目次

[1]ドラフト候補として注目したい8人の野手たち
[2]まだまだいる来春まで進化が楽しみな逸材たち

 明治神宮大会の高校の部は中京大中京が優勝を収めた。前回は好投手を紹介したが、野手について紹介したい。

明治神宮大会

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ドラフト候補として注目したい8人の野手たち


 今大会の出場選手でナンバーワンのパフォーマンスを示したのは、入江 大樹仙台育英)だ。大型遊撃手として注目される入江は、天理戦で特大3ラン。打球角度、飛距離ともに大学生を含めても一番で、打った瞬間の確信歩きはともて絵になっていた。まだコンタクト力など課題は多いが、一歩ずつ成長を見せているといえるだろう。

 遊撃守備もまだ速いとはいえないが、少しずつ動きは改善が見られる。なんといっても抜群の強肩を生かしたスローイングは必見。現状の守備などの実力よりも将来の完成形を見て、高く評価されるケース。三塁手タイプだが、オリックス2位指名を受けた紅林 弘太郎のような評価を受ける選手ではないだろうか。入江が攻守ともに順調に伸びれば、来年のドラフト市場はかなり明るいものになるだけにぜひ厳しい冬を乗り越えてほしい。

 決勝戦まで無安打だったが、2安打を放った中山 礼都中京大中京)もポテンシャルの高さは魅力がある。逆方向にも鋭い打球が打てて、高難度のワンバウンドを合わせて、アウトにしたファインプレーもあり、守備のレベルも高い。実力は知れ渡っているだけにあとは甲子園の活躍だけの選手だ。

 走攻守のスキルの高さでいえば、奥野 翔琉明徳義塾)も面白い選手だ。

 神宮大会2試合では8打数3安打を記録。そのうち1本が中京大中京高橋 宏斗から放ったものだ。打線に勢いをつけるために初球から振りに行った奥野。その時の二塁打のタイムが7秒41という恐ろしいタイムを記録した。内野ゴロも3秒80台を記録しており、セーフティバントならば、3秒前半を記録するときもあり、脚力の高さに関してはピカイチだ。膝の使い方が上手く、思いのほか打球が飛ぶ。

 明徳義塾の三拍子そろった外野手といえば、西浦 颯大(オリックス)を思い出させるが、西浦と比べると長打力、肩は劣るが、脚力、実戦で能力を発揮できる勝負強さは西浦を上回っており、スカウトによってかなり高評価される存在になりそうだ。

 初戦敗退したが星稜内山 壮真は攻守のバランスが良い。スローイングタイムは1.8秒台を計測するときもあり、スローイング能力は超高校級。打撃も厳しい内角攻めに逢いながらも2安打を記録し、能力の高さを示した。

 そして強打の天理では、あまり当たりはなかったが、4番の山地 裕輔を推したい。

 何が気になったのかというと、この選手の打撃のこだわりだ。打席に入る前から右わきを締めて縦振りを意識してスイングをしている。打球の角度をつけることを意識している選手であり、捉えた時の打球の速さは素晴らしいものがあった。

 大会記録となる3本塁打を放った河西 陽路、近畿大会決勝から3試合連続本塁打を放った瀬 千皓など結果を残した選手はいるが、山地のポテンシャルの高さは素晴らしいものを持っているので、ぜひ来春までに開花できる練習を積んでほしい。奈良県大会、近畿大会では凄まじい打球を放った本塁打を多く打っているので、ぜひ甲子園の舞台で見せてほしい。

 優勝に貢献した中京大中京の正捕手・印出 太一は神宮大会では打率.250に終わった。スイング自体は迫力があるが、芯を外した打球が多く、捉えることに苦労している様子だった。それでも芯に当たった時の打球は強烈。たまに1.90秒台を計測するスローイングも魅力だ。

 強肩捕手という意味だと、戸丸 秦吾健大高崎)、吉田 健吾国士舘)も魅力的。戸丸は1.8秒台のスローイングと複数投手陣をリードしたインサイドワークの上手さが目についた。吉田はパワフルな打撃と2.00秒前後ながら確実性の高いスローイングが魅力な大型捕手だった。