第950回 佐々木、奥川、西らの世界クラスのU18投手陣「9名」を徹底紹介!2019年08月21日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

 8月30日から韓国・機張(キジャン)で開催される「第 29 回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」へ出場する侍ジャパンU-18代表20名が発表された。今回は投手9名の実力について徹底紹介。今年は150キロ超の投手が5名おり、その実力は世界ナンバーワンだといえる。

関連記事はこちら
佐々木朗希、奥川恭伸などが選出!侍ジャパンU-18代表20名の顔ぶれ
韓国で戦う高校日本代表の野手11人のストロングポイントを徹底分析!



佐々木朗希(大船渡) 写真=共同通信社

【投手】9名
佐々木 朗希大船渡
奥川 恭伸星稜) 
西 純矢創志学園) 
飯塚 脩人習志野) 
前 佑囲斗(津田学園) 
池田 陽佑(智辯和歌山) 
林 優樹(近江) 
浅田 将汰(有明) 
宮城 大弥興南

 大船渡の163キロ右腕・佐々木が選出された。岩手大会では、29回51奪三振と圧巻の投球を見せた佐々木は、4回戦の盛岡三戦で最速160キロをマークし、観客をどよめかせた。

 常時150キロ中盤の速球と、140キロ近いスプリット、130キロ後半の横のスライダー。さらには、120キロ後半の縦スライダーの威力も、高校生レベルを超越しており、アメリカ、韓国など強豪国の投手を含めても、その実力はトップクラス。 前回優勝のアメリカの強力打線を抑えられる可能性は十分にある。能力はエースクラスの佐々木だが、大船渡では、球数や体の状態を見ながら、限定的な起用法を行ってきただけに、今大会ではどんな登板間隔で投げさせるかに注目が集まる。

 また、佐々木に負けない実力を秘めた星稜の奥川は、世界トップクラスの活躍が期待できるパーフェクトピッチャーだ。

 奥川のすごさは、試合の流れを読んで、力の加減ができること。チームに勢いをつけるような、150キロ超のストレート、130キロ前半のチェンジアップ、130キロ前半のフォークで圧倒するパワーピッチングを世界の舞台でも披露できるか。

 甲子園では、準決勝を終えて4試合に登板。32.1回を投げ、45奪三振、5四死球(3四球)、防御率0.00と抜群の安定感を見せている。注目したいのは奪三振の多さの割に、球数が少ないことだ。140キロ中盤の速球とカーブを織り交ぜた打たせて取る球数を最小限にしたピッチングも魅力。甲子園ではここまで、385球と1イニングに換算すると11.99球と少ない球数で終えているが、球数制限のある世界大会で、効率的な投球で試合を組み立てられる奥川は、チームにとっても貴重な存在だ。

 創志学園の西も、エース候補として期待したい好投手。140キロ後半の速球と、縦スライダー、スプリット、カーブの精度も高い。走者を背負ってからの粘り強さもある。

 習志野の飯塚は、右スリークォーターから投じる140キロ後半の速球は回転数が高く、空振りが取れる。甲子園では、12.1回を投げて、15奪三振の好投。タイプ的には柿木 蓮大阪桐蔭-北海道日本ハム)を思い出させるスライダーピッチャーだ。

 この130キロ前後のスライダーだけではなく、落差が鋭いフォークも3年生になってからマスター。先発もできるが、適正はリリーフ。昨秋から厳しい試合を乗り切った集中力と、精神力の強さがウリで、世界の舞台でも窮地を救う投球を見せてくれそうだ。

 津田学園の前は、伸びのある145キロ前後の速球、曲がりが鋭いスライダーが光る好右腕。尻上がりに球速が上がるタイプで、力配分もうまく、緩急を使い分ける投球も見事。まさに、先発向きの好投手だ。

 この夏の甲子園では3試合で、防御率0.89と好投を見せた智辯和歌山の池田も選出された。2回戦の明徳義塾戦では最速150キロを計測。常時140キロ中盤~140キロ後半の速球を両サイドと、高低に投げ分けることができる。制球力の高さは超高校級だ。さらに、変化球は120キロ台中盤のスライダー、130キロ前半のカットボール、フォークを内外角に投げ分け、隙がない。先発・中継ぎ、どちらでも活躍が期待できそうだ。

 近江の林は、本格派右腕が揃う今回の代表では、希少価値が高い技巧派左腕。130キロ前後ながら、インステップ気味に投げ込む速球は、角度があって打ちにくい。独特の曲がりを見せるチェンジアップ、カーブ、スライダーを低めに集める投球は、研究されても攻略は難しい。制球力も高く、中継ぎでの登板が増えるか。

