目次

[1]技巧派左腕が活躍した今大会
[2]注目野手のパフォーマンスは?評価を高めた野手も紹介!

 初回の関東大会総括では関東大会出場校の投手運用について紹介したが、今回は関東大会で活躍を見せた逸材について紹介をしていきたい。

 まずは3年生から。

技巧派左腕が活躍した今大会


 まず今大会で評価を挙げた投手は和田 朋也山村学園)ではないだろうか。ストレートの球速は最速135キロと決して速くはないが、球速差をつけた2種類のスライダーの精度が高い。一見、遅いストレートに見えるが、打者の手元で曲がる軌道なので、見た目以上に打ちにくい。良くなったのは投球の心構え。2年秋までの和田は強いストレートを投げようと力みが見える投球だった。はっきりいえば、スピードでは136キロを何度も計測した昨秋の方が速かった。

 今は130キロ前半ながらキレがあり、コーナーギリギリにコントロールされたボールを投げ込むことができている。今のメンタリティ、心構えで行っていけば、高いレベルで活躍できるだろう。

 今大会、20回を投げて無失点の好投を見せた中村 晃太朗東海大菅生)も別格の安定感だった。最速135キロ前後ながら、120キロ台のスライダー、スクリュー気味のチェンジアップ、カーブを駆使する投球術は攻略するのは難しい。中村はストレートのスピードが常時120キロ後半だった駿台甲府戦も、ストレートを打たれたのを見て、一転してチェンジアップ中心攻めに切り替えるなど、視野の広い投球ができるのが強み。全国レベルの技巧派左腕としてさらに進化した姿を見せてくれた。



速球派サイドハンド横山陸人(専大松戸)

 右投手では横山 陸人専大松戸)がナンバーワンだろう。右サイドから最速143キロを計測した速球は切れ味抜群で、強打の健大高崎打線を8回無失点に抑えた。千葉県だけではなく、関東の強豪校相手に抑えたことはポイントが高いだろう。全国で数少ない速球派サイドハンドとして成長に期待がかかる。

 埼玉県ナンバーワン右腕として注目された飯島 一徹東農大三)は桐光学園戦で先発したが、3回を投げ、7失点と悔しいピッチングに終わった。埼玉県大会と比べるとストレートが走っておらず、キレのあるスライダー、スプリット、ツーシームも鳴りを潜め、持ち味を発揮できなかった。とはいえ、全国的に見てもハイレベルな桐光学園打線と対戦したのは、夏へ向けて良い経験になったはず。さらに強力になる埼玉のライバルたちに抑えるためにはどういう投球をすればいいのか。その答えを夏に見せることを期待したい。

 最速146キロ右腕・村田 賢一春日部共栄)は、栃木工戦で4回無失点の好投を見せたが、東海大菅生戦で6失点完投。ストレートの常時は135キロ前後と、秋と比べるとまだ目に見えた球速アップはできていない。ピッチング、バッティングとすべてにおいて夏は上積みした内容を見せることを期待したい。

 ほかでは最速139キロのストレートを武器に今大会、14イニングで3失点の好投を見せた杉田 智也専大松戸)、右サイドから138キロを計測し、力強い投球を見せた紫藤 大輝東海大相模)、延長12回を投げ切った144キロ右腕・中山 航藤代)も自分たちの持ち味を示したといっていいだろう。