第917回 今年の近畿大会はドラフト候補が勢揃いだった!夏まで追跡したい7人の逸材たち2019年05月31日

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【目次】
[1]140キロカルテットは夏まで追跡せよ!
[2]智辯和歌山・黒川、京都国際・上野、近江・有馬のパフォーマンスを振り返る

 今年の近畿大会は逸材揃いだった。全学年に逸材が揃い、見所満載の大会だった。今回はレポートでお伝えきれなかった逸材や、ドラフト候補と呼ばれる選手の総括を行いたい。

 まずはドラフト候補と呼ばれる選手の総括から。関東大会もみてきた筆者からすれば、今年の近畿大会はドラフト候補が勢揃いで、見ていてワクワクさせられた。

140キロカルテットは夏まで追跡せよ!



池田陽祐と松本陵人

 今回、3年生投手は140キロ超えが多く登場した。
146キロ 池田 陽佑智辯和歌山
145キロ 鍵 翔太神戸国際大附
143キロ 松本 凌人神戸国際大附
143キロ 上田 大河大阪商業大高

 特に池田の成長には驚いた。センバツでは、140キロを超えることもごくわずか。ほとんどが135キロ~130キロ後半。すると2ヶ月経った池田は別人の投手へ成長していた。

 コンスタントに140キロ台を連発しており、智辯学園戦では145キロ以上を12球計測し、6イニングを投げて、平均球速は142.6キロと、プロの先発投手とほぼ変わらない平均球速だった。

 球速の大幅アップは体格面の成長が大きいだろう。1年秋は180センチ76キロだったが、現在は183センチ84キロとサイズアップしている。ネット裏かみても、今年、ドラフト上位候補として注目されている投手のストレートと比較しても変わりない。変化球は125キロ前後のスライダー、125キロ前後のフォークの精度も高い。

 ただ3本塁打を浴び、6失点。145キロ前後でも甘いコースに入ったり、ストレートを狙っている打者に対してストレートを投げ込んだ配球面のミスが課題となった。

 これからも怪我なく夏を迎えれば、ドラフト候補として注目されるだろう。また、変化球の精度を磨き、投球の幅を広げていけば、さらに評価が上がる投手だ。

 鍵は今春、肘の怪我で苦しんでいたが、近畿大会直前に復帰。常時130キロ後半~143キロで、最速145キロを1球計測。近年の神戸国際大附の速球派右腕といえば、平内 龍太(現・亜細亜大)、岡野 佑大(現・帝京大)の2人だが、その2人の高校時代と比較しても負けていないストレートを投げ込んでいる。

 スライダー、フォークの精度も高い。夏までパワーアップを遂げ、常時140キロ中盤~145キロで、最速140キロ後半までスピードアップして、安定感のある投球を見せれば、ドラフト候補として大きく評価が上がりそうだ。



上田大河(大阪商業大高)

 松本は今年の高校生右サイドでは屈指の速球派ではないだろうか。東日本は横山 陸人専大松戸)ならば、西日本は松本だろう。松本は冬場にウエイトトレーニングに励み、スクワットは270キロを持ち上げるほどの筋力を身に付け、今春、140キロ台に到達。この試合では右サイドから常時140キロ台を連発しており、馬力ならば、横山より上だ。

 125キロ前後のスライダー、125キロ前後のスプリットもあるが、単調な投球になることがあるので、緩急を使って、投球の幅を広げていきたい。サイドではなかなかいないパワー型の投手なので、夏には145キロ前後まで高めていきたい。

 最速148キロ右腕として注目される上田は春の大阪府大会決勝で右手に打球が直撃。診断の結果、打撲。しばらくはノースローでアイシングを行い、治療に努めた。大会直前に復帰し、最速143キロを計測。上田は「まだストレートのコントロールは良くなく、完成度はまだまだ」と語ったが、180センチ81キロと恵まれた体格から投げ込むストレートは威力抜群で、大学生のような球威あるストレート。

 さらに2種類のスライダー、チェンジアップ、カーブも器用に操り、スケールと実戦力を兼ね備えた右腕で、同時期の柿木 蓮大阪桐蔭)と比較しても変わりないレベルにあり、ドラフト候補として注目すべき投手ではないだろうか。

 次ページではドラフト候補として注目される野手について迫っていきたい。 

【次のページ】 智辯和歌山・黒川、京都国際・上野、近江・有馬のパフォーマンスを振り返る

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河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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