第987回 神宮大会に登場したドラフト指名10選手のパフォーマンスを評価!即戦力になりうるのは?【大学生総括】2019年11月26日

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【目次】
[1]投手は順位通りの実力
[2]野手の評価はプロ入り後、逆転する可能性は大いにあり 慶應の2人に注目!

 高校の部に続いて大学の部を紹介。大学生は体格も大人になり、技術も成熟していて見ていて鳥肌が立つパフォーマンスを発揮してくれる。そしてこの大会はドラフト指名選手も登場する大会だ。今回はあえてドラフト指名選手には即戦力で活躍できるか?その観点で述べていきたい。

明治神宮大会

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投手は順位通りの実力



津森宥紀(東北福祉大)

 まずドラフト指名を受けた投手は以下の通り。

大阪商業大 橋本 侑樹大垣日大出身)中日2位
大阪商業大 大西 広樹大阪商業大高出身)東京ヤクルト4位
東北福祉大 津森 宥紀和歌山東出身)福岡ソフトバンク3位
九州産業大 福森 耀真北九州出身)東北楽天5位
慶應大 津留崎 大成慶應義塾出身)東北楽天3位

 神宮大会のピッチングを見ると、上位指名を受けた投手は高評価される理由がよく分かる。

 まず中日2位の橋本 侑樹は左腕から140キロ後半の速球を投げ込んでいく平均球速の高さが魅力。その速球を内外角に厳しく投げ込んでいく。投球フォームを見ると、ステップ幅が狭く、立ち投げに見えるが、しっかりと振り下ろしていくので、角度がある。死球を与えても強気に内角を攻めている姿が印象的だったが、プロでもそれができるようだと、大きな強みになる。

 また130キロ中盤のカットボールも効果的で、ほかの左投手にはない強みだといえる。

 ソフトバンク3位の津森 宥紀は敗れた東海大戦で無安打の好リリーフ。最後は5失策が絡んでサヨナラ負けを喫し、「終わった気がしない」とコメントしたが、その通りだろう。

 右サイドから投じる常時140キロ中盤(最速146キロ)のストレートはほかの大学生にはない切れ味の鋭さがあり、スライダー、ツーシームの精度の高さも素晴らしく、上位も納得のピッチングだった。一時期、調子を崩した時期があったようだが、夏休みにしっかりと練習を積んで、復調をアピール。ぜひキレの良いピッチングをキャンプから見せてほしい。



東北楽天3位・津留崎 大成(慶應義塾大)

 同じく東北楽天3位・津留崎 大成は140キロ後半の速球に、130キロ後半のカットボール、ツーシームを投げ分け、いわゆるピッチトンネルが小さいピッチングを見せる。今大会、カットボールを投げる投手が多かったが、一番ストレートに近い軌道を描く変化球を投げている投手だった。

 また速球投手は力みが見られるが、津留崎はあまり力みがない。ヒットを打たれても淡々と自分のピッチングができている。そういうところも評価されて3位になったといえる。

 東京ヤクルト4位の大西 広樹は好調時と比べると、かけ離れたピッチングだった。ただ間があまりないフォームで、打たれにくいボールを投げる投手でもないので、動かしたり、いろいろ工夫して勝負できるピッチングをしないと苦労しそう。

 東北楽天5位の福森 耀真は、金沢学院大戦で平均球速146.6キロをマークしたように、平均球速の高さは、指名投手でもトップ。130キロ後半のカットボールも悪くない。ただピッチング全体に力みが見られ、球数が重なりやすい。球数を減らして、さらに成績があげられるようにボールの質、変化球の引き出しなどを増やす必要があるといえる。

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プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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