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第1シード・徳島北を追いかける城東ら実力校!鳴門、鳴門渦潮の強豪校にも注目!【徳島県大会展望】

2020.02.16

 2020年2月15日(土)11時から徳島県徳島市の徳島県立徳島城南高等学校において「第73回徳島県高等学校野球春季大会組み合わせ抽選会・優勝旗返還式」が行われた。

 組み合わせ抽選会では、まず昨秋の秋季徳島県大会・四国大会の結果を踏まえ、第1シードに徳島北(秋季県優勝)、第2シードに徳島城東(秋季県3位・四国1勝)、第3シードに川島(秋季県準優勝)、第4シードに小松島西(秋季県4位)を第1シードと第4シード、第2シードと第3シードがお互い勝ち進めば準決勝で対戦する位置に定め、残りの24チーム25校(連合チームは吉野川・阿波西)がフリー抽選を行い、組み合わせが決定。

 優勝旗返還式では徳島北の最速143キロ右腕・河野 勇真主将(2年・投手・右投右打・175センチ78キロ・徳島藍住リトルシニア出身)が昨年初優勝を果たした余韻を残した優勝旗を返還している。

 今大会は3月20日(金)に徳島県鳴門市の[stadium]オロナミンC球場[/stadium]で開幕。22日(日)まで同球場で1回戦9試合を行った後、休養日2日間を挟んだ25日(水)から2日間は徳島県阿南市の[stadium]JAアグリあなんスタジアム[/stadium]を会場に加え、27日(金)までに残りの1回戦3試合と2回戦8試合を行い、準々決勝は3月28日(土)・29日(日)に2試合ずつ。

 準決勝は休養日を挟み3月31日(火)・決勝戦は4月2日(木)10時試合開始である。では以下、簡単に各ブロックを展望していく。

<第1シード・徳島北ブロック>

第1シード・徳島北を追いかける城東ら実力校!鳴門、鳴門渦潮の強豪校にも注目!【徳島県大会展望】 | 高校野球ドットコム
徳島北・河野勇真(2年主将)

 徳島北は河野の状態が安定。今大会も優勝候補の筆頭格にあがる。課題は打線のつながり。四国大会で明徳義塾左腕・新地 智也(2年)から先頭打者本塁打を放った古川 壱翔(2年・遊撃手・170センチ63キロ・右投左打・藍住町立藍住中出身)などが4番の河野を以下にサポートできるかがカギとなる。

 また、ここには昨秋ベスト8の阿南高専を筆頭に徳島城南、小松島と言った「曲者系」も顔をそろえる。昨年センバツ出場の富岡西も、主将の小田 隼(2年・中堅手・右投右打・183センチ73キロ・阿南市立第一中出身)を中心に意地をみせたいところだ。

<第4シード・小松島西ブロック>

 昨秋は粘り強い戦いでベスト4まで進んだ第4シード・小松島西にとっては厳しい組み合わせになった。初戦は谷 大哉(2年・捕手・180センチ70キロ・右投右打・徳島市瀬戸中出身)が扇の要を張る徳島科学技術

 ここを勝ち上がっても県内屈指の右サイド・松本 佳貴(2年・180センチ70キロ・右投右打・全播磨ヤング硬式野球団<兵庫>出身)を擁する生光学園。ケガからの復活を期す桝田 洸(2年・遊撃手・右投右打・176センチ76キロ・三好市立池田中出身)らポテンシャルの高い選手がそろう徳島池田らが待ち受ける。このブロックを勝ち抜くには「チーム力」をいかに高めるかがポイントになるだろう。

[page_break:<第2シード・城東ブロック>/<第3シード・川島ブロック>]

<第2シード・城東ブロック>

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鳴門渦潮の3枚看板・奥から仁木登真、徳山一翔、鈴木連

 このブロックも強豪ぞろい。足を絡めた頭脳的野球で昨秋四国大会では大手前高松(香川)を破る殊勲を演じた徳島城東は、鳴門渦潮vs5623の勝者を待ち受けることに。鳴門渦潮は大本命と目されながら初戦で生光学園の前に敗れた昨秋からのリベンジを期す。

 打者としても強打が光る最速144キロ右腕・仁木 登真(2年・右投右打・174センチ75キロ・鳴門市鳴門中出身)、最速140キロ右腕・鈴木 連(2年・176センチ73キロ・徳島市加茂名中出身)に技巧派左腕・徳山 一翔(2年・左投左打・176センチ72キロ・海陽町立海陽中出身)を加えた3人の起用法にまずは注目したい。

 また、脇町の主将・出葉 丈樹(2年・遊撃手・右投左打・164センチ56キロ・美馬市立江原中出身)はベースランニング13秒99の俊足。内野ゴロを内野安打にする「全力疾走」は一見の価値ありである。

<第3シード・川島ブロック>

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徳島商相手に延長10回サヨナラ勝ちした川島

 ここも激戦区。昨秋は「ワンチーム」的な戦い方が強く印象に残ったシード校・川島阿波と徳島城北の勝者と対戦。池田辻板野の1回戦も実力均等。そして最注目なのは3月22日(日)第3試合で開催される鳴門vs徳島商の1回戦だろう。

 鳴門は準々決勝で徳島城東に序盤の大量失点を取り返せず、徳島商は初戦で川島に序盤の大量リードを守れなかった昨秋の苦い経験を活かしたいところ。

 鳴門には田口 史樹(2年・遊撃手・右投左打・170センチ70キロ・徳島東リトルシニア出身)や藤中 壮太(2年・三塁手・右投右打・165センチ68キロ・東みよし町立三好中出身)といった甲子園経験者。徳島商には爆発力のある栗林 凌生(右翼手・右投右打・176センチ66キロ・徳島市川内中出身)ら1年生の好選手にも着目したい。

 なお、今大会の優勝校と準優勝校は4月25日(土)・26日(日)、5月2日(土)の日程で香川県高松市の[stadium]レクザムスタジアム[/stadium]と香川県丸亀市の[stadium]レクザムボールパーク丸亀[/stadium]で開催される「第73回春季四国地区高等学校野球大会」へ出場。

 さらに昨秋の県大会・四国大会と、春の県大会と四国大会を合わせたポイント上位4チームは7月上旬開幕予定の「第102回全国高等学校野球選手権徳島大会」のシード権を得る。

 なお、現在のポイント順位は6ポイントの徳島北を筆頭に、徳島城東が4ポイント、川島が同じく4ポイント。小松島西が3ポイント。2ポイントが昨秋県大会8強の城西鳴門生光学園阿南高専の順となっている。

 そして今大会前には[stadium]JAアグリあなんスタジアム[/stadium]でこれも恒例となりつつあるセンバツ北信越地区代表校と徳島県内各校との練習試合が設定されている。今回は3月6日(金)から2年ぶりに日本航空石川(石川)が来徳。8日(日)午後に川島、9日(月)午後に富岡西と対戦。

 さらに今年は3月10日(火)には入れ替わりで北海道地区代表の白樺学園も来徳。11日(水)には生光学園と5623、12日(木)午前には小松島西とも練習試合を行った後、14日(土)朝までの滞在で最終調整を行う予定だ。

(文=寺下 友徳

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選手11人・部員15人で秋季四国大会に出場 川島(徳島)の「ONE TEAM」

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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