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2020年の西東京の勢力図、新鋭を徹底紹介!

2020.04.30

 東東京に続いて西東京の勢力図に迫っていきたい。

 

 まず西東京の区分けを紹介したいと思います。
23区では世田谷区、杉並区、練馬区の3区、そして八王子や町田市など24市、西多摩郡で構成されている。

 

 また西東京に属する市は、大会に使われる公営球場が多く、また昨秋のブロック予選では西東京の学校のグラウンドが約9割、使用されている。
長年愛されてきた明治神宮第二球場の使用が昨年で終わり、東京都の高校野球を運営していく上で西東京の公営球場、学校グラウンドは大きな役割を担っている。そんな西東京の勢力図、トピックスをコーナー別で紹介していきたい。

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西東京の勢力図を紹介!

【過去5年の決勝戦カード】
まずは過去5年の決勝戦のカードから見ていきたい。

2015年 早稲田実業 8-6 東海大菅生
2016年 八王子 5-3 東海大菅生(延長11回)
2017年 東海大菅生 6-2 早稲田実業
2018年 日大三 5-3 日大鶴ヶ丘
2019年 国学院久我山 4-2 創価

 東海大菅生は2014年から4年連続で決勝進出。2014年~2016年まで苦杯をなめてきたが、ようやく2017年に出場。この出場を機に西東京の勢力図が変わってきた。

 ここから近年の勢力図を紹介していきたい。

【第1勢力】
早稲田実業
日大三<br 東海大菅生[="" team]

 このカードのうち、まず第一勢力に入ってくるのが、[team]日大三、早実、東海大菅生の3校だ。

 これまで早稲田実業と日大三がライバル争いが繰り広げており、両校の対決になるとスタンドはほぼ満員になっていた。
そこの2校に割って入ってきたのが東海大菅生だ。2017年の夏は準々決勝で日大三を破り、そして決勝でも早稲田実業を撃破。
 甲子園出場を果たし、そしてその甲子園でもベスト4入りを果たした。以降も2019年春も都大会優勝。早稲田実業、日大三とともに第一勢力に躍り出た。

【第2勢力】
国士舘
創価
日大鶴ヶ丘
国学院久我山

国士舘は2年連続の秋季大会優勝を果たし、さらに甲子園出場を重ねていけば第一勢力に食い込む可能性があります。

創価も昨年夏は準優勝、秋はベスト4と常に上位に進出しており、対戦した学校からは「戦力は全国レベル」といった声が多く上がっている。

 
 日大鶴ヶ丘は、2018年夏に都大会準優勝を果たし、勝又温史(横浜DeNA)など毎年投打にパワフルな選手を育成する傾向がある。

 国学院久我山は、昨夏甲子園出場を果たし、前橋育英に勝利を挙げるなど活躍を見せた。率いるのは若手監督の尾崎直輝監督の指導により着実に進化を見せている。

[page_break:第三勢力、都立の勢力、新鋭校を紹介]

第三勢力、都立の勢力、新鋭校を紹介

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昭和第一学園、啓明学園

 【第3勢力】
桜美林
日大二
都立日野
佼成学園
八王子

 桜美林は、昨年の夏は日大三を破りベスト4を果たした実力校。毎年、打撃力の高いチームを育て上げている。

都立日野も、2013年夏に準優勝を果たし、毎年、強豪校に恐れられる実力を持ったチームを作り上げてきた。

佼成学園も2012年夏、2017年秋とここ10年間で2度の準優勝を果たしており、日大二は徹底した体作りで夏には強打のチームに作り上げている。

八王子は2016年、中核都市で初めての夏の甲子園出場で話題となった。毎年、ディフェンス力が高く、きめ細かい野球を作り上げるのが特徴だ。

 
ここまで紹介した12校のうち、私学は11校。
都立は都立日野の1校だ。

私学の勢力が強い西東京。都立だけの勢力図を見ると、下記の形となる。

【Aクラス】
都立日野都立片倉都立豊多摩
【Bクラス】
都立東村山西都立練馬 都立昭和
【Cクラス】
都立立川都立国立都立杉並都立総合工科

トップに走る都立日野は嶋田監督、都立片倉は宮本監督、都立豊多摩は平岩監督と指導力のあるベテラン監督がいる。嶋田監督は強打のチーム、宮本監督は個性的で能力の高い選手、平岩監督は結束力が高いチームを毎年作り上げており、それぞれのカラーが出ている。

【新鋭校の紹介】
昭和一学園
田中善則監督は、社会人野球・シダックス時代に当時の野村克也監督の下でコーチを務め、野村監督の教えを受けてきました。都大会でも健闘を見せており、今年は2人の好投手を擁して上位を狙う。
啓明学園
芦沢真矢監督が率いる啓明学園にも注目です。芦沢監督は元プロ野球選手で、引退後も広島のコーチや台湾プロ野球の監督、香川オリーブガイナーズの初代監督を務めるなどプロでの指導者経験は豊富。

2015年から啓明学園の監督を務め、2018年秋は初の都大会出場に導きます。士気の高いチーム作りが特徴で、今後の躍進にも注目だ。

実力校が多く、群雄割拠の西東京。
これから勢力図はどのように変化していくのか、そしてまた新鋭校は出てくるのか?、注目していきたい。

(文=河嶋 宗一

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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