第895回 九州大会総括 攻守で盤石の強さを見せた西日本短大附2019年05月07日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]エース級の活躍を見せた江崎 陸・大会終盤で結果を残した近藤大樹
[2]4番打者としての働きを見せた神宮隆太

 平成最後の九州王者となったのは西日本短大附だった。秋は筑陽学園、春は西日本短大附が優勝と、改めて福岡の各校のレベルの高さを実感させられる大会だった。

 その中でエース・江崎 陸、主将・近藤 大樹、捕手・神宮 隆太(しんぐう)の3人の活躍は素晴らしいものがあった。

エース級の活躍を見せた江崎 陸・大会終盤で結果を残した近藤大樹



エース級の活躍を見せた江崎 陸 (西日本短大附)

 西日本短大附江崎 陸がエース級とも言える目覚ましいピッチングを見せた。ストレートのスピードは135キロ前後と突出したものはないのだが、スライダー、チェンジアップを低めに集め、フルスイングをさせない投球が光る。

 春先になると140キロ越えの投手が多くなるが、130キロ台でも、打者にとっては打ちにくいコースへひたすら投げ込む制球力の高さと根気強さがあれば、結果を残せることを教えてくれた投手であった。



主将の近藤大樹(西日本短大附)

 そしてショートの近藤 大樹は勝ち進むほど結果を残すという役者ぶりを発揮。準々決勝までは6打数1安打だった。しかし準決勝の熊本西戦では本塁打を放ち、決勝では興南宮城 大弥を攻略し、走者一掃の適時三塁打を含む3安打の活躍を見せた。

 165センチと小柄ではあるが、小力があり、甘く入れば一発を放つ長打力もある。好投手に対応する技術もあるという点では西巻 賢二仙台育英-東北楽天)を彷彿とさせる選手ではないだろうか。

 また守備も素晴らしいものがあった。明豊戦では三遊間の深い位置で、逆シングルから踏ん張ってのダイレクトスローが2つもあった。打球に追いついたことも素晴らしいが、そこから態勢が崩れずに送球できていた点も素晴らしい。技術の高さを存分に感じた守備だった。その点について近藤はこう語る。
 「僕は肩の強さに自信がありますが、どうすれば、追いつくことができるか、しっかりとバウンドに入れるか、送球にすぐに入りやすい形になるのか、それを考えて取り組んできました。」

 フィールディングの動きを見ると、少し斜めからボールを見ることで、バウンドの動きに対してしっかりと追うことができていて、半身の体制で待ち、スローイングフォームも肘がしっかりと上がって投げることができており、守備技術についてはA級の選手ではないだろうか。夏まで追いかけていきたいと思わせるものがあった。

【次のページ】 4番打者としての働きを見せた神宮隆太

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第898回 九州大会総括 全国クラスの投手陣、高校通算42本塁打のスラッガー...。今年の福岡大大濠はゲキアツ!【大会展望・総括コラム】
第935回 大切なことは「やり方」よりも心の「在り方」 近藤大樹(西日本短大附)vol.3 【2019年インタビュー】
第930回 人間力と長打力を愚直磨いた「昭和の男」 神宮隆太(西日本短大附) 【2019年インタビュー】
第925回 「近藤の力が絶対必要です」最上級生を魅了した人間力 近藤大樹(西日本短大附)vol.2 【2019年インタビュー】
第922回 名将も認める「稀に見るキャプテン」 近藤大樹(西日本短大附)vol.1 【2019年インタビュー】
第53回 西日本短大付(福岡)「目指すは10回戦って10回勝つチーム!」【冬が僕らを強くする2019】
第23回 小林西(宮崎)「小林の地から甲子園へ 全ての行動に『1』を意識!」【冬が僕らを強くする2019】
第438回 県立杵築高等学校(大分)「小さな城下町の誇れる野球部。再び聖地への大海へ」【野球部訪問】
江崎 陸(西日本短大附) 【選手名鑑】
近藤 大樹(西日本短大附) 【選手名鑑】
神宮 隆太(西日本短大附) 【選手名鑑】

コメントを投稿する

プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム