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今年も群雄割拠!!2020年の大阪の勢力図を徹底紹介!

2020.05.05

 群雄割拠の大阪。大阪はまず浪華商が牽引してきた。浪商を追って、1960年代から興国、大鉄阪南大高)、大阪明星、北陽(現・関大北陽)が台頭。1970年代では北陽が引っ張り、1970年代後半からPL学園が台頭。一時代を築くようになる。

 そして1980年代後半から上宮、1990年から大阪桐蔭、近大附が出てきて、そして21世紀に入ってからも、PL学園が甲子園に出場していたが、2010年以降から大阪桐蔭、履正社が牽引する流れとなっている。

 今回は2020年の大阪の勢力図について紹介をしていきたい。

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大阪の勢力図を紹介!

大阪だけではなく、全国の第一勢力の大阪桐蔭と履正社

 まず大阪の第一勢力といえば、大阪桐蔭履正社であることは間違いない。

2017年から3年連続でこの2校のどちらが甲子園優勝をしている。

2017年春 大阪桐蔭
2018年春夏 大阪桐蔭
2019年夏 履正社

さらに2010年からどちらが甲子園に出場をしている。

2010年春 大阪桐蔭 夏 履正社
2011年春 履正社
2012年春 履正社大阪桐蔭 夏 大阪桐蔭
2013年春 履正社大阪桐蔭 夏 大阪桐蔭
2014年春 履正社 夏 大阪桐蔭
2015年春 大阪桐蔭
2016年春 大阪桐蔭 夏 履正社
2017年春 大阪桐蔭履正社 夏 大阪桐蔭
2018年春 大阪桐蔭 夏 大阪桐蔭
2019年春 履正社 夏 履正社
2020年春 履正社大阪桐蔭

 チームの強さだけではなく、選手の力量もトップクラス。大阪桐蔭履正社は全国の第一勢力に入っていてもおかしくない。

そんな両校は2010年から22回対決している。

2010年春 準々決勝 履正社3-0大阪桐蔭

2010年秋 決勝 大阪桐蔭 6-4 履正社
2011年夏 準決勝 大阪桐蔭 5-1 履正社
2012年春 準決勝 大阪桐蔭 5-4 履正社
2012年夏 決勝 大阪桐蔭 10-8 履正社
2012年秋 決勝 履正社 3-1 大阪桐蔭
2013年春 準決勝 履正社 9-5 大阪桐蔭
2013年夏 決勝 大阪桐蔭 5-1 履正社
2013年秋 4回戦 履正社 13 – 1 大阪桐蔭
2014年春 決勝 大阪桐蔭 8-5 履正社
2014年夏 準決勝 大阪桐蔭 6-2 履正社
2015年春 準決勝 大阪桐蔭 10-4 履正社
2015年夏 2回戦 大阪桐蔭 5-1 履正社
2015年秋 準決勝 大阪桐蔭 2-1 履正社
2016年春 決勝 履正社 6-1 大阪桐蔭
2016年秋 準決勝 履正社 7-4 大阪桐蔭
2017年選抜 決勝 大阪桐蔭 8-3 履正社
2017年夏 準決勝 大阪桐蔭 8-4 履正社
2017年秋 決勝 大阪桐蔭 9-2 履正社
2018年夏 準決勝 大阪桐蔭 6-4 履正社
2018年秋 決勝 履正社 5-2 大阪桐蔭
2019年秋 決勝 大阪桐蔭 9-6 履正社

 しかし西谷監督や大阪桐蔭OBたちに取材した時、口を揃えてこう語る。
「大阪を勝ち抜くのは本当に難しい」
 勢力図を振り返ると、ハイレベルなチームが揃っている。第二勢力~第三勢力について紹介したい。

[page_break:第三勢力、都立の勢力、新鋭校を紹介]

第二勢力~第三勢力、公立校ランクを紹介!

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大阪第二勢力

 【第二勢力】
東海大仰星、金光大阪大体大浪商近大附、大商大堺

 東海大仰星は、上原浩治投手の母校で有名だが、昨夏はベスト4。昨秋はベスト8。毎年投打でレベルが高い選手を育てている。

 金光大阪は昨夏大阪桐蔭を破り、決勝進出。2016年にも決勝進出をしており、昨秋4位と、安定して実績を重ねている。

 大体大浪商は2015年夏準優勝するなど、毎年上位に食い込む強豪。2016年のエースだった西田 光汰(JR東日本)など卒業生にも逸材が多い。

近大附は2018年夏甲子園出場。2019年春は大阪桐蔭を破る活躍。2019年夏もベスト4。毎年躍進を見せる強豪。現在では関西地区の逸材だけではなく、関東から志の高い中学生が近大附の門を叩いている。

 大商大堺は、2015年秋には大阪桐蔭を下して優勝。2018年夏には南大阪準優勝。毎年上位に食い込んでいる強豪だ。

【第三勢力】
関大北陽、大阪偕成、初芝立命館箕面学園、大商大高
 

関大北陽
2016年夏に大阪桐蔭を破るなど、昨夏は8強、2018年春は準優勝するなど非常に実力がある。毎年、投打で実力ある選手を育て上げており、卒業生たちも大学、社会人で活躍を見せている。

 ・大阪偕星学園
大阪偕成学園は2015年夏甲子園出場。2018年秋は近畿大会出場。昨年のエース・坪井悠太は徳島インディゴソックス入団。特に投手育成に長けており、毎年140キロを超える好投手を育成している。 

初芝立命館
 昨秋3位で近畿大会出場。恵まれない環境の中で実力をつけている。打力の高い選手が多い。
箕面学園 
 広島の床田投手の母校でもある箕面学園は2019年春に準優勝。守備型のチームを作り上げている。
大商大高
 昨春、履正社を下し、その勢いで優勝。秋もベスト16入りしている。身体能力が高い選手が多く、この夏も楽しみなチームであることは間違いない。

 他には2016年秋に近畿大会に出場した上宮太子、2017年夏ベスト4の上宮、ベスト8~16圏内の近大泉州も入るだろう。

【公立校のランキング】
A 汎愛大冠桜宮
B 池田北野岸和田
C 寝屋川八尾信太吹田香里丘

近年、上位に進出している汎愛は公立校の中でも実績はダントツ。吉田大喜(東京ヤクルト)を輩出した大冠は2017年夏準優勝。そして桜宮は2016年夏にベスト4。昨年も夏、春とベスト8入り。またOBも矢野燿大監督(阪神)の母校でもあり、プロ野球選手、高校野球の指導者など数多くの著名なOBがいる。

 こうして勢力図を追ってきたが、大阪は完全に大阪桐蔭履正社の2強態勢に入り、それを追う学校も強いチームが多い。大阪桐蔭履正社は現代っ子に合わせた組織マネジメントを行ってきた。この構図は崩れないではないかと考えられる。

 2020年はぜひ大会が開催され、熱い戦いが繰り広げられることを期待したい。

(文=河嶋 宗一

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2020年の神奈川の勢力図は?第一勢力~第三勢力を紹介!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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