Column

【決勝戦展望】履正社vs星稜の勝負のポイント&キーマンとなる選手は?

2019.08.21

 8月22日14時より、第101回全国高等学校野球選手権の決勝戦が開催される。履正社vs星稜のカードとなったが、互いに初優勝がかかるが、決勝戦の勝負のポイントとは?

【決勝戦展望】履正社vs星稜の勝負のポイント&キーマンとなる選手は? | 高校野球ドットコム関連記事はこちら

記録にも記憶にも残る奥川恭伸のピッチング。奥川は伝説の投手になった


甲子園で最高のピッチング!履正社のシンデレラボーイ・岩崎 峻典の活躍はまだ終わらない

過去の決勝と比べても、ハイレベルな戦いに

【決勝戦展望】履正社vs星稜の勝負のポイント&キーマンとなる選手は? | 高校野球ドットコム
井上 広大(履正社) 奥川恭伸(星稜)写真:共同通信

 今春のセンバツ1回戦以来の対決となった。

 履正社は、星稜に3対0で敗れたが、この時の奥川との対戦がチームにとって大きな財産となった。履正社はその後、速球投手を攻略するために打撃フォームの修正を行い、さらには、シーズン中ながら筋力トレーニングの回数も増やして、スイングスピードを高めてきた。

 その結果、今大会では、霞ヶ浦鈴木寛人津田学園前 佑囲斗関東一谷幸之助明石商中森俊介といった速球投手を攻略できる打線に仕上げてきた。現時点の奥川でさえ、すべての引き出しを使わないと抑えられない強打線だ。

 一方で奥川は、ストレートとスライダーを武器に、色々なコースにストライクが取れる上、空振りも取れる投手。

 他の速球投手と比べて、打者に対しての攻めの広さが一線を画している。ただ、奥川が持ち味を出すには、まず初回を抑えてリズムに乗ることが一つのポイントとなる。奥川はそれを理解し、フルスロットルのピッチングができるので、奥川の思い通りにいけば、この試合も完封ペースになることが考えられる。

 対する履正社は、エース・清水大成が、中3日で試合を迎える。調子が良ければ、140キロ中盤の速球、カットボールを低めに集める投球をみせてくるだろう。緩急使ったピッチングで星稜打線を抑えていきたいところ。

 試合は、両エースが実力を発揮すれば、3点勝負の戦いとなる。そこで、勝敗の分かれ目は、奥川と清水のリズムを崩すキーマンが出るかどうか。

 履正社は、ここまで5試合連続安打中の1番・桃谷 惟吹がいる。さらに、粘れて逆方向にも打ち返すのが上手な2番・池田 凜と、6番西川 黎らがカギになるのではないだろうか。この3人を起点にチャンスを作り、3番小深田 大地、4番井上 広大が得点につなげることができれば理想的。さらに、下位打線からチャンスを作り、桃谷で還す流れにもっていきたい。

 星稜打線は、チーム最多の11安打を記録している俊足巧打の左打者・1番東海林航介、準々決勝の仙台育英戦で1本塁打7打点の活躍を見せた期待のスラッガー・2番今井秀輔、智辯和歌山戦でサヨナラ3ランを放ち、甲子園では18打数7安打を記録。長打力はチームナンバーワンの6番福本陽生の打撃好調の3人に期待したい。

 令和最初の決勝は、過去の決勝と比べても、ハイレベルな戦いになることが予想される。

(記事=河嶋 宗一

【決勝戦展望】履正社vs星稜の勝負のポイント&キーマンとなる選手は? | 高校野球ドットコム関連記事はこちら

記録にも記憶にも残る奥川恭伸のピッチング。奥川は伝説の投手になった


甲子園で最高のピッチング!履正社のシンデレラボーイ・岩崎 峻典の活躍はまだ終わらない

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.13

【春季埼玉県大会】久喜北陽が昨秋に続き接戦の末、獨協埼玉を下して初戦突破!

2024.04.13

山川vs.甲斐野の”因縁の対決”が実現! プライドを懸けた戦いは、甲斐野が見逃し三振を奪う!

2024.04.13

【埼玉】春日部共栄、川越西、川口などが県大会へ<春季県大会地区予選>

2024.04.13

【兵庫】東洋大姫路、神戸国際大附がコールド発進<春季県大会>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!

2024.04.10

【沖縄】エナジックが初優勝<春季大会の結果>

2024.04.09

慶大が全新入生を公開! 甲子園優勝メンバー14人、智辯和歌山・報徳学園からも有力選手獲得!

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>