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第947回 本命・神村学園、対抗馬・鹿児島城西? 台風の目はどこか?【鹿児島大会展望】2019年06月28日
【目次】
[1]本命か、それとも伏兵か?鹿児島の夏は波乱の予感
[2]4ブロックそれぞれの注目ポイント!
<第101回 全国高等学校野球選手権 鹿児島大会 大会日程>
<トーナメント表>
本命か、それとも伏兵か?鹿児島の夏は波乱の予感

今春の県大会を制した神村学園
第101回全国高校野球選手権記念鹿児島大会の組合せが決まった。
3つの連合チームを含む78校70チームが7月7日から23日(雨天順延)まで、鹿児島市の平和リース、鴨池市民球場で熱戦を繰り広げ、101回目の夏の甲子園を目指す。今大会から投手の連投など球児の負担を軽減するために、準決勝前日に加えて決勝前日にも休養日が設けられた。これまで抽選会参加校による投票だったシード校も、昨秋、今春、NHK旗の3県大会の成績に基づくポイント制になった。
シード校は第1シードから順番に神村学園、鹿児島城西、尚志館、鹿児島情報、鹿児島実、枕崎、鹿屋中央、鹿児島商となった。投票制でも顔ぶれ、順番はおおむねこうなったであろうと思われるが、NHK旗で鹿児島実に勝って4強入りした樟南や昨秋、今春8強入りした武岡台などはポイントが足りずにシードから漏れた。樟南は鹿児島を代表する甲子園常連校であり、投票制なら下位シードに食い込んでいたかもしれない。
投票者の主観が入り込む余地がなくなり、シード予想やサプライズで挙がってくることはなくなった。一方でなぜこのチームがシードで、その順番なのか客観的に示す根拠ができたのは歓迎すべきことだろう。シードに入ろうが入るまいが、夏の甲子園に行けるのは1校のみ。相手がどこになろうと一喜一憂せず、負けない野球、勝てる野球を積み重ね、一番強いチームになる努力を怠らなかったチームが勝ち取る。
昨秋、今春と鹿児島大会を制し、県内負けなしを続けていた第1シード・神村学園が頭一つ抜けていた印象があったが、NHK旗準々決勝で鹿児島城西にサヨナラ負け。鹿児島城西は余勢を駆って大会を制した。有力な対抗馬としての実力をつけてきたことを印象づけた。
3つの県大会の戦績をみればこの2校が抜けている印象はあるが、夏は例年、大会を通じて急成長し「台風の目」となるチームが必ず出てくる。特に今年は例年に比べて計算のできる投手が全体的に少なく、戦前の予想が覆る可能性は大いにある。
大隅の雄・尚志館、鹿屋中央、連覇を目指す鹿児島実、2年生主体の鹿児島情報、公立校の意地をみせたい枕崎、鹿児島商、ノーシードから巻き返しを図る樟南、武岡台、鹿児島玉龍…台風の目になる可能性を秘めたチームはシードの有無に関係なく散見する。
「本命」がそのまま勝ち抜くか、「台風の目」がサプライズを起こすか、組み合わせを4つのパートに分けて展望を考えてみた。

- 政 純一郎(つかさ・じゅんいちろう)
- 生年月日 1974年12月18日
- 出身地 鹿児島市
- ■ 経歴
鶴丸高校―同志社大 - ■ 鹿児島新報で6年間スポーツ担当記者。2004年5月の同社廃刊後、独立
- ■ 「スポーツかごんまNEWS」を立ち上げ、野球、バスケットボール、陸上、サッカーなど主に鹿児島のスポーツを取材執筆する。2010年4月より奄美新聞鹿児島支局長を兼務
- ■ 著書に「地域スポーツに夢をのせて」(南方新社)「鹿実野球と久保克之」(同、久保氏と共著)
- ■ Webでは「高校野球ドットコム」、書籍では「野球小僧」(白夜書房)「ホームラン」(廣済堂出版)「陸上競技マガジン」(ベースボールマガジン)「月刊トレーニングジャーナル」(ブックハウスHD)などに記事を寄稿している。
- ■ 野球歴は中学から。高校時代は背番号11はもらうも、練習試合に代打で1打席、守備で1イニングの試合経験しかない。現在はマスターズ高校野球のチームに所属し、おじさんたちと甲子園の夢を追いかけている
- ■ フルマラソンの自己ベスト記録は3時間18分49秒(2010年のいぶすき菜の花マラソンにて)。野球とマラソンと鹿児島をこよなく愛する「走るスポーツ記者」

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