【都大会決勝戦展望】10年ぶりの優勝を狙う帝京か2連覇を狙う国士舘の一戦の勝負のポイントを徹底解説!
今年の秋季東京都大会決勝は帝京vs国士舘の一戦で決まった。帝京は10年ぶりの優勝、国士舘は連覇をかけて戦う。
そんな決勝戦の見所を紹介したい。
■開催期間:2019年10月14日~11月10日
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勝負のポイント
帝京・加田拓哉と国士舘・中西健登
今年の帝京は都大会5試合で7本塁打をマークしている強打が持ち味。準決勝の創価戦でも都内屈指の好投手・森畑 侑大から2本塁打を放ち、同点に追いついた攻撃は見事だった。
打線の中心は今大会2本塁打の加田拓哉。170センチ70キロと筋肉質の体型から振りぬく打球は左中間最深部まで飛ばすことができる。また守備範囲の広さも魅力だ。準々決勝、準決勝の2試合であまり当たりがなかった小松涼馬の活躍も鍵となりそうだ。
準決勝では2失策してしまったが、大会全体通してみると、堅い守備で投手陣を盛り立てる。
投手陣では技巧派左腕・田代涼太、創価戦で好リリーフした柳沼勇輝はいつものスライダー主体から130キロ後半の速球を投げ込み、一皮むけた感がある。いずれにしろ2人のピッチングの出来がカギとなりそうだ。
国士舘は都立城東戦で完封勝利を挙げた中西健登は常時130キロ前半の速球と切れのあるスライダーを出し入れする大型サイドハンド。準決勝は都大会で投げた試合では一番安定感があった。準決勝と同じく、内外角の出し入れが上手くできるかがカギとなる。
準決勝でも12安打を放ち、都大会のチーム打率.366とした国士舘。打率.563の3番・清水武蔵など巧打者が揃う。またベテランの永田監督は相手投手の相性、選手の調子の具合によって打線の組み換えができること。準決勝で1番スタメンに入った林 悠永が3安打、これまで下位だった齋藤 光瑠が4番に座り、4打数2安打の活躍。準決勝では試合出場がなかった4試合連続安打の門田 朋也、11打数4安打の折田大和といった好打者も控えている。ただこの春のセンバツ経験者の鎌田 州真、黒澤 孟朗の2人の復調が優勝へ向けてのカギとなるだろう。
また攻守で支える大型捕手・吉田健吾も安定感のあるパフォーマンスを見せており、吉田の活躍も見逃せない。
劣勢になってもくじけず逆転できる底力を持つ帝京と苦しい展開になっても突き放せる打撃力を持つ国士舘の対決。かつては東東京で火花を散らせながら戦った強豪校である。
終盤まで僅差の勝負が期待できそうだ。
■開催期間:2019年10月26日~11月10日
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記事=河嶋 宗一