今年の近畿大会準決勝はハイレベル!2試合の見所を徹底紹介!
5月25日から開幕した春季近畿地区高等学校野球大会は6月1日に準決勝、6月2日に決勝戦を迎える。今回は準決勝のみどころを紹介したい。
第1試合 智辯学園(奈良)vs近江(滋賀)
左から山本奨人(智辯学園)、林優樹(近江)
智辯学園は智弁和歌山の146キロ右腕・池田 陽佑、147キロ右腕・小林樹斗と速球派右腕2枚を攻略して勝ち上がったのは勢いづける勝ち方となった。小阪監督がキーマンとして挙げたのは1番・塚本大夢とエース・山本奨人の2人だ。塚本は4打数2安打を放ったが、小阪監督は内容面で満足していない。山本については「ボール先行になることが多いので打線にリズムが生まれない」と手厳しかった。山本は本来のピッチングを見せ、チームに勢いをもたらすことができるか。
「今年は継投でつなぐチーム」と小坂監督が語るように、また好投を見せた1年生左腕・西村王雅、1年生右腕・小畠一心の登板の可能性もありそうだ。
対する近江はエース・林優樹のピッチングに期待がかかる。テンポが速く、キレの良い130キロ前半の速球、落差が大きい120キロ台のチェンジアップのコンビネーションが決まった時は、速球投手を攻略してきた智辯学園打線でも苦しみそうだ。打線は3番・土田龍空、4番・住谷湧也、5番・有馬諒のクリーンナップを中心に着実に点を積み重ねていきたい。
智辯学園の破壊力抜群の打線は近江投手陣を呑み込むのか。それとも近江のしたたかな野球が勝るのか、注目していきたい。
第2試合 郡山(奈良)vs神戸国際大附(兵庫)
左から松本凌人(神戸国際大附)、土井翔太(郡山)
強力打線・郡山は近畿大会でも強打を発揮。打線の中心は4安打を放った3番・土井翔太、3ランを放った井上竜輝の2年生打者が勢いに乗っている。どの打者もタイミングの取り方が上手く、一気に畳み掛ける攻撃は好投手揃いの神戸国際大附相手にも発揮できるか。
神戸国際大附は準決勝進出した4チームの中でも最も総合力が高いチーム。投手陣では最速143キロサイド・松本凌人、145キロ右腕・鍵翔太、138キロ左腕・西井諒の3人はストレートが走っており、さらに変化球の精度も高い。ただ、3人とも単調な投球になるのが課題で、捕手・福元 収大のリードがカギとなるだろう。
打線では高校通算46本塁打の柴野琉生、1回戦の京都国際戦で本塁打を放った5番・西尾将毅を中心に打力が高い選手が揃っており、ビッグイニングも期待できる。
両チームとも、自慢の打力を発揮し、打撃戦となるのか。それとも1点を争う好勝負となるのか。大きく注目していきたい。
文=河嶋 宗一