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【明治神宮大会】今年の明治神宮大会は打高投低?それでもポテンシャル、評価は高い14人の投手たち

2019.11.14

 11月15日から開幕する第50回記念 明治神宮大会。今回はどんな選手が注目なのか。紹介していきたい。

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中京大中京の2枚看板に注目!

【明治神宮大会】今年の明治神宮大会は打高投低?それでもポテンシャル、評価は高い14人の投手たち | 高校野球ドットコム
中京大中京の高橋宏斗と松島元希コンビ

 昨年、奥川恭伸星稜)をはじめ140キロ超えの好投手が多くいた大会だったが、今年は少し寂しいという声がある。というのは、今年の地方大会は全体的に打撃戦が多く、打高投低の傾向が強かった。例年同様、潜在能力は高い投手は多く、しっかりと噛み合えば活躍できる可能性を持った投手は非常に多い。

 その中で筆頭候補となるのは、高橋宏斗中京大中京)。184センチ75キロと恵まれた体格から最速148キロのストレートを内外角に投げ分け、切れの良いスライダーを投じる本格派右腕。

 しかし、東海大会では防御率4.26と高橋の能力からすると物足りない。ただ、打たれた藤枝明誠戦、県立岐阜商戦ではストレートの走りは良く、1回戦の津商では7回被安打1、無失点の好投を見せており、しっかりとハマれば、神宮大会のヒーローになる可能性はある。

 また中京大中京の左腕・松島 元希は164センチと小柄ながら140キロ後半の速球を投げる速球派で、全国デビューに期待がかかる。この2人の力量は今大会でもトップクラスとということで冒頭で紹介をさせていただいた。

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左から下慎之介、荻原吟哉、新地智也

 神宮大会開幕戦に登場する健大高崎は2人の好投手に注目。下 慎之介橋本 拳汰
 下は182センチから135キロ前後の速球、切れのあるスライダー、カーブ、チェンジアップを投げ分ける。準決勝の東海大相模戦では2失点完投勝利。強力打線・東海大相模を抑えた投球術は素晴らしいものがある。

 橋本は190センチの長身から繰り出す140キロの直球とスライダーで勝負する大型右腕。関東大会では無失点の好投を見せた。神宮大会でさらに評価をあげていきたい。

 また健大高崎と対戦する倉敷商は130キロ後半の速球を投げる1年生左腕・永野 司も楽しみな左腕である。

 初日の第2試合は星稜vs明徳義塾と、27年ぶりの対決。1992年夏、松井秀喜の5打席連続敬遠で世間を騒がせたが、そういう背景もあり、平日ながら大きく盛り上がりそうだ。

 まず星稜は大型右腕・寺西 成騎は北信越大会で防御率1.59と好投を見せた。140キロ前後の速球と切れの良い変化球を投げ分け、北信越大会に続き好投を見せたい。またエースの荻原吟哉も安定感抜群。140キロ近い速球と切れのあるスライダーをコントロール良く投げ分ける投球術は非常に高いレベルに達している。

 明徳義塾は左腕エース・新地智也は130キロ前後の直球とスライダー、チェンジアップを巧みに投げ分ける技巧派。四国大会では防御率1.20、30回をなげて四死球0と抜群の安定感を発揮した。

[page_break:防御率は悪くも潜在能力が高い投手が多いのが今大会の特徴]

防御率は悪くも潜在能力が高い投手が多いのが今大会の特徴

【明治神宮大会】今年の明治神宮大会は打高投低?それでもポテンシャル、評価は高い14人の投手たち | 高校野球ドットコム
左から達孝太、若杉晟汰、笹倉世凪、中西健登

 天理は近畿大会決勝戦で好投を見せた192センチ右腕・達 孝太は140キロ前後の伸びのあるストレート、スライダー、チェンジアップの精度も素晴らしい。強打の仙台育英打線相手にどんなピッチングを見せるか楽しみだ。

 仙台育英は147キロ左腕・笹倉世凪を筆頭に好投手が揃う。ポテンシャルそのものは出場校ではトップクラスだが、東北大会ではチーム防御率4.38と、実力を発揮できなかった。強打・天理相手に内容のあるピッチングを見せ、来季につなげていきたいところだ。

 そして白樺学園は投打でパワフルなエース・片山楽生のパフォーマンスに注目。そして国士舘は準決勝、決勝で2試合連続完封勝利の大型サイド・中西健登は球速は130キロ前半だが、コーナーワークが抜群で、スライダー、シンカーの出し入れが実にうまい。都大会で防御率1.12を残した実力を発揮することを期待したい。

 九州地区王者の明豊は全国屈指の技巧派左腕・若杉晟汰は九州大会で防御率7.11と苦しんだが、九州大会でも140キロを超える速球はいくつかあり、立て直しは十分にできる内容だった。神宮大会では本来のピッチングができるか。140キロを超える速球を投げ込む右腕・狭間 大暉もこの大会で評価を挙げることができるか。

 最後に注目投手リストを紹介したい。地方大会の防御率を見ると、悪い投手が多い。これまでの大会でも、地方大会では不調だったが、神宮大会では別人のようなピッチングを見せる投手も数多くいたので、ぜひ好転することを期待したい。

【明治神宮大会】今年の明治神宮大会は打高投低?それでもポテンシャル、評価は高い14人の投手たち | 高校野球ドットコム【注目投手リスト】防御率は地方大会の数字
高橋宏斗中京大中京)右 防御率4.26
松島 元希中京大中京)左 防御率3.60
下 慎之介健大高崎)左 防御率3.00
橋本 拳汰健大高崎)右 防御率0.00
寺西 成騎星稜)右 防御率1.59
荻原 吟哉星稜)右 防御率3.21
新地 智也明徳義塾)防御率1.20
永野 司倉敷商)左 防御率4.96
達 孝太天理)右 防御率5.14
笹倉 世凪仙台育英)左 防御率5.25
片山楽生白樺学園)防御率6.05
中西健登国士舘)防御率1.12
若杉晟汰明豊)防御率7.11
狭間 大暉明豊)防御率3.38

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記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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