第892回 今年の神奈川は東海大相模が「横綱相撲」で頭一つ抜ける!上位進出チームの課題は?2019年05月01日

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【目次】
[1]高いチーム力の東海大相模と伸び盛りの桐光学園が関東切符
[2]粘りの野球とエース・作野の復活で夏も期待が高まる鎌倉学園

 4月28日に決勝が行われた春季神奈川県大会は、東海大相模桐光学園を6対2で破り、2年ぶり11度目の優勝を飾って幕を閉じた。
 選抜甲子園に出場した横浜桐蔭学園の2校はいずれも決勝に進出することが出来ず、今年も激戦の様相を見せる神奈川県。今回は春季神奈川県大会を振り返っていき、夏に向けた展望や課題にも触れていきたいと思う。

高いチーム力の東海大相模と伸び盛りの桐光学園が関東切符



2年ぶり11回目の優勝を飾った東海大相模

 9試合で21本塁打。
これが2年ぶりの優勝を飾った東海大相模の本塁打数だ。9試合で107得点と圧倒的な打撃力を土台に勝ち上がった。高校通算37本塁打・遠藤 成、4回戦で本塁打を放った西川 僚祐、5本塁打を記録した山村 崇嘉といった強打者が主軸に座り、その周りにも鵜沼 魁斗金城 飛龍加藤 響などの実力者が並ぶ打線は、神奈川県内では完全に頭一つ抜けたと存在となった。
 東海大相模打線の凄さは長打力だけでは語り切れない。東海大相模の打者は簡単にアウトにならないこと。まずボールの見極めが優れ、ボール球に手を出さないし、そしてファールでも粘れる。いったん抑えられているように見えても球数を投げさせ、終盤で一気に畳みかける打撃は脅威だ。

 また投手陣も、背番号1の紫藤 大輝と昨年の選抜甲子園を経験した野口 裕斗の二人が抜群の安定感を見せた。6試合での失点は僅かに6点と、大崩れすることがなくしっかりとゲームメイクできるところに両投手の良さがある。また、好投を見せた冨重 英二郎諸隈 惟大の左腕の活躍も見逃せない。
 投打がガッチリと噛み合った東海大相模が、関東大会でも「横綱相撲」を見せることに期待したい。

 2年連続で決勝に進出した桐光学園は、2年生の安達 壮汰が投打でチームを牽引した。
 力のある直球とスライダーを操り、総合力の高さが持ち味である安達は、今大会では主戦としてマウンドに立ち続け、今や桐光学園の「エース」と呼べる存在にまでに成長した。



投打でチームを牽引した安達壮汰(桐光学園)

 また打線でも4番を務め、自慢の長打力を随所で披露。安達が4番に座ることで打線が形となり、得点力が大幅に向上したことも、この春の快進撃の要因と言っていい。
 2番の鈴木 智也や5番の唐橋悠太など、安達以外の選手も状態が上向きであり、今まさに伸び盛りのチームである桐光学園が、関東大会でどんな戦いを見せるか注目だ。

 そんな桐光学園に準決勝で逆転負けを喫した横浜は、この春季大会と選抜甲子園で課題がより浮き彫りとなった。
 チームの中心選手である、渡会隆輝と内海 貴斗は好調を維持している一方で、その後を打つ選手に繋がりがないところが不安材料となってる。

 また投手陣も、ドラフト候補の及川 雅貴の状態が未だに芳しくないところが気になる。この春に主戦を務めた2年生右腕の木下 幹也の成長や、準々決勝で8回まで1安打無失点の好投を見せた松本 隆之介が成長を見せたのは明るい材料だが、後に続く投手がいないのが現状だ。
 及川の状態も含めて、夏までにどれだけ戦力の上積みができるかが鍵を握っている。

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