 有明の浅田は、投打で優れた才能を持つ大型右腕。真上から振り下ろす角度のある140キロ後半の速球は威力抜群。変化球は横滑りするスライダー、カーブ、シンカー気味に大きく落ちるチェンジアップの3球種を持ち、三振も奪える。大会では先発・中継ぎとしても活躍するだろう。
 浅田は高校日本代表候補の研修合宿で、投手ながら木製バットでも快打を連発していて、野手並みの打撃をみせた。外野手としての起用もあるのではないだろうか。

 興南宮城 大弥は唯一、U-15代表に続いて、連続でU-18代表入り。

 左スリークォーターから140キロ後半の直球とスライダー。さらに浮き上がって落ちるチェンジアップで三振を量産。左のエースとして、先発としても期待したい。

 次回は、野手11名を紹介していきたい。

関連記事はこちら
佐々木朗希、奥川恭伸などが選出!侍ジャパンU-18代表20名の顔ぶれ
韓国で戦う高校日本代表の野手11人のストロングポイントを徹底分析!

文=河嶋 宗一

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第49回 日本は佐々木朗希をロースターから外す選択肢もあった?予備選手の必要性を考える【2019年 第29回 WBSC U-18 ワールドカップ】
興南vs読谷【沖縄県 2019年秋の大会 第69回沖縄県高等学校野球秋季大会】
第45回 史上最強投手陣の運用ができなかった日本代表。他国と比べれば一目瞭然【2019年 第29回 WBSC U-18 ワールドカップ】
第1052回 目指すはナンバーワン野手。さらにレベルアップし、来年も日本代表へ 横山陽樹(作新学院) 【2019年インタビュー】
第1051回 韓国でもいつも通り。リリーフエース・飯塚 脩人の恐るべき精神力の強さ 【2019年インタビュー】
第1050回 「奥川の持ち味を引き出すことに関しては誰にも負けない」 奥川快投の裏には必ず山瀬慎之助(星稜)がいる 【2019年インタビュー】
第616回 「興南に来て、本当に良かった」人生のスコアボードは、まだまだ続く 興南高校三年生座談会【後編】【野球部訪問】
第1050回 甲子園・W杯合わせて10勝。水上桂(明石商)は大舞台で勝てる捕手として邁進中! 【2019年インタビュー】
第1048回 興南の教えを胸に。ポーカーフェイスを貫く宮城大弥の熟練したマウンド捌き 【2019年インタビュー】
第615回 「色褪せない3年間の記憶」一番良いゲームだった沖縄尚学戦 興南高校三年生座談会【野球部訪問】
第29回 2年ぶりの日米対決!アメリカ戦のキーマン、勝負のポイント、警戒しなければならない選手は?【2019年 第29回 WBSC U-18 ワールドカップ】
履正社vs星稜【第101回全国高等学校野球選手権大会】
星稜vs中京学院大中京【第101回全国高等学校野球選手権大会】
星稜vs仙台育英【第101回全国高等学校野球選手権大会】
星稜vs智辯和歌山【第101回全国高等学校野球選手権大会】
安樂 智大(済美) 【選手名鑑】
飯田 晴海(常総学院) 【選手名鑑】
飯塚 脩人(習志野) 【選手名鑑】
池田 陽佑(智辯和歌山) 【選手名鑑】
逸崎 友誠(明徳義塾) 【選手名鑑】
岩重 章仁(延岡学園) 【選手名鑑】
上林 誠知(仙台育英) 【選手名鑑】
内田 靖人(常総学院) 【選手名鑑】
奥川 恭伸(星稜) 【選手名鑑】
奥村 展征(日大山形) 【選手名鑑】
熊谷 敬宥(仙台育英) 【選手名鑑】
佐々木 朗希(大船渡) 【選手名鑑】
園部 聡(聖光学院) 【選手名鑑】
髙橋 光成(前橋育英) 【選手名鑑】
高橋 由弥(岩国商) 【選手名鑑】
田口 麗斗(広島新庄) 【選手名鑑】
竹村 春樹(浦和学院) 【選手名鑑】
西 純矢(創志学園) 【選手名鑑】
前 佑囲斗(津田学園) 【選手名鑑】
松井 裕樹(桐光学園) 【選手名鑑】
森 龍馬(日大三) 【選手名鑑】
森 友哉(大阪桐蔭) 【選手名鑑】
山岡 泰輔(瀬戸内) 【選手名鑑】
吉田 雄人(北照) 【選手名鑑】
若月 健矢(花咲徳栄) 【選手名鑑】
渡邉 諒(東海大甲府) 【選手名鑑】
有明 【高校別データ】
有明 【高校別データ】
有明・末吉 【高校別データ】
近江 【高校別データ】
大船渡 【高校別データ】
興南 【高校別データ】
星稜 【高校別データ】
創志学園 【高校別データ】
智辯和歌山 【高校別データ】
津田学園 【高校別データ】
習志野 【高校別データ】

コメントを投稿する

プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム