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神村学園軸に優勝争い? レベルの高い上位争いに期待【秋季鹿児島県大会 展望】

2019.09.23

シード校などの大会情報

神村学園軸に優勝争い? レベルの高い上位争いに期待【秋季鹿児島県大会 展望】 | 高校野球ドットコム
甲子園を経験する田中瞬太朗(神村学園)

 第145回九州地区高校野球大会鹿児島県予選は9月21日に開幕予定だったが、荒天が予想されるため23日からに変更となった。10月7日まで(※準決勝前日は休養日)、鹿児島市の[stadium]平和リース[/stadium]、[stadium]鴨池市民[/stadium]、両球場で秋の九州大会を目指した熱戦が繰り広げられる。優勝、準優勝校が来春のセンバツ甲子園の重要資料となる九州大会(10月19日―24日・佐賀)に出場する。

 出場は連合6チームを含む61チーム73校。抽選会では、8月にあった各地区大会の優勝校、鹿児島実鹿児島玉龍鹿児島南神村学園川内商工加治木鹿屋中央、鹿児島大島(※鹿児島市内は3位校まで、大島地区と熊毛地区は1年交代でシードになる)の8校がシードされた。

 夏の甲子園出場校・神村学園が夏を経験している主力選手が残っており、優勝争いの本命に挙げられるが、新チーム最初の県大会はどこも実力未知数でどこが勝ち上がってもおかしくない。神村学園だけでなく、夏の主力選手だった1、2年生が残っているチームも多く、彼らが順調に成長して力を発揮すれば、レベルの高い上位争いが期待できそう。組み合わせを4つのパートに分けて大会の見どころを探ってみた。

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各ブロックの注目ポイント

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れいめいは注目カードを制することが出来るのか

【神村学園―川内商工】
 神村学園は攻守の要・古川朋樹主将、エース田中瞬太朗、4番・桑原秀侍、5番・田中大陸ら夏の甲子園を経験した2年生が豊富に残っている。前チームからの経験も豊富で各チームが優勝候補の筆頭でマークする。ただこのパートでは組み合わせの下に鹿児島情報鹿児島れいめい鹿児島城西と名だたる強豪私学が名を連ね、序盤から気が抜けない。

 打の主力・赤尾颯太花田清志宝満達哉を擁するれいめいと投の主力・八方悠介前野将輝を擁する鹿児島城西の対戦は初戦ナンバーワンの好カードだ。北薩大会を制した川内商工れいめい、鹿児島川内と強豪を破ってシードを勝ち取り、投打に高い力を秘める。好投手を擁する加治木工との初戦は注目カード。鹿児島情報も鹿児島市内大会は初戦敗退だったが、潜在能力は高いといわれる。

【鹿児島南―鹿児島玉龍】
 飛び抜けた力のあるチームはなく、どこか勝ち上がるか読みづらいパートだ。鹿児島市内大会準優勝の鹿児島玉龍は準々決勝・鹿児島池田戦で終盤逆転勝ちするなど勝負強さがある。2年生は少ないが、リードオフマン・荒川虎太郎、4番・永井克幸ら前チームからの経験豊富なメンバーが多い。1年生投手陣の踏ん張りが一つのカギになりそう。

 市内3位の鹿児島南も序盤から接戦を勝ち抜き、3位決定戦は鹿児島工に1点差で競り勝った。攻守にまとまりがある。出水中央との初戦に注目したい。伝統校・樟南、大隅地区の雄・尚志館、好投手を擁する鶴丸なども、このパートに名を連ねる。枕崎鹿児島商戦も初戦の好カードに挙げておきたい。

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鹿児島実も注目だ

【鹿児島実―大島】
 鹿児島市内大会を制した鹿児島実は打線に力がある。投手としての復活も期待される髙田隼之介(2年)、坂本大心(2年)、1年生捕手・城下拡ら力のある選手がそろっている。スロースターター気味だが、市内大会では中盤以降に打線がつながって大量得点を奪った。左腕・森重温季(2年)、右腕・加島優太(2年)ら投手陣の出来が上位を勝ち取るカギになる。

 シード大島は左腕エース藤崎右京(2年)らゲームを作れる投手陣を豊富に擁するのが強み。打線にも力がある。夏の準々決勝で神村学園を終盤まで追い詰めながら逆転サヨナラ負けした悔しさをバネに、虎視眈々と上位をうかがう。鹿児島市内4位の鹿児島工と北薩大会準優勝の川内との対戦は1回戦屈指の好カード。徳之島鹿屋なども注目したいチームだ。

【加治木―鹿屋中央】
 2年連続夏準優勝の鹿屋中央がやや抜けているか。夏準優勝した3年生のチームのような打線の迫力はまだないが、山本聖上宮田壮ら夏をレギュラーで経験した選手がけん引しまとまりがある。姶良・伊佐大会を制した加治木はエースで4番の西田海人、捕手・加茂尚悟の2年生バッテリーが攻守の軸。派手さはないが公立校らしい粘り強さを発揮して勝ち上がりたい。

 エース三嶽空(2年)をはじめ、ほとんどの選手が前チームからレギュラーを経験した鹿児島池田はダークホースに挙げられそうな存在だ。伊集院松陽薩南工などもチェックしておきたい。夏4強の国分中央と打線の良い鹿屋工の対戦を注目カードに挙げておく。

(記事=政 純一郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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