第990回 【秋季愛知県大会】中京大中京が日本一へ輝くも、各地区の猛者が実力の片鱗を見せた球国愛知の秋2019年12月13日

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【目次】
[1]期待値通りの戦いぶりで日本一へ駆け上がった中京大中京
[2]球国愛知の来春を盛り上げるであろう各地の実力校

秋季愛知県大会
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期待値通りの戦いぶりで日本一へ駆け上がった中京大中京



中京大中京・高橋宏斗

 今秋の愛知県は、明治神宮大会も制して秋の日本一となった中京大中京が、何といっても一番の注目校だった。まずは、期待通りの結果を残したのはさすがとも言えよう。

 好素材と言われる選手も多く、攻守に高いレベルでまとまっており、大会前から前評判の高かった中京大中京。まさに下馬評通りの戦いぶりで、県大会から東海地区大会と制していった。

 名古屋市一次リーグはすべて2ケタ得点、二次トーナメントでも東邦享栄星城などを大差で下して1位通過。県大会でも再びまみえた東邦に7対0と快勝したのをはじめ、決勝でも愛工大名電高橋 宏斗君が完封。

 東海大会では救援した県立岐阜商戦で「少し我を失った」という場面もあったが、本来の投球ができれば最速148キロというストレートは、高校生ではなかなか手が出ない。さらに、左腕から力の投球をする松島 元希君も安定しており、高橋源一郎監督は「右と左の二枚看板」として自信を持っている。

 ことに、明治神宮大会を含めて、大事な試合で先発を任されたことで、松島君自身も意識としても強くなっていったということで、来春への期待はさらに高まっていく。

 打線は、1番西村 友哉君と3番中山 礼都君、4番印出 太一君、5番吉田 周平君らの打線の破壊力は全国でもトップレベルだ。さらには下位の南谷 雅貴君もここぞというところで勝負強さを見せる。

 「工藤二世」とも言われている1年生左腕の田村 俊介君が注目されている愛工大名電は、他にも寺嶋大希君、平口寛人君ら投手陣の層は厚くチームのディフェンス力は高い。例年に比べて、打線はやや迫力不足かなというところは否めないが、その分の泥臭さを身に付けていく姿勢でそれがチームにも浸透してきており勝負強さはある。



豊川・米庄寛成

 ベスト4に残った3位の豊川、4位の豊橋中央の東三河勢も質は高い。ことに豊川は、東海大会でも大垣商に逆転勝ちするなどで自信を深めた。エースで4番の米庄 寛成君はポテンシャルも高く、今井陽一監督の評価も高い。

 豊橋中央は、初の秋のベスト4進出ということで、一つ上のステージへ進出したということでチームとしても自信を深めたとも言えよう。今春から就任した萩本将光監督としては、準々決勝で中京大中京時代の恩師でもある大藤敏行監督率いる享栄に競り勝ったことも自信となった。県大会後の全三河大会では優勝を果たして力のあるところを再認識させた。

 センバツ優勝校の東邦は、秋季大会が森田泰弘監督の最後の采配となったのだが、センバツ優勝メンバーから吉納 翼君のみを残して大幅にメンバーが入れ替わったということもあってか、秋はなかなか結果を残せないで終わってしまった。それでも、愛知県を代表する伝統校の一つである。新体制となって挑む来春への期待はもちろん高い。

 一冬越えての伸びしろという点からすれば、享栄に対しての期待は高い。秋季大会は先発9人中6人が1年生という布陣となることが多かったが、大藤監督も、
 「センスの良さとしては、自分が今まで見てきた選手の中でも抜群のモノを持っている」と評価をしている彦坂藍斗君はじめ瀬尾智紀君、一発の期待もある菊田翔友君らの1年生の中軸がオフ期間のトレーニングを経てどこまで成長していくのか、興味深いところである。

 また、投手は経験豊富な上田 洸太朗君が、いよいよ最後のシーズンとなるだけに期待値も高い。秋は、ベスト8止まりだったが、さらなる上を目指していきたいところである。

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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