【第101回大会展望】星稜、智辯和歌山ら優勝候補がいきなり同ブロック!3回戦まで激戦の連続!
8月3日、第101回全国高等学校野球選手権大会の組み合わせが決まった。今大会は実力校がそろい、初戦から3回戦まで激戦の連続だ。今回は49代表校が登場する大会7日目第3試合の見どころをダイジェスト形式で振り返っていきたい。
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第101回全国高等学校野球選手権大会
履正社vs霞ヶ浦の注目校対決に注目!
清水大成(履正社) ※春の大阪府大会・大阪商大高戦で撮影
2007年優勝時のエースだった久保貴大監督率いる佐賀北は神村学園と九州勢同士の対決。両校からすると、九州対決は上位でやりたかったというのが本音のようだ。佐賀北はノーシードから勝ち上がった勢いで勝負。神村学園は強打の1番・森口修矢、パンチ力のある田中大陸を中心に好打者がそろう。高岡商は甲子園経験者の強打者・井林 泰雅を中心に強力打線が自慢。対する石見智翠館は左腕・迫広 佳祐、速球派右腕・佐藤辰憲の2枚看板が試合を作り、上位打線を中心とした強力打線で勝負していきたい。
2日目には強豪・履正社はプロ注目の好投手・鈴木寛人擁する霞ヶ浦と対戦。実は履正社の岡田監督、霞ヶ浦の高橋監督は日体大の先輩後輩同士。組み合わせが決まった後、2人で冗談をかわしながら談笑する姿が見られた。履正社の主砲・井上広大は「厳しいマークをされると思うので、そのうえを超える打撃を見せたい」と意気込む。ドラフト候補同士の対決は大きく盛り上がりを見せそうだ。
津田学園vs静岡と東海対決となったが、実は今年の代になって練習試合の対戦は1試合もない。津田学園の好投手・前 佑囲斗は、しぶとい静岡打線相手にどんな投球を見せるか。また2年ぶりの三重静岡対決。前回は津田学園が制している。
最も過酷なブロック!智辯和歌山、星稜、明徳義塾が同ブロック!
奥川恭伸 (星稜) 写真:共同通信
星稜、智辯和歌山、明徳義塾が同ブロックと最も過酷なブロックとなった。智辯和歌山の黒川史陽主将は「さらに気を入れないといけないと思いましたし、最高の準備をして試合に臨みたい」と意気込む。
大会屈指の好投手・奥川恭伸擁する星稜はスラッガー・持丸、好投手・能登擁する旭川大高と対戦。山瀬慎之助捕手は「なるべく点をとって投手の負担を楽にしたいです」と打線の援護を課題に挙げた。
また秋田中央vs立命館宇治の対戦。秋田中央は1年生捕手・野呂田 漸が攻守のカギを握る。立命館宇治は左腕・高木要が試合を作り、主軸打者・浅野 彰久が勝負強い打撃を見せる。勢いに乗って強豪校を破ってきたチーム同士ということで激戦が期待できそうだ。
智辯和歌山は二季連続出場の米子東と対戦。黒川、東妻純平など強力打者がそろう打線に対して米子東投手陣はしのぐことができるか。試合巧者の明徳義塾は、ノーシードから強豪校を続々撃破した藤蔭は強力打線で勝利を狙う。
[page_break:次に向けて刺激となった大会だった]前橋育英、仙台育英など実力校が揃う!
梶塚彪雅(前橋育英)
好投手・梶塚 彪雅を中心に粘り強く勝ち上がる前橋育英は、国学院久我山と対戦。国学院久我山も早稲田実業、東海大菅生、創価などの強豪校を続々と撃破し、接戦の強さに自信を持つ。敦賀気比は強打者・木下元秀を中心に小刻みに点を重ねる。富島は好投手・黒木拓馬を中心に粘り強く守っていきたい。花巻東は上位下位と切れ目のない打線と機動力で着実に点を重ねる。149キロ右腕・西舘 勇陽は自慢の直球で抑え込みたい。鳴門は対応力が高い左打者が揃い、さらに勝負強さも兼ね備え、対戦していて嫌らしいチーム。ハイレベルな戦いが期待できそうだ。
総合力の高い仙台育英と強豪校を破った飯山と対戦。飯山は2年生右腕の本格派の常田唯斗の投球がカギを握る。
習志野、関東一、山梨学院など関東地区の試合巧者が集う
飯塚 脩人(習志野)
選抜準優勝の習志野は夏にかけて粘り強いチームへ成長し、リードされても逆転できる底力がある。沖縄尚学は興南の宮城大弥を攻略した打撃力を発揮したい。鶴岡東は丸山蓮を中心とした破壊力抜群の打線は好投手も攻略する。高松商のエース・香川 卓摩は巧みな投球術を発揮できるか。
花咲徳栄vs明石商と2回戦登場ブロックはどこも初戦から激戦
遠藤成(東海大相模)
好投手・中川響、知念大輔を中心に強力打線が売りの岡山学芸館は広島商と対戦と瀬戸内海対決となった。広島商は好投手を次々と攻略した機動力を兼ね備えた強力打線。練習試合では4対1で広島商を破っているようだ。また激戦区の福岡地区を勝ち抜いた筑陽学園はエース・西舘昂汰のピッチングがカギ。対する作新学院は昨年から打線の状態が上がっており、激しい打撃戦が期待できそう。
また東海大相模vs近江の対決は2回戦屈指の好カード。東海大相模は全国トップクラスの強力打線が持ち味。近江は林優樹‐有馬諒のバッテリー、ショートストップ・土田龍空の守備力の高さに注目。東海大相模サイドは近江のセンターラインのレベルの高さについて、かなり警戒しており、抽選会後、両校の主将、監督は「厳しい戦いになる」と話をしていた。投打に逸材がそろう中京学院大中京は南北海道大会で粘り強く北照と対戦。また、2017年優勝の花咲徳栄は選抜ベスト4の明石商と対戦。実力校同士の対戦に。お互いが「強いチーム」と認め合っている。激戦が予想されそうだ。
強力打線・宇和島東打線と機動力の高い宇部鴻城と対戦する。長崎海星は4試合逆転勝ちの粘りを発揮できるか。13連覇の聖光学院は17犠打を決めた堅実な試合運びで勝機を見出していきたい。
開幕戦に入った誉vs八戸学院光星はお互い打力があるチーム。誉は好投手を攻略してきており、初出場ながら侮れない。また八戸学院光星は15本塁打を放った打線については仲井監督も手ごたえを感じている。智辯学園は冬場に徹底的なトレーニングにより全体的にパワーアップ。主将・坂下翔馬は5本塁打を放っており、フルスイングでチームを引っ張る。
ダイジェストで7日目までのカードの見どころを紹介してきた。大会中には1試合ごとの詳細な見どころ、試合展開予想をお伝えしていきたい。
文=河嶋 宗一