第934回 第1シード・富岡西、悲願の夏初甲子園か? 徳島商、徳島北、池田らが激しく迫る【徳島大会展望】2019年07月13日

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【目次】
[1]「浮橋 幸太のサポート」が富岡西・春夏連続出場の絶対条件
[2]タレント両輪の徳島商、連覇狙う鳴門初戦は宿命の「鳴門市ダービー」

 7月13日(土)に開幕。順調に進めば7月28日(日)14時30分より徳島県鳴門市のオロナミンC球場で行われる決勝戦まで30チームが参加し29試合の熱戦が展開される「第101回全国高等学校野球選手権徳島大会」。センバツ21世紀枠初出場で優勝した東邦(愛知)に善戦した第1シード・富岡西が悲願の夏初甲子園を目指す中、徳島商徳島北池田のシード勢をはじめ、各校も激しく富岡西に迫る展開が予想される。
 そこで今回は春までの公式戦結果を振り返りつつ、シード4校のブロックごとに注目選手を交えながら大会を展望していきたい。

大会日程・組み合わせ
第101回全国高等学校野球選手権徳島大会

「浮橋 幸太のサポート」が富岡西・春夏連続出場の絶対条件



第1シード富岡西投打の大黒柱・浮橋 幸太(3年)

公式戦のここまで
<徳島県新人ブロック大会>準優勝まで中央大会出場
*中央Aブロックは甲子園出場(大会不参加)の鳴門が2位扱い
中央Aブロック 優勝 城東 準優勝 生光学園
中央Bブロック 優勝 鳴門渦潮 準優勝 徳島北
西部ブロック 優勝 阿波 準優勝 池田
南部ブロック 優勝 富岡西 準優勝 阿南工新野阿南工・阿南光連合

<徳島県新人中央大会>8チーム参加 *雨天のため4強で打ち切り
ベスト4 鳴門 鳴門渦潮 富岡西 池田

<秋季徳島県大会>
優勝 川島(初優勝)
準優勝 徳島商 3位 富岡西 4位 池田
ベスト8 鳴門渦潮 鳴門 城東 阿南工新野阿南工・阿南光連合

<秋季四国大会>
川島(4年ぶり4回目の出場) 初戦<2回戦>敗退
  徳島商(6年ぶり30回目の出場)1勝・2回戦敗退
富岡西(11年ぶり5回目の出場)ベスト4

<センバツ>
富岡西(21世紀枠・初出場)初戦敗退

<春季徳島県大会>
優勝 徳島北(初優勝)
*春季四国大会代表校順位決定戦 富岡西11-1徳島北(7回コールド)
準優勝 徳島商 ベスト4 鳴門渦潮 池田
ベスト8 城西 阿南工・阿南光 城東 鳴門

<春季四国大会>
富岡西(3年ぶり3回目の出場)準優勝
徳島北(初出場)初戦敗退

<徳島県総体協賛ブロック大会>
中央Aブロック 優勝 徳島商 準優勝 城北
中央Bブロック 優勝 板野 準優勝 生光学園
西部ブロック 優勝 池田 準優勝 川島
南部ブロック 優勝 富岡西 準優勝 小松島

*第1シード・富岡西ゾーン

 センバツ・東邦戦での戦いで得た「展開力の必要性」を、相手のスキを確実に得点へとつなげた春季四国大会準優勝で体現した富岡西。同大会決勝戦では安藤 稜平(3年・右翼手・182センチ78キロ・阿南市立阿南中出身)が豪快なアーチを放つなど「各打者のヒットゾーンが広がりつつある」(小川 浩監督)打線の成長が見られていることも大きい。

 ただ、これらの「夏・甲子園初出場」建築も全試合完投が見込まれる最速144キロ右腕・高校通算19本塁打の浮橋 幸太(3年・174センチ78キロ・右投左打・阿南市立阿南第一中出身)という大黒柱あってこそ。そこに「ノーサイン野球の積み上げはできたし、四国大会後は守備トレーニングを重点的にやってきた」と主将・坂本 賢哉(3年・一塁手・174センチ74キロ・右投左打・阿南市立那賀川中出身)語った成果を加えられれば、彼らと阿南市の悲願は達成の時を迎えることになるだろう。

 一方、このゾーンには最速139キロ左腕・大西 祐吾(3年・175センチ75キロ・左投左打・東みよし町立三好中出身)といった好選手がいる池田辻(池田高校辻校)や「春の県大会で出た課題を繰り返しやってきたことがチーム力アップにつながっている」(山田 耕太郎監督)阿南高専が初戦で激突し、城西のエース・柿久保 天翔(172センチ63キロ・徳島市加茂名中出身)は走力にも長ける2年生リードオフマン。開幕戦・脇町阿波西の隣接校対決にも注目したい。

