2020年の東東京の勢力図、新鋭を徹底紹介!
春季大会は沖縄県の打ち切りを含む47都道府県が中止が決まった。中止となった今、改めて注目地域である東東京の勢力図を振り返っていきたい。
東東京の勢力図を語る時、第一勢力、第二勢力、第三勢力と呼ばれて語られるときがある。第一勢力の定義は毎年、甲子園、あるいは関東大会を狙える実績を誇るチーム。
東東京の勢力図を紹介!
まず帝京。夏12回、センバツ14回。計甲子園優勝3回。昨秋も準優勝。投手は大型左腕・田代涼太、野手では小松涼馬という好二塁手がおり、投打ともに戦力十分。
関東一は昨夏甲子園8強の強豪。夏8回、センバツ6回出場。昨秋はベスト16入りに終わり、巻き返しを狙う。
鈴木誠也選手の母校でもある二松学舎大附。初の夏の甲子園出場は2014年。それから計3回と、毎年優勝争いを見せる強豪。昨秋は初戦敗退に終わったが、1年夏に甲子園を経験した山田将義が残る。
【第二勢力】 都立小山台、岩倉、修徳、東亜学園
都立小山台
都立高として2年連続準優勝。夏にしっかりと仕上げるチーム作りは素晴らしい。
岩倉
1984年センバツ優勝。毎年、能力が高い選手を揃え、昨夏もベスト16入り。荻野 魁也(駒澤大)、宮里 優吾(東農大)など多くの主力選手が強豪大へ進学している。
修徳
2013年甲子園出場。そして国体でも優勝した修徳。昨夏は二松学舎大附を撃破し、ベスト8まで勝ち上がった。
東亜学園
2018年秋はベスト4、2016年夏は準優勝するなど、勢いに乗った時は止められないものがある。
【第三勢力】 安田学園、都立城東、東海大高輪台、実践学園、日体大荏原、日大豊山、堀越
安田学園
まず阿部慎之助選手の母校である安田学園。2013年春にはセンバツ出場。昨夏もベスト16入り。
都立城東
都立の星として期待される都立城東。昨秋は私学を次々と破り、4強入り。2016年夏はベスト4入りするなど都立小山台に負けない実績を誇ります。
東海大高輪台
2017年夏、速球派右腕・宮路 悠良(東海大)を擁し、準優勝。伝統的に強打のチームを作り上げ、夏には必ず仕上げてくるだけに見逃せないチーム。
実践学園
2017年、2018年は連続でベスト16入り。149キロ右腕・小山 直弥(桜美林大)を輩出など能力の高い選手を輩出する。
日体大荏原
都立雪谷を甲子園に導いた相原健志監督が就任してから2018年秋はベスト8、2019年夏はベスト32と着々と戦力は整ってきた。
日大豊山
2015年夏は準優勝。2019年夏は帝京を下し、ベスト4まで勝ち上がるなど、夏に一気に浮上する強豪校。夏にかけて投打ともにレベルが高い選手が出てくるため見逃せない。
堀越
井端弘和、岩隈久志など多くの名選手を輩出した名門校。修徳を甲子園に導いた小田川雅彦監督が就任。昨夏、昨秋ともにベスト16まで勝ち上がっており、この夏も戦力を鍛え上げそうだ。
環境面のハンディを乗り越え実績を残す都立校・新鋭2チームを紹介
日本ウェルネス、小山台
練馬区、杉並区、世田谷区を除いた20区が東東京に属し、都心部が中心の東東京は内野ほどの広さしかない学校が都立・私立問わず多数ある。
私学によっては郊外のグラウンドに移動して、練習するチームもありますが、多くが限られた環境の中で、練習をしている。その中で実績を残している学校を紹介したい。
まず都立小山台。2年連続、東東京準優勝した実力校ですが、グラウンドは校庭の半面しか使えず、取材した時も、色々工夫を凝らしながら練習をしていた。完全下校は17時まで。その環境の中でも、野球日誌を提出し、内容の濃い1日を送っている。
また、都立大島はいわゆる離島のチーム。大会がある時だけ船を渡り、現地入りし、試合。そして試合後はすぐに船に乗って、島に戻り、夏の大会は連戦になると宿泊するが、移動面で大きなハンディがある。
その中でも好右腕・荒田 奏斗を擁した2018年夏はベスト32へ進出した。
【注目の新鋭校】 東京日本ウェルネス、立正大立正
最後に新鋭校を紹介したい。
東京日本ウェルネス
2015年から強化を始め、2016年、2017年東東京大会ベスト16入り。毎年、都大会上位に入り、数年前と比べると選手の水準はあがってきました。率いるのは青森山田で監督を務めていた美齊津 忠也監督だ。
立正大立正
日大三優勝メンバー・内田和也監督(元西武)の就任が話題となったが、内田監督は野球塾を経験し、選手の習熟度に合わせた指導を行い、選手の能力を引き出したが、さらにはスタッフと連携をとって、課題を可視化し、多くの選手の底上げに努めた。
(文=河嶋 宗一)
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