第986回 【秋季沖縄県大会】沖縄尚学が投打で力を発揮しつつも、波乱を起こす新星が現れた沖縄の秋2019年12月06日

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【目次】
[1]ジャイアントキリングのAブロック/実力校同士が争ったBブロック
[2]沖縄版24の瞳!八重山農旋風のCブロック/もう一つのジャイアントキリング!Dブロック/野球は最後まで何が起こるか分からないと示した決勝戦

 令和元年、沖縄の秋を制したのは沖縄尚学。第101回全国高等学校野球選手権大会で、二年生7名がベンチ入りしただけあり、投打で他チームを引き離していたのが目を引いた。また八重山農の12人旋風など、去った秋の大会を各ブロック毎に振り返ってみる。

沖縄県大会
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ジャイアントキリングのAブロック



嘉手納・新垣投手

 Aブロックは、新人覇者でシードの沖縄水産高校が頭一つリードしているとの評価だった。ノーシードの興南高校がここに入り、この両者の対決に注目が集まったが、沖縄水産打線が爆発。興南高校が秋、コールド負けするのは実に13年振り(我喜屋監督になって初)だった。目の前の敵を全てなぎ倒すような沖縄水産高校。しかし意外な伏兵が登場した。嘉手納高校だ。

 前年の秋ベスト4、3年前の秋だってベスト8と強豪校になっている嘉手納高校だが、この秋は不安だらけだった。何しろ新人大会の地区予選で全敗。一度も勝てないまま迎えた秋だったのだ。一回戦では4回以降のヒットが1本のみ。二回戦でも序盤ですぐに逆転を許した。それでも勝てたのが良薬となる。三回戦の八重山戦では、後がない9回に逆転して勢いをつけた。

 沖縄水産戦。2回に相手のエラーで奪った虎の子の1点を新垣と伊禮颯の両右腕が守り切る。9回、二死までこぎつけるも一打逆転の二・三塁。このプレッシャーに負けることなく、伊禮颯が抑え見事な完封リレー。新人大会覇者に、新人地区全敗チームが勝った、大会ナンバーワンのジャイアントキリングだった。

実力校同士が争ったBブロック


 新人ベスト4の本部高校がシードのBブロック。ここに沖縄尚学高校が入った。本部高校は初戦となった美来工科高校戦で、7失点と苦しみながらも打線がそれ以上に稼ぎ勝利すると、次の普天間高校戦では1点を、幸地・川田のリレーで守り切った。一方の沖縄尚学高校も、3戦24得点2失点と磐石の戦いぶりで準々決勝へ進出。予想通りの決戦となった。

 本部は3回、3番茂刈のタイムリーで先制すると先発の幸地が4回まで沖縄尚学高校をゼロに抑える。しかし5回、沖縄尚学高校は第2打席で二塁打を放っている頼れる主砲與谷が同点打。二死満塁から粘って押し出しの四球を選ぶと8番仲宗根の内野安打タイムリーも出て3点を奪取した。

 7回にも1点を加えた沖縄尚学高校だが、本部高校も8回、川田のタイムリー二塁打と田港のスクイズで1点差に詰め寄るがここまで。その裏1点を返した沖縄尚学高校が接戦を制し、3年連続となるベスト4進出を決めたのだった。

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プロフィール

當山 雅通
當山 雅通
  • 生年月日:1972/01/04
  • 出身地:沖縄県金武町生まれ。現在は沖縄市在住。
  • ■ 野球はもちろんだが、一番好きなのは球児たち。純粋で真っ直ぐな野球小僧を見ると自分のことのように嬉しくなる。
  • ■ 学生時代は、野球、サッカー、バドミントン、駅伝など多くのスポーツを経験。現在は、合計4チームの学童軟式野球チーム(主に4年生以下の低学年専属)を見てきており、やっぱり自分は野球が好きなんだなと実感。現在はオファーがなくコーチ業も休業中(笑)。だが10月に3歳になる三男坊が野球を始めたら、また復活する野望を隠し持っている(笑)夢は三男坊が甲子園へ連れて行ってくれることだが、まずは野球へ興味を持つようにしむけるようにと、現在悪戦苦闘中である(笑)
  • ■ 2012年より、高校野球ドットコムにて沖縄中心に情報配信
  • ■ 沖縄県の野球と題したブログCBスタジアムを運営
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