目次

[1]サプライズの143キロ、2年生たちの躍動
[2]高松工芸の躍進を退けた「救世主」、「復活エース」同士の決勝を決めたのも……

 センバツ1勝をあげた第1シード・高松商の23年ぶり20回目の夏甲子園出場で幕を閉じた「第101回全国高等学校野球選手権香川大会」。ただ、本命が頂点に立つ決勝戦までには様々な出来事があった。
 遊撃手兼任投手143キロにノーシードから本命を苦しめたチームの「サプライズ」。評判通り、評判以上の活躍で羽ばたいた「2年生」。最後の夏に「復活」を遂げた大エース。そして救世主の出現……。そんなドラマチックな大会を今回は振り返ってみたい。

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第101回 全国高等学校野球選手権 香川大会

サプライズの143キロ、2年生たちの躍動


 7月13日(土)前年覇者の丸亀城西vs高松一で開幕した第101回全国高等学校野球選手権香川大会、3日間の雨天順延など天候に苦しめ、大会序盤において大きなインパクトを残したのはサプライズ的選手と有望2年生たちであった。

「サプライズ」の代表格は坂出商の背番号「6」城戸 理輝星(3年・168センチ67キロ・宇多津町立宇多津中出身)である。実力校・高松西との初戦で遊撃手から3番手登板、自己最速を一気に6キロ更新する144キロを出し3回3分の2を投げ5三振を奪った城戸は、続く高松南戦でさらに加速。「下半身の力を抜いてリリースで力を入れるコツを6月末につかんだ」成果を5イニングを投げ6奪三振1失点のロングリリーフで示した。「大学では遊撃手でやりたい」意向を示している彼だが、憧れにしている今宮 健太(福岡ソフトバンクホークス)のような強いボールを投げられる名手をぜひ目指してほしい。

 2年生で期待通りの力を発揮したのは大会前から注目されていた観音寺一のリードオフマン・田中 大貴(遊撃手・175センチ70キロ・右投右打・三豊市立三野津中出身)。初戦の高松中央戦で「体重を後ろに残してポイントを近くして振る」スイングの威力を発揮し3打数2安打2打点。「リストが立っているから上から当てても右翼ポール際に運べる。バッティングの実力は間違いない」とNPBスカウト陣をうならせると、続く3回戦・香川高専高松戦では高校通算28本目となる一発も放った。まだ守備・走塁面で粗削りな部分は多々あるが、ぜひ最終学年ではそこも克服し「全力」で高みを目指してほしい。

 その一方、期待値をはるかに超えて「2020ドラフト候補」に浮上したのは大手前高松の右腕・内田 悠太(右投右打・175センチ66キロ・高松市立国分寺中出身)である。準々決勝・尽誠学園戦で自己最速を7キロ更新・147キロをマークしたストレートのスピードもさることながら、今季四国NO1・高校通算33本塁打をマークした尽誠学園4番・永尾 斗摩(3年・捕手・186センチ96キロ・右投右打・大阪八尾ボーイズ<大阪>)をも手玉に取った130キロ前後のスライダーやチェンジアップのキレ、100キロを切るカーブを大胆に使う強心臓、そして「春以降、右脚でしっかり立つことを意識してシャドーピッチングでフォームを固めた」ことによる制球力の安定度と思考力の高さは、最上級生でのさらなる飛躍を期待せずにはいられない。

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