第905回 上田西、松本第一、東海大諏訪が同ブロックで潰し合う!熾烈極めた春季長野県大会を総括!2019年05月21日

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【目次】
[1]潰し合いとなった上田西のブロック
[2]Aシードに佐久長聖などが入る

 春の高校野球長野県大会は、東海大諏訪の11季ぶりの優勝で幕を閉じた。昨年秋の北信越大会でもベスト4入りする実力はあったが、一冬を経てさらに総合力がアップした。準優勝の東京都市大塩尻は、昨秋の県大会2回戦敗退から大きく躍進した。東海大諏訪に準決勝で惜敗した、秋のチャンピオン上田西と合わせた3校が、この夏の優勝候補に挙げられそうだ。

潰し合いとなった上田西のブロック



1年生左腕・山口謙作(上田西)

 昨秋の県大会を圧倒的に制し、北信越大会でも準決勝に進んだ上田西が優勝争いの中心と見られていた春の県大会。ただ同じブロックには、昨秋県2位の松本第一、さらに同3位の東海大諏訪が入り、〝つぶし合い〟の構図となっていた。

 このブロックでは、地区予選も1位通過した東海大諏訪上田西が順当に勝ち進み、準決勝で対戦。東海大諏訪のエース横田夏己はこの春、球威、制球力が増し万全の仕上がりになっていた。一方の上田西は、2年生エース阿部 巧雅が大会直前の故障でベンチをはずれ、秋までの課題だった2番手以降の投手育成の場が、否が応でも公式戦で訪れた。

 その準決勝は東海大諏訪の横田が、上田西にソロ本塁打を許したものの被安打6、1四球の1失点で完投。打線は終盤に上田西の投手リレーに食らいついて逆転に成功し、2対1で接戦をものにした。同じ秋の県準決勝で大敗した借りを返した。ともに投手陣の力のある投球や好守が光る試合で、レベルの高さを示した。

 東海大諏訪は絶対エース横田のほか、清水絢斗、有賀達彦の両左腕にめどが立ったのは大きかった。それをショート上林勇貴主将を中心にした堅い守りが支えた。さらに新1番に入った阿南公記が、長打のある切り込み隊長となって打線が活性化。スラッガータイプの4番寺嶋太陽にも送りバントをさせる手堅い攻撃で、得点の確率を広げた。投攻守で優勝校にふさわしい安定感と力強さを示す大会となった。

 ともにエースの登板を回避した決勝で7対6と東海大諏訪に食らいついた東京都市大塩尻は、大会を通じて総合力を高めてきた。その原動力になったのがエース右腕三澤直也。昨秋より明らかに球威が増し、コーナーへの制球力、変化球の切れとも県内でもトップクラスの投球を披露した。もともと守備力には定評がある東京都市大塩尻だが、4番小幡英矢を中心に非常に粘り強い打撃が光った。県大会準々決勝、準決勝でも見せたような終盤に畳みかけて逆転する勝負強さは見事だった。また小幡は捕手としても強肩、リードで投手陣をフォローした。

 エース抜きで第3位になった上田西は、控え投手の成長が大きな収穫となった。特に右の石坂将吾、2年生の山口直央、さらに1年生左腕山口謙作は自ら崩れることなく試合をつくれる投球を見せ、夏の戦力へとアピールした。ただ足を絡めた自慢の打線が、ところどころでつながりを欠いた。昨秋から打者へのマークが厳しくなってきた中で、得点機をどうものにしていくかが、夏の鍵になってくる。

 ベスト4に入った長野商も見事な躍進だった。昨秋は地区3位通過で、県大会準々決勝では上田西に2対4と大敗している。救世主となったのが、昨秋の大会後に内野手の控えから投手にコンバートした山田二弓だ。球威のあるストレートと切れのある変化球を低めに決め、投手経験の少なさを感じさせないマウンドさばきで、エースへと台頭した。しぶとい打線は同校の真骨頂だが、守備力など総合的な力は上位3校とはやや開きがあるため、夏への課題となった。

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