第50回記念 神宮大会を沸かせる16名の逸材打者たち!【明治神宮大会】
11月15日から開幕する明治神宮大会。続いては野手である。「打高投低」といわれる今大会。多くのチームが軒並みチーム打率が高い。高いと逆に本物が見極めづらいところがある。今回は秋季大会のパフォーマンス、成績を見て厳選して選んだ逸材を紹介していきたい。
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大会注目打者・内山は今大会でも活躍なるか?
大会注目打者・内山壮真
まず健大高崎で注目したいのは、強肩捕手・戸丸 泰吾。二塁スローイングは1.8秒台を連発し、関東大会でも、スタンドのファンがどよめくほどだった。下位打線では打率.385と小力があり、活躍に期待がかかる。
倉敷商は中国大会で2本塁打を放った淺野 大器。レベルスイングでボールを捉え、強烈な打球を飛ばす右のスラッガー。下位打線だが、その長打力は侮れない。
星稜はドラフト候補・内山壮真だろう。北信越大会決勝でも本塁打を放ち、その実力は別格。春の北信越大会、甲子園、秋の北信越大会はすべて3割越えと全国大会での実績も十分。またこの秋から捕手に転向。この転向について林監督は「彼の将来のためを考えて転向した」と説明。内山は昨年の正捕手・山瀬慎之助(巨人5位指名)からアドバイスを受けながら上達を目指している。また、この夏の甲子園で活躍を見せた大型スラッガー・今井秀輔も北信越大会で打率.467と結果を残しており、神宮大会でも爆発に期待がかかる。
下林源太
星稜と対戦する明徳義塾は秀逸なバットコントロールを誇る奥野 翔琉の打撃に注目。四国大会では打率5割を記録し、どんなコースでもヒットゾーンに打ち返す打撃を発揮できるか。また、前年から試合に出場しつづける正捕手・鈴木 大照にも注目。四国大会では打率.583を残した巧打の捕手だ。
初出場の白樺学園は、広角に長打が打てるトップバッター・川波 瑛平は打率.583を記録。思い切りの良い打撃スタイルは魅力だ。
2連覇の国士舘は打率.500を記録した清水武蔵と吉田健吾に注目。清水は癖がなく、しっかりと強く叩ける1年生外野手。守備力も高く、チームの中心選手へ成長した。清水は国士舘では珍しい鹿児島の桜島ボーイズ出身。吉田は前年から経験をしている好打の捕手。決勝戦の帝京戦でも活躍を見せるなど勝負強さが光る。2.00秒前後のスローイングや投手の持ち味を引き出すインサイドワークも見逃せない。
近畿優勝の天理は強打の先頭打者・下林源太のパフォーマンスに注目。168センチ70キロと小柄ではあるが、バットを長く持って遠心力をうまく使ったスイングから長打を量産する。近畿大会では打率.688、2本塁打7打点の大活躍を見せた。軽快な三塁守備も素晴らしく、神宮大会でも飛躍に期待がかかる。
仙台育英、明豊、中京大中京は逸材打者揃い!
入江大樹
強打の仙台育英はどの打者もレベルが高いが、その中で抜きん出いているのは入江大樹、宮本拓実だろう。入江は大型遊撃手で、本塁打を放った時の飛距離はいつも特大。東北大会でも打率.389を残しており、確実性を高めている。宮本は中学時代、U15代表を経験している。その潜在能力の高さはこの秋になって発揮しはじめており、東北大会では打率.438と高打率。この大会で突出したパフォーマンスを見せればドラフト候補に名を連ねる可能性を持っている。
強打者揃いの明豊は、やはり3番・布施心海だろう。1年春から経験を積み、好投手からでも本塁打を打ってしまう技術の高さ、反応の良さは魅力的だ。守備力も高く、プロ注目野手として期待がかかる。
そして優勝候補として期待される中京大中京は西村友哉、中山礼都、印出太一の3人に注目。西村は東海大会でも打率.636を記録した左の巧打者で、次々と安打を量産し、守備力も高い快足センター。中山は手元までボールを呼び込む鋭いスイングから広角に長打を量産。さらに安定感があり、強肩も光る遊撃守備も必見。印出も東海大会では苦しんだが、打撃のポテンシャルの高さは出場する選手の中ではトップクラスのものがある。
【注目選手リスト】成績は地方大会の数字
戸丸 泰吾(健大高崎)打率.385 0本塁打1打点
淺野 大器(倉敷商)打率.250 2本塁打3打点
奥野 翔琉(明徳義塾)打率.500 0本塁打1打点
鈴木 大照(明徳義塾)打率.583 0本塁打5打点
内山壮真(星稜)打率.471 1本塁打8打点
今井秀輔(星稜)打率.461 0本塁打7打点
川波 瑛平(白樺学園)打率.571 1本塁打6打点
清水武蔵(国士舘)打率.500 0本塁打7打点
吉田 健吾(国士舘)打率.400 0本塁打4打点
下林 源太(天理)打率.688 2本塁打7打点
入江 大樹(仙台育英)打率.389 0本塁打3打点
宮本 拓実(仙台育英)打率.438 0本塁打5打点
布施心海(明豊)打率.381 2本塁打6打点
西村 友哉(中京大中京)打率.636 0本塁打2打点
中山 礼都(中京大中京)打率.545 0本塁打10打点
印出 太一(中京大中京)打率.250 0本塁打5打点
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記事=河嶋 宗一