*第4シード・池田ゾーン

 1992年以来27年ぶり10回目の甲子園を狙う池田にとっては、難しい相手がそろった。

 最速142キロ右腕・井村 多朗(3年・右投右打・176センチ78キロ・徳島中央リトルシニア出身)擁する城東は2年生二塁手・森本 夢叶(173センチ62キロ・右投左打・徳島市徳島中出身)など打者にも俊足がそろい、「夏は彼次第」と山根 浩明監督も全幅の信頼を寄せるエース・細谷 海斗(3年・177センチ81キロ・右投右打・阿波市立阿波中出身)が春のケガから完全復活した秋の県大会王者・川島もこのゾーン。さらに強肩・成松 佑馬(3年・3年・捕手・右投両打・阿南市立阿南第二中出身)をはじめ潜在能力の宝庫である阿南工・阿南光は、いきなり前回大会準優勝、最速143キロ右腕・上原 優人(3年・165センチ61キロ・右投右打・徳島中央リトルシニア出身)を絶対的エースとする生光学園と激突する。

 ただ、池田も「選手の力を出すための準備はしてあげたい」井上 力監督の下で戦力整備を着々と進めている。4番は高校通算15本塁打の小角 翼(3年・捕手・178センチ84キロ・東みよし町立三好中出身)、最終的に遊撃手へ落ち着いた桝田 洸(2年・176センチ76キロ・右投右打・三好市立池田中出身)も長打力を備える。投手陣も春以降、ミニキャンプで体重を8キロ落とし身体のキレを出した最速143キロ右腕・白川 恵翔(3年・178センチ82キロ・右投右打・美馬市立江原中出身)が好調を維持。さらに最終登録変更では春にセンバツ出場校・啓新(福井)との練習試合で138キロを出した豊田 隼人(3年・181センチ71キロ・右投右打・三好市立池田中出身)が背番号「19」で加わった。

 池田が次々と襲い掛かるライバルたちを下し「名門復活」へ道筋を描けるか。それとも、新たな時代を他校が切り開くのか。このゾーンの7試合は一瞬たりとも目を離せない。

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プロフィール

寺下友徳
寺下 友徳
  • 生年月日:1971年12月17日
  • 出身地:福井県生まれの東京都東村山市育ち
  • ■ 経歴
    國學院大學久我山高→亜細亜大。
    幼稚園、小学校では身長順で並ぶと常に一番後ろ。ただし、自他共に認める運動音痴から小学校入学時、早々に競技生活を断念。その後は大好きなスポーツに側面から関わることを志し、大学では応援指導部で4年間研鑽を積む。亜細亜大卒業後はファーストフード販売業に始まり、ビルメンテナンス営業からフリーターへと波乱万丈の人生を送っていたが、04年10月にサッカーを通じて知り合った編集者からのアドバイスをきっかけに晴れてフリーライター業に転進。07年2月からは埼玉県所沢市から愛媛県松山市へと居を移し、現在は四国地域を中心としたスポーツを追いかける日々を過ごす。
  • ■ 小学校2年時に福岡からやってきた西武ライオンズが野球と出会うきっかけ。小・中学校時代では暇さえあれば足を運んでいた西武球場で、高校では夏の西東京予選の応援で、そして大学では部活のフィールドだった神宮球場で様々な野球を体感。その経験が取材や原稿作成の際に「原体験」となって活きていることを今になってつくづく感じている。
  • ■ 執筆実績
    web上では『ベースボールドットコム』(高校野球ドットコム、社会人野球ドットコム、独立リーグドットコム)、書籍では『ホームラン』、『野球太郎』(いずれも廣済堂出版)、『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)など。『甲子園だけが高校野球ではない2』(監修・岩崎夏海、廣済堂出版)でも6話分の取材・文を担当した。

    さらに野球以外でもサッカーでは、デイリースポーツ四国3県(香川・高知・愛媛)版・毎週木曜不定期連載中の『スポーツライター寺下友徳・愛媛一丸奮闘記』をはじめ、「週刊サッカーダイジェスト」(日本スポーツ企画社)、『サッカー批評』、web『スポーツナビ』など多数媒体での執筆実績あり。また、愛媛県を熱くするスポーツ雑誌『EPS(ehime photo sports)』でも取材協力を行っている。
  • ■ ブログ:『寺下友徳の「四国の国からこんにちは」』■twitterアカウント@t_terashita
    ■facebook: http://www.facebook.com/tomonori.terashita
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