考えれば、洛東京都八幡花園あたりの争いか。

[page_break:有力校揃うEブロック、Gブロックは福知山成美が一歩リード]

有力校揃うEブロック、Gブロックは福知山成美が一歩リード

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秋季大会を制した京都翔英

 Eブロックは昨夏優勝の立命館宇治に秋優勝の京都翔英、秋4位の西城陽と有力校が揃った。京都翔英は140㎞/h超えの速球を投げる大越颯汰(3年)ら豊富な投手陣を擁し、彼らを捕手の森岡大輔(3年)が巧みにリードする。野手ではミート力のある大生竜万(3年)や長打力のある和田寛汰(3年)といった選手に注目だ。

 立命館宇治は中軸を打つ浅野彰久(3年)や荒井豪太(3年)ら昨年の甲子園を経験した選手が多く残っている。野手陣が充実している一方で投手力には不安がある。夏にどこまで投手陣を整備してくるだろうか。

 西城陽は昨春に就任した染田賢作監督の下で着実に力をつけている。飛びぬけた選手はいないが、攻守にバランスの良いチームというのが秋の大会を見た時の印象だ。投手は京都翔英と同様に継投となる。巧みな継投策で秋に敗れた京都翔英にリベンジしたいところだ。

 Fブロックは北嵯峨京都すばる立命館と実力校が名を連ねた。秋に突出した成績を残したリームがないが、一冬越えて伸びてきたチームはあるだろうか。

 Gブロックは福知山成美が一歩リードしている。昨春の甲子園を経験した人知憲蔵(3年)と井戸悠太(3年)を中心に打線が強力。秋の時点では投手陣に課題を残したが、夏までに力を伸ばしてくることができただろうか。

 他にも秋に2次戦に進んだ北稜日星城陽莵道と実力校が固まっており、福知山成美にとっても油断できない戦いが続きそうだ。

 Hブロックは秋3位の京都外大西が優位に立つ。プロ注目のスラッガー・18152(3年)は木製バットで打席に立つ予定。高い技術力で本塁打を量産してきた打者がどのような打撃を見せてくれるのか楽しみだ。

 京都外大西と初戦で対戦する大谷は近年、安定した成績を残している中堅校。昨夏4強の京都共栄も細かい野球を得意とする実力校で、強豪撃破に期待がかかる。

(記事=馬場遼

